『キスキス、バンバン』『アイアンマン3』のシェーン・ブラック監督第3作目はまたもやお得意のクライムコメディだ。舞台は1977年のロサンゼルス、示談屋ラッセル・クロウと私立探偵ライアン・ゴズリングが少女失踪事件の裏に潜む巨大な陰謀に立ち向かう。
水と油の2人によるバディものだが、スターが揃っても面白くならないのが映画の難しい所である。ラッセル・クロウは腕っぷしばかりだし(それに太り過ぎだ)、ライアン・ゴズリングも甲高い声で叫ぶばかりで空回り気味(もっとも、ムリしてコメディをやっている所に彼のチャームがある)。この手の映画に必要なファムファタールが不足しており、これは行方不明の女優役マーガレット・クアリーではなく、ゴズリングの娘に扮したアンガーリー・ライスがかろうじて相当するくらいだろう。2大スターに引けを取らない芸達者ぶりは『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でも発揮されている。
『ナイスガイズ!』16・米
監督 シェーン・ブラック
出演 ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリング、アンガーリー・ライス、マット・ボマー、マーガレット・クアリー、キム・ベイシンガー
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