
2号線沿いを歩いていたら、玉すだれが咲いていた。毎年、初秋に咲く涼しげで可愛い花だ。
ねこ吉は、この花を見ると「南京玉すだれ」を思い出す。

25,6年前、尼崎の遠い親戚の家に用事があって、加古川の叔母と出かけて行った。
ねこ吉が幼い頃は、そのお家は大家族で賑やかなお家だった。確か子供が4,5人いたような・・・。
久しぶりに訪れたお家は、子供たちは立派に成長して独立、夫婦二人暮らしで静かだった。
ねこ吉がオバサンと呼んでいた人は、幼稚園の先生をしていた明るく活発な感じの人だった。
思い出話も一杯して、そろそろお暇をしようかという頃・・・。
「わたし、今『南京玉すだれ』を練習してますねん。やって見せますわ。」と言って。
叔母と、ねこ吉の前で、玉すだれをもって出したり、引っ込めたりして歌いながら踊ってくれた。

お目に留まれば、元へと返す。あ、さて、あ、さて。」

ねこ吉は、毎年、玉すだれの花を見ると、頭の中で、「さても、南京玉すだれ~」というメロディーが浮かぶのである。
オバサン、お元気ですか?