FC-100DZ双眼望遠鏡をベランダに設置したのは今年初となる。まだ蚊が多いので久々の観望だが短期決戦で輪の細くなっている土星を狙ってみよう。
Pentax XW5を取り付けてまずは月を導入する。後継機は昨年購入していたがまだ組み立てていないので経緯台はZEROのまま。経緯台手動操作での160倍は結構な高倍率だが月ならノーファインダーで余裕で導入できる。視野が何となく明るくなったらまずは左目からピント合わせを行い、次に右、そして目幅調整を行い視軸を合わせる。そこから再度ピント合わせして視軸も合わせ直す。これで準備OK。
この調整時間が長引くとたぶん気持ち悪くなる。
しばらく月面を観察して本日の本命の土星に向ける・・・向ける・・・向いてるはずなのに土星はどこだ?
160倍ノーファインダー導入は土星相手だとなかなか手ごわい。
何とか導入できたが月で合わせたピントと視軸は土星相手では不十分だ。左右とも微妙に輪郭がぼやけて視軸も主に上下のズレが残っている。更に調整を追い込んでいくとビシッとシャープに見えるようになった。
気流の状態は安定しているようだが時折薄雲が通過して土星が明るくなったり暗くなったりして見える状態。
仮に雲が全く無かったとしてもこれだけ輪が平ぺったいと市街地にある自宅からの160倍ではカッシーニの空隙を認識するのは困難だろう、端の方でも黒い筋は全然見えなかった。本星の模様や輪と本星の隙間、本星に落ちる輪の影から輪が繋がっている状態は認識できた。だが、両目での観察だけあって集中してじっと見ていても疲れないし、「見えているような気がする」というような見えているか見えていないかのあやふやな感じも少なく見ているものをはっきり認識できるし、何より没入感が凄い!
僅か10分程度の観望だがまだまだ蚊が多いので早々に撤収。短時間だが双眼望遠鏡の良さは十分感じられて満足できた。
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