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標準のインサートだと切断した小さな木片はブレードとインサートの隙間に吸い込まれてしまう場合がある。これを防ぐためのよくある方法として隙間の小さなゼロクリアランスインサートを作成する。マキタの2703だと単純な形状だったがSPT99T-01はちょっと複雑だ。海外では樹脂製のゼロクリアランスインサートも販売されているがレビューを見ると反っているとか書かれているのでやはり作ることにした。
作成にあたって手持ちの材料を確認すると厚み10mm程の板材では樺と楢の無垢材とチークの集成材が見つかったが今回は樺の無垢材でいく。この材料は反りなどの狂いは比較的少なく安定しているという特徴があるらしい。厚みは正確には9.5mmでインサートプレートに丁度よい。
まずは標準のインサートを部材に当ててケガキ線を入れてカットと穴あけを行う。
穴あけは貫通させずに片面づつ行う。
インサート固定用の径の大きな皿穴を開ける前に高さ調整用イモネジ用の穴を開けてM4の鬼目ナット埋め込む。
ムラコシ AタイプM4x8の鬼目ナット。
シャコマンで押し込む。
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インサート固定用の径の大きな皿穴を開ける前に高さ調整用イモネジ用の穴を開けてM4の鬼目ナット埋め込む。
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次にメイン作業の現物合わせ加工。
モーターのフレーム部分が微妙に出っ張っており逃げを作らないといけない。
一応は天板とフレームの位置関係を計測して初期形状は寸法通りトリマーで加工する。
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一通り加工できたら一度ブレードを外してちゃんと嵌まることを最終確認する。
OKなら刃入れだ。これが一番緊張する。
フェンスをインサートの位置に合わせてインサートプレートを真っ直ぐ下ろす際のガイド代わりにし、手前側を先に下ろして徐々に回転しているブレードに当てていく。
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ブレードの当たる部分を削れたらインサートプレートをネジで固定してブレードを上げて穴を拡げていく。ライブナイフがあるのでこの状態ではまだブレードは途中までしか上がらない。
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次にライブナイフの位置までブレードで開けた穴を延長する。
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ライブナイフが通るようになったらブレードを最大高さまで上げて穴を拡げる。
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これで隙間を気にせず安心して作業できる。
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