FC-100DZは昨年後半に2本購入しておりビノテクノ製のクレードルとEZMも用意してあったのだが自宅のリノベーションやらBNR32スポイラー塗装やら諸々で忙しかったこともあり天体関係の活動は優先度が落ちていてお盆休みになってようやく双眼望遠鏡の組み立てを行った。
とはいっても架台は何にしようかまだ決めていないのでとりあえずZERO経緯台に載せる前提で組んだ。
クレードル CRDL-95を見るとそのままクレードル下部のベースは2分割されており片方に取り付け穴がある。この2分割されたベースは幅調整のため可動式になっておりそのままアリ型レールなどは密着して付けられないのでまずはブラケットを作成した。
クレードルのベースは2分割。これが目幅調整のため可動式となっている。
たまたま部屋のガラクタ箱にあった程よい大きさの厚さ8mmのアルミ板があったのでベースの動きを阻害しないよう片側を1mmほど切削した。
トリマー台にエンドミルを着けてさらっと切削。これくらいならフライス盤でなくても加工は可能。片側のベースとは1mmほどのクリアランスがある。
MoreBlue製のアリ型を取り付ける。
これでZEROへ載せる準備が完了。
なんでも載せられるZERO経緯台は地味に便利。
次にFC-100DZの部品を交換する。まずは微動装置から。
標準状態のFC-100DZ。
先に買ったFC-100DZには既にMEF-3を右側へ着けている。
後から買ったFC-100DZへは微動ノブが左側へ来るよう装着。
次に手持ちのどのアイピースでもピントが合うように接眼部を交換する。
FC-100DZ標準状態ではNikon NAV-17HWはEZMを使うと合焦しない。FC-76DSのリングと交換して合焦位置をチェックするとあと約3mm短縮できれば合焦することがわかったので標準より光路長を10mm短縮できる50.8アダプター屈折用(短) <KP27110S>を結果的に購入した。
FC-76DSのようにワンオフで超短光路長のアダプタにすることも考えたが検討していた時 ☆コスモ工房さんは一時休業中だったこともありKP27110Sを使うこととした。
全長は10mm短いのでアイピースのホルダ部分もそのまま10mm短い。ワンオフ物なら光路長を短縮してもホルダ部分は鏡筒側へ入るので短縮しなくても大丈夫。このホルダ部分が長いほうが重いアイピースやミラーを使用した際に安心できる。(気分の問題)
ファインダー台座もたまたまMoreBlue製のタカハシ用を1つ余分に持っていたので装着。
これで準備完了。
昼間だがZERO経緯台へ載せてクレードルやミラーを具体的にどのように調整するのかを確認してみた。
まずは鏡筒のクレードル上の前後位置を目視で揃えて目幅調整をEZMが当たるところまで狭めてみる。
この状態でEZMの傾きと平行具合がアイピースホルダの高さと双方との隙間から目視レベルでおよそ判断できるのでピッタリに近づくよう揃える。
大体合わせたところ。
まずは外を見てみる・・・目が痛い・・・いや脳が痛い?
光軸があっていなのでEZMのミラーの調整ネジで目線の上下左右方向のズレを調整する。
以前行ったポロ双眼鏡の光軸調整時の斜めの動きに比べたらわかりやすい。
EZMの片方にはミラーの光軸調整ネジがある。
Nikon NAV-17.5SWを装着。
画像は Nikon NAV-17.5SWだが賞月観星のUWA4mmを使った200倍でも1kmほど先の高圧電線の鉄塔の赤ランプを基準にちゃんと光軸調整できて問題なく見ることができた。現在は自宅リノベーション工事中のため蚊の多い地域の仮住まいにいるので蚊に刺されるのが嫌でまだ外で星は見ていないが多分大丈夫だろう。
アイピースを変える都度微妙に光軸調整が必要になるがきっちり合わせられることと、その調整はし易いことがわかったので安心した。これならもっと高倍率もいけそうだ。ハイランダーとも棲み分けができると思う。