やるべきことがたくさんあって週末は忙しかった。
とりあえず一番時間の掛かりそうなC63の洗車(内外装)とオイル交換は日曜にずらして土曜にFC-100DZ用の鏡筒バンド取付プレートの作成とコリメート撮影用ブラケットのエアレリーズ取り付け加工を行った。
鏡筒バンド取付プレートはTOA130NSもFC-76DSも同様の構成で鏡筒バンドの上下にプレートを通す形態。赤道儀や経緯台への固定はアリガタなのでこの形態が持ちやすく楽だし落とすリスクも小さいので気楽だ。
プレートは磨いてはあるが半分梨地っぽい感じにした。
MEF-3減速微動装置は必須。ファインダーもPENTAXタイプなら良いがタカハシの場合は取り付け位置の再現性がないのでVIXEN規格の台座を取り付けている。
直接鏡筒バンドとアリガタを取り付けないのは微妙な位置調整をしたいから。だったのだがこの余裕のない寸法だと必要性は?だ。
完成。
んん〜、ひょろ長い。見てくれだけを言えばFC-76DSが断然格好いい。ミラーやらアイピースなど着けての重量バランスはFC-100DZの方が良い。しかし長いのでZERO経緯台だと揺れが収まりにくい。90S赤道儀だと揺れはOKで子午線超えでももどこにも当たらず可能だった。
取り回しは良いが持ち前の性能を活かそうとすると準備を含めるとちょっとベランダお気楽の範囲からはみ出てるかな。
ここに来て「やっぱりFSQ85EDPがベランダ最強」説が頭をよぎるが温度順応は良いわけないしな。
これからしばらくはFC-100DZをお気楽モードで使える方法を考えてみよう。というタスクを順番待ちに追加だ。
先日FC-76DSを買ったばかりだが本日FC-100DZが届いた。
望遠鏡を買うのは1ヶ月ぶりだ。いや〜久しぶり! じゃなくてこれはよくある想定外って出来事。
そもそもFC-76DSを購入した時にFC-76DS,FSQ-85EDP,FC-100DZをターゲットに主に温度順応やバックフォーカスから拡張性・応用性など導入後の使い方を気にしていた。そんな時にFC-100DZが受注停止になってしまってFC-76DS,FSQ-85EDP,FC-100DFで検討した結果、経緯台SBが手に入るというおまけ要素とフローライトという鏡筒の象徴的特徴、ベランダ機動性という使い方と評価要素が拡散したままFC-76DSを選択した。
それはそれで良かったのだが思いのほか星像が綺麗ではないな、FC-100DZならどうだったんだろう?と思っていたところFC-100DZの先行予約枠から予約注文できることがわかり納期は来年4月予定だったから来シーズンに入りFC-76DSへの興味も一段落してるころだからちょうどいいやと思って10月後半にポチっておいた。これを逃すと買えるチャンスがあるかどうかすらわからないし。
すると、半年先のはずがあれれ!? 今日届いてしまった。
箱は押入れギリギリの長さ約90cm
やりたいことが山ほどあって今はとても忙しいのだが鏡筒バンドをはじめ小物類を注文し、アリミゾに嵌めてすぐ使えるよう週末あたりに時間を作って整備しておこう。
その前に一旦FC-76DSで空を見ておいてから鏡筒バンドをFC-100DZへ付け替えて雨上がりのシーイングの悪い空へ向けてファーストライトしてみた。
外観はFC-76DSが太さや長さのバランスが良いように感じる。FC-100DZはなんだか細長い。
土星の輪のカッシーニの間隙は見えない、恒星を見てもなんかウニウニしてる。さすがに今夜の空はダメだ。
しかし、FC-76DSより色ズレは少ないことはわかった。焦点内外像では外像が結構ボヤケていて負修正ぎみなようす。ジャスピンでの星像はFC-76DSより小さく収束するように見える。しかしシーイングの影響もあるかもしれないがピントを合わせていく過程やジャスピン時の恒星像は105SDPの方が綺麗で色ズレもなくシャープに思える。空の条件が同じでないとはいえちょっと意外だった。シーイングの良い時にあらためて105SDPと比較してみたい。
FC-76DSのメタルバックは173mm。長いようで短いようでもある。
ノーマルのままだと光路長約30mmの2インチ接眼アダプタが付いており双眼装置と手持ちで最短光路長の90度プリズムを組み合わせてもバローが必要になる。
測り方いい加減だけど約30mm。
そこで、★コスモ工房さんに良いもの作っていただいた。
M64 光路長10mmの2インチアダプタ。
表面は恐らくサンドブラスト処理後に黒色アルマイトの仕上げがなされている。これに加えてつや消し塗装してみた。
ついでなのでこれ以外に2インチ関連のアダプタをいくつか一緒に塗装することにした。
塗装直後。
これは作っていただいたアダプタ。
マスキングを外したところ。
FC-76DSへ装着するとこんな感じになる。
消費光路長は10mmと短いがホルダ長は30mmあるので安定性は問題ない。
あまりにも薄いので見た目はなんか頼りない。
これで自由度が広がったと思った。この時は。
よくよく考えると2インチ→31.7変換アダプタを介すので双眼装置と手持ちで最短光路長の90度プリズムを組み合わせても結局バローが必要になる。 なんてこった。orz
しかし、EZMを使っても合焦するはず。
昨夜木星を見ていた時にSR4mmでの見え方が少しおかしいことに気づいた。
木星の周りがハレーションっぽく白くボヤケていた。レンズが曇ったのかな?と思ったがしばらくおいても状況は変わらなかった。シリウスやリゲルへ向けると状況はもっと酷く白ボケに加えてあちこち乱反射している。乱反射は今に始まったことではないが白ボケが目立つようになたのであれこれ気になりはじめた。
もう一つのSR4mmは白ボケの程度は低いが乱反射は同じ様な状態。スコープテックのOr6mmはとてもスッキリ見えたので原因は目や頭ではなくSR4mmと断定。
よし、バラそう。
構造はとても単純。
マイナスドライバーでレンズの押えを外してバキュームピックでレンズを外す。
左がアイレンズで右が視野レンズ。引っこ抜いてそのまま置いたので下側が目側。
レンズの押さえも見口のところもツルンツルン。
いつもは黒板ブラックを使うが対象が小さいのでターナー アクリルガッシュ ジェットブラックで筆ぬりとした。
コバ塗り含めて塗れそうなところは全部塗った。
見口穴のつや消しは結構効きそう。
バラした時と逆の順序で組んでいく。
できた! 右がつや消しバージョン、左はノーマルのまま。
こんな感じで小型USBカメラを使って内面反射の具合を確認。
左がノーマル、右がつや消しバージョン。かなり反射が抑えられている。
アイピースを蛍光灯へ向けて覗いてみるとつや消し処理有無でかなり差がある。思った以上に差が出た。
これは期待できそうということで先程雲の切れ目から木星が見えていたので早速チェック。
まずはMEADE SW18mmで導入しておいてノーマルSR4mmで今夜の通常の見え具合を確認。
次につや消しバージョンへ交換。
・・・か、変わらん。
よく見えるようになっているかというと全然そんなことはない。見えているものは全く変わらない。
内面反射としては全体的に何となく暗い雰囲気になったかな?という程度。基本曇り空なのでもっと明るい恒星での確認は今夜はできそうにない。それとは別にレンズをアルコールで洗浄した効果なのか白ボケは小さくなった。
また、ノーマルのSR4mmの個体の方がレンズが綺麗なのかクリアに見えるので次は中身を組み替えて最高バージョンと最低バージョンに分けてみよう。
本日★コスモ工房さんへ注文していた部品がいくつか届いた。
そのひとつがこのMAXI用BORG M57アダプタ。
MAXIへM57アクセサリが取付可能になる。
MAXIの接眼部を外してこれを取り付けて使用する。
早速だが念の為にアダプタの内面に植毛紙を貼り付ける。
しかしこのままではセンターへ貼り付けにくい。
M57延長筒につけて鉛筆でトントンするとあら不思議センターにピッタリ!
純正の接眼部を外す。
極限まで光路長を稼ぐ仕様。
元のネジ穴はそのまま利用してこんな感じで取り付け。
M57ヘリコイドDXII を取り付けて2インチ対応完成!
Ethos21もOK。
純正接眼部を外してこのアダプタへ交換するだけで簡単に2インチアクセサリを利用できるようになった。
しかしさすがにEthos21は重量バランスが悪いのでXW30を取り付けてベランダへ設置。
ピントもOK。
うす曇りの空なので木星くらいしか見えなかったがちゃんと合焦する。
バックフォーカスは純正よりもかなり長く、2インチ接眼部仕様で最大154mmの光路長を確保できているのでたいていの2インチミラーとアイピースの組み合わせや31.7のフリップミラーなど利用できそう。
これで俄然MAXIが面白くなる。
FC-76DS用のアルミトランクケースを探していたがこれだと思うものが見つからず木製の箱を自作することにした。
樺の無垢材で検討していたが幅250mmは必要そうで、そうすると継がないと必要寸法にならない。ならタモの集成材でいいやってことで材料は入手済み。
しかし製作に結構時間かかりそうなのでその間は工具箱にでも入れておこうと近所のホームセンターで適切な大きさのものを探した結果、接眼部を外して全長470mm程度になっている現在の状態ならぴったりのものが見つかった。
RING STAR スーパーツールボックスSR-530。これは内寸で中皿を支える出っ張りの一番狭いところで約470mm、正味480mmはあり、望遠鏡の高さ方向中心あたりでは約490mmはある。見た瞬間製作イメージが湧いたのとメーカーがRING STARなのでこれに決めた。工具箱といえばRING STARか東洋スチールと決まっている。
プラ工具箱はRING STARが一番。
発泡スチロールと生地を買ってさっそく製作開始。
白光のスチロールカッター250-1を自在バイスで固定して発泡スチロール側を動かしてカット。
サイズはどのみちクッションで調整するので結構アバウト。
仮置きしてみたところ。
発泡スチロールを覆う生地はどれにしようか?形状も凸凹してるので伸びるのが良いってことでグレーの生地を選択した。
さっそく貼り付け。望遠鏡との接触面はフェルトにする予定が手持分では足りなかったのでそのへんに転がっていた薄い銀マットにした。
切り出した発泡スチロールに生地を貼り始めたときは丁寧に作業しようという気分だったがスプレーのりが手について細かい作業ができなくなってしまった。その結果生地の末端処理は完全な手抜きになってしまった。
まるで測って作ったようにちょうどぴったりサイズ。ガタもない。
前部分。
後ろ部分。純正接眼部を外してMORE BLUEの2インチ Drying Cabinetを着けているので標準より全長が短くなている。
木製の箱じゃなくてこれで良いような気分にだんだんなってきた。