九月半ばのある晴れた日、
たまたま一日空いたので、気晴らしに立川に行き、たまたま映画館で上映していたナイト・シャマラン監督の最新作、
「OLD」
を観てきました。
予告編があちこちで流れていたのでご存じの方も多いかと思います。
シャマラン監督といえば「シックス・センス」をはじめ、ちょっと趣向の変わったサスペンスやSFチックな映画が多いですね。
面白いのもあれば、つまらないのもある。
私はけっこう好きです、この監督。
で、この日はたまたま映画でも見ようとふらりと入った映画館。
外はとてもいい天気。
映画が終わって出てきてもまだいい天気。
なんか時間が止まったような一日でした。
この映画、実は時間がテーマです。
休暇を楽しむためリゾート地にやってきた家族が遭遇する奇妙な世界。
ホテルの人に案内されて人里離れたビーチに行った数家族。
ところが、このビーチでは時間の流れが全くちがって、人がみるみるうちに老いていく。
何しろ30分で一年、一日で50年が経過するという恐ろしいビーチ。
6歳だった子供はあっというまに思春期を迎え、やがて成人し、両親は老いを迎え・・
その間に様々な出来事が起きて、ビーチに集まった数家族は時間の流れに翻弄される、というストーリーです。
スリラーでありサスペンスであり、しかも最後に伏線が見事に回収されて、
ああ、そういうことだったのね、
というオチまでついててね、
最後にすべての謎が解けて、ほっとして劇場を出ると、
そこにはあいかわらず晴れた空があったのでした。
こちらでは時間が止まっていたみたい。
時々、時間を巻き戻せたらいいのに、あるいは一日がもっと長かったらいいのに、と思うけど、
この恐ろしいビーチにいるよりはずっとマシだわ、と思えました。
シャマラン監督の映画は、映画館を出ると世界がちょっと違ってみえてくる。
なので、劇場で観たほうがいい。
劇場の中で起きていることと、現実とのギャップが面白い。
私たちはつい今しがたまで物語の世界にいたのに、外に出たらあいかわらずの青い空。
現実ってなんだろうね、
そう思える映画です。
帰りにちょっと高めの夕飯食べて帰りました。
ただそれだけなのに不思議と幸せな一日でした。
幸せってすぐそばにあるのね。
OLDの皆さんにお勧めの映画です。