先日FC76DS用の鏡筒バンドプレートを鏡面加工していい感じにじなったのでTOA130用のプレートも加工してみた。
しかし同じことしていても面白くないので表面をワイヤーブラシを使ってへライン仕上げにしてみた。 プレートは上下の2つあり下はアリガタレールの土台としてt10、上は取っ手代わりとしてt5。
一旦準鏡面研磨した後にヘアライン仕上げにした。
これはオマケで作ったもの。スターベースのセットに付属していた経緯台SB用のプレート。タカハシ規格の35mmピッチネジとアルカスイスクランプ用に60mmピッチのネジ穴を設けた。そしてヘアライン仕上げ。
下側のプレート。直接アリガタレールを鏡筒バンドへ取り付けずプレートを介しているのは鏡筒バンドの位置とアリガタレールの位置を別々に調整するため。
これは上部のプレート。TOAハンドルを付けてはいるが重心付近で持つことができるので扱いやすい。
話は全く変わるが、先日の10/19,10/20とシーイングが比較的良かったので19日はFC-76DSとMAXIで見比べてみた。20日はTOA130単独で観望した。土星・木星対象の高倍率に限れば手持ちアイピースではFC-76DSは実用上TOE-3.3mmの172倍あたりまでがしっかり見える範囲なようだ。XW10とPowerMate 5xでの285倍だと像は破綻まではいかないが明るさが足りないのもあって今ひとつはっきりせず像が甘くなる。
一方でMAXIはTOE-3.3mmの363倍だとFC-76DSの285倍と同程度の見え方。XW5やNAV-5SWを使った240倍はしっかりピントが合っていることに加えて色ズレも感じない見え方をする。FC-76DSは惑星に限らず天頂付近の恒星を見てもだいたい100倍付近から色ズレを感じるようになる。白鳥座のアルビレオなどでは青かオレンジかどっちにピントを合わせてよいか迷う。当日はFC-76DSで画像も撮影しており、実際にTOE-3.3mmで覗くとだいたいこの画像くらいかちょっと良いくらいには見えている。もちろんユラユラの中の一瞬見える最良の像でのこと。 むむむ、goo blogにアップロードすると画像が劣化してしまう。
20日にTOA130で観望した際にもXW10とPowerMate 5xを組み合わせてみた。ユラユラの中の一瞬でしか見れないが同じ組み合わせのFC-76DSやMAXIよりもピントがつかみやすく像がクッキリしていた。過剰倍率はこれくらいにしてTOE-3.3あたりではそらの透明度も高いこともあって木星の模様もすごく認識しやすかった。
こちらも眼視のイメージに近い画像が撮れた。TOE-3.3mmで見ているとこんな感じ。スタックせず一発撮りで解像度を変更しているので特に土星の輪などちょっと輪郭は甘いが実視ではもう少しくっきりしている。
やはり画像は荒れている。実際にはもっとくっきりなめらか。
※Goo blogにアップローすると画質の劣化が激しいようです。
下は他の方の方法を参考にして外部サイトに貼ってみたもの。
<FC-76DSでの木星>
<TOA-130での木星>
<TOA-130での土星>
昨夜は厚い雲もなくシンチュレーションも安定していてシーイングはとても良かった。
FC-76DSと105SDPの二台をベランダへ設置して観望を行った。
先日のMAXIとTOA130での惑星の見え具合がとても良かったので105SDPではどうか?を確認することとFC-76DSはどの程度見えるのかの確認の2点がテーマ。
FC-76DSは90S赤道儀へ搭載し、105SDPはZERO経緯台へ搭載。
今回は105SDPの温度順応は異常に早く、ベランダ設置してすぐなのにほぼ安定して見えていた。たまたま部屋の中と外とで温度差が小さかったのだろう。FC-76DSもメラメラしておらずいきなりアクセル全開でいけそうな雰囲気だった。
まずはプレアデス星団。
Pentax XW14では視野の8割ほどはまぁ見える状態だがその先の周辺像は崩れている。NAV-17.5SWでは周辺までほぼ点像だがちょっと肥大しているかもしれない。
12等星くらいは見えている。
<105SDP>
NAV-17.5SWでは全面点像。Pentax XW14では最周辺あたりは崩れている。
こちらも12等星くらいは見えている。
次に土星。
導入時のアイピースはNAV-17.5SW、そこからPentax XW14、XW10へ交換。カリッとしているのはわかるが小さすぎて細部は認識できない。XW7へ交換。約81倍になり輪と本星の影などくっきりした状態ではっきりわかる。
次にNAV-5SWへ交換。くっきり具合が怪しくなり始めているがまだまだ許容範囲。何となく色もついている感じだが上下方向なので大気分散かもしれない。先日のMAXIほどくっきりしていないしカッシーニの空隙も両脇で見えたり見えなかったり。FUJIYAMA HD4mmへ交換。カッシーニの空隙がなんとか安定して両脇に見える。ピントの山は結構ハッキリしておりピント位置を迷うことは無いがちょっと鮮明さも怪しくなってきた。MAXIの240倍の方が輪郭はクッキリしていた。
どうもFC-76DSの限界よりも土星の高度が問題かもしれない。夜の9時過ぎているし。
<105SDP>
NAV-17.5SWで導入して一気にNAV-5SWへ交換。カッシーニの空隙も両脇1/3以上見えている。しかし視野内のどこへ移動させても上下に赤と青で色がわずかに分離しているのがわかる。それでも全体の輪郭もしっかりしている。ここから更にTOE-3.3へ交換。順当に大きくなった感じ。ふわっとした大気の揺らぎに合わせてカッシーニの空隙も両脇1/2くらいまで見えている。
次に木星。22時を回っておりほぼ正中付近。
NAV-5SWではメインの2本の縞模様のまわりのうねりが何となく確認できる。ちょっとコントラストが低い感じだ。輪郭はクッキリしており色の分離もほぼ感じない。FUJIYAMA HD4mmへ交換。こちらのほうが模様の詳細は良く見える。大赤斑も薄いが確認できた。
<105SDP>
NAV-5SW、FUJIYAMA HD4mm共に複数の縞とその周りのウネウネ、大赤斑も確認できた。SR-4mmへ効果すると何故かちょっと像が小さくなるがコントラストがぐっと上がり縞の形状や大赤斑のまわりの白い縁取りみたいな構造も認識できた。
東から上がってきたばかりのオリオン座。
<FC-76DS>
NAV-17.5SWで見てもM42は空の霞のせいでぼんやりしかわからない。リゲルの伴星はNAV-17.5SWでも十分見える。
NAV-5SWへ交換すると綺麗にジフラクションリングが見えた。
<105SDP>
こちらもFC-76DSとあまり状況かわらず。高度が低すぎる。
リゲルの伴星はNAV-17.5SWで余裕で見える。そらし目も不要。
もっと見たかったがブーンという爆音を鳴らしながら蚊が寄ってきていたので終了。
感想としてはFC-76DSとSTL-80A MAXIは口径は近いが見え方は結構差があるようだ。観望は同じ日ではないがMAXIの240倍でもびくともせずくっきり見えるのは異常に感じる。FC-76DSは明るさや解像度とは別に結像性能というか像質では確実にFS-60Cを上回っていて105SDPとの中間に位置するが「良く見える鏡筒」の側にあると思う。まずピント位置が掴みやすい。惑星像も感覚的には口径mmの2倍程度の倍率まではクッキリしており常用可能と感じた。それ以上にしてもまだ破綻はしないが暗くなるし細部があまり見えてこない。
また、焦点内外像は対象ではなかったが大違いでもなくかつ、ちゃんと丸になっていると感じる。ロンキー像も内外ともほぼ真っ直ぐだった。
自宅ベランダで晴れ間があることに気づいてさっと設置して雲行きが怪しくなったら終了という使い方を狙って購入したが大きさや重さ、温度順応の早さ、集光力、解像度、実用倍率など光学性能からしても十分満足できると感じた。
一方で105SDPは木星の見え方が予想以上に凄かった。先日のMAXIもTOA130も大赤斑はタイミングが合ってなかったものの縞模様はここまで見えていなかった。105SDPは口径mmの3倍の倍率は今回は試していなかったが、そこまでの倍率では輪郭のくっきり感は3本とも大差なく色ズレもなくくっきりしている。それぞれの光学性能より先にその日のシーイングの限界が来るようだ。もっと山奥の澄んだ空で見てみたい。
9月後半からの一連の観望で最も印象的だったのはMAXI。400倍でも崩れないTOA130も凄いがMAXIはアクロマートなのになんだろうこの見え方は?低スペックなのに頑張ってナナハン追ってる原付きみたいな感じがしてもっと手を掛けたくなる。ベランダでどこにも当たらず子午線越えができない欠点はあるが見え味は極上。
今朝オンラインミーティングをしているとスターベース東京様より荷物が届いた。配達は佐川急便で2箱受け取った。 大きい箱と小さい箱。
ダンボールを開けてみるとなんとFC-76DSと経緯台SBが入っていた。
フードは伸縮式だがどちらの姿でも違和感はない。
MORE BLUE製の鏡筒バンドも入っている。
アリガタレールはMORE BLUE製の160mmのものを注文中なので取り急ぎ今夜の1stライトのために手持ちの200mmのアリガタレールを取り付けた。 フードを縮めた状態では200mmのレールは長い。180mmくらいでいっぱいな感じ。
レンズは綺麗なグリーン系の色が反射するコーティング。
これは単体販売はしていない経緯台SB。前から気になっていた。
さっそくファーストライト。Ethos21mmを付けて木星へ向けた。
昨日スターベース東京様へTELしたところFC-76DS+経緯台SBは当日発送可能だったので即注文して今朝受け取った。
東京と名古屋の間の距離を感じさせない物流スピードの早さだ。
肝心な設置・撤収の容易さと見え味だが、ほぼ期待どおりな感触を得た。
鏡筒径95mmあるとさすがに片手で掴めないが鏡筒バンドにプレートを付けて持ちやすくすれば片手での取扱にも余裕がある。今の時期なら温度順応も早くすぐ高倍率での観望を開始できた。
見え味については雲の通過が多いのでじっくりとはいかなかった。木星、アルデバラン、ベテルギウス、リゲル、M45などへ向けてみたが低倍率ではEthos21では周辺の星像の崩れを感じ、NAV-17.5SWでは全面ほぼ点像だった。
高倍率側ではNAV-5SWでの木星は輪郭はくっきりしており明るさも十分、TOE-3.3では少々暗くなりピント合わせが難しく感じた。縞模様は先日のMAXIほど見えていない感じだがいつか同時に比較したい。
恒星の場合ではNAV-5SW、TOE-3.3共に綺麗なエアリーディスクとジフラクションリングが見えた。
焦点内外像としては内外とも綺麗な多重の円が見えて、特に内像では年輪模様がよりハッキリしており、外側の輪郭もリ内外ともにハッキリしている。どちらかというと負修正な様子。
口径なりに見えてる感じはしたがもう少し晴れ間が多い時にどんな特徴があるか再度確認してみる。
9月の後半に天候の良い日が何日かありSTL80A-MAXI, TOA-130NSで綺麗な惑星像をみることができた。少し間をおいて105SDPでの観望ではあまり空の状態は良くなく不発に終わった。その際にMAXIと105SDPの2台をベランダに設置して見比べを行うことも目的の一つであり好条件での見比べは出来なかったがいくつか気づくこともあった。気づくというよりも別々の使用から経験上わかっていたことを同タイミングでの観望でリアルに認識できたと言った方が合っている。それは温度順応の時間。
季節や部屋の温度、夕方〜深夜にかけての温度変化量など環境的な影響要素もあるが鏡筒の形式や倍率なども影響してどこで妥協するか、一晩中温度変化の追いかけをするのか気にしだすと終わりがない。以前はLX90-20やC9 1/4などシュミカセも持っていたが所有期間中一度でも本当に温度順応できていたのか疑問だ。シュミカセは集光力はあってリング星雲などぼやっとしたものは良く見えたが恒星や惑星はいつもボケボケというイメージが出来上がっていたのでそれらは処分して現在は屈折しか持っていない。
というように温度順応は自分としては結構気する方かと思う。
それではMAXIと105SDPではどうだったかというと、比較時は6mmと3.3mmのアイピースでどちらも200倍程度になるようにし、MAXIは設置して5分で木星の輪郭のメラメラが小さくなったのがわかった。105SDPは15分経っても輪郭はメラメラのままで30分経過して「ま、いいか」というレベルになったが見比べるとMAXIほどまだキリッとしていない。大気の流れで揺れたり歪んだりするのとはちょっと違う。
そんな状態でも模様の細部は瞬間的に見えるだけだが105SDPの方が認識しやすく像自体も明るい。そうやって温度順応を待ちながらの観望だったがお約束どおり雲が大量にやってきて観望終了となった。わかってはいたが同時に比べるとこの差は大きい。ちなみに感覚的には同条件ではないものの9月後半の観望に限れば温度順応の早さはMAXIはいずれも5分程度、TOA130は15分くらい、105SDPは30分以上で「ま、いいか」という主観のかたまりのレベルに到達。
(注意)TOA130も105SDPも春頃の気温の低い時の観望ではもっと時間がかかっていて設置後1時間は放置していたこともあるのでこの15分とか30分とかの時間はあてにならない。
どうすんのこれ?ということを見出し画像の御嶽山 五ノ池小屋に一昨日に泊まりながら考えていた。
せっかくNikon10x70SPとマンフロット トラベル三脚を持って上がったのに油絵のような曇り空のため観望できず考える時間はたっぷりあった。 しかし、朝になったが考えが全然纏まらない。
とりあえず今朝決めたことがあり近々2つのことにチャレンジしてみることにしたので追々書いてみる。
9月25日にはMAXI、9月26日にはTOA130で木星と土星を見ていた。大気の状態は天体観測的には大変良好でシンチュレーションも少なくとも8/10かそれ以上じゃないかと思うほど安定しており300倍超えも余裕だった。
MAXIではNAV-5SWで240倍、TOA130ではTOE-3.3で303倍とVixen HR2.4mmで416倍。
土星の輪のカッシーニの空隙の見え具合としてはMAXIでは左右端から中央へかけて1/3くらいまで、TOA130ではもう少しで中央付近で繋がるんんじゃないかくらいまで見えていた。いつもならこれだけ倍率上げると輪郭も少々ぼやけるのだがこの2日間はカッチリと芯のある見え具合で驚いた。
木星も縞のうねりはMAXIもTOA130も確認できたが詳細までの見え方や明るさは口径差ははっきり出た。いつもならベランダからだとどんな口径で見ても明るさ以外は大差なかったのだが。
TOA130は「なるほどこれだけ見えるんだ」に対してMAXIは「え?8cmでこんなに見えるの?色もつかないし輪郭がとてもくっきりしている!」と今年一番の好シーイング初日でいきなり今まで一番の見え具合だっただけにMAXIの感動は大きかった。
ならばと105SDPを9/30にベランダへ引っ張り出したがシーイングは大違いでダメだった。残念。
だが、木星を見ると何か変だ。なんだこの三角形は?と思わず微笑んだ。
ガリレオ衛星のイオ、カリスト、エウロパの3つでUFOの編隊かと思うようなほぼ正三角形を形成していた。偶然ながら良いもの見たから記念に手持ちコリメート撮影した。
さすがに手持ちは難しかったので念の為動画も撮っておいた。案の定静止画で成功したのは本投稿見出しの1枚だけ。
動画はYoutubeに残した。105SDPにNAV-17.5SWだったので小さいけど三角形は確認できる。
木星と三角配置のガリレオ衛星