11月2日~3日、神津島に行ってきました。
神津島は東京の離島で、伊豆七島の中ほどにあります。
昔、島々の神々が神津島に集い、神津島の神様が島々に水を配ったという伝説があり、神の集う島として有名です。
調布飛行場からのセスナ機に乗りたくて、海と星空も堪能したくて、思い切って行きました。
11月というのによく晴れて暑かった。絶好の行楽日和でした。
竹芝桟橋から船で行くと10時間もかかるけど、調布飛行場からだと45分で神津島空港に到着します。
小型のプロペラ機。
これにどうしても乗りたくてね。
プロペラ機は低い高度を飛ぶので、眼下に家々や島々がくっきりと見えます。
二日ともよく晴れたので、行きは富士山の雄姿が、帰りは伊豆七島の島々が手にとるように見えました。
子どもの頃、愛媛の海端で育ったので、海のないところで暮らしていると時々無償に海が恋しくなります。
神津島の海は透明度が高く、港のそばの突堤ですら泳ぐ魚の影が見えるほど。
浜から見える海は、透明な青からグリーンがかった群青まで様々な色合いを見せてくれます。
浜に座り込んで海を眺めていると時を忘れます。
一日じゅうここで海を眺めていたい。
そうだ、私は海をチャージしに来たんだ、と思いました。
私には海が足りなかったんだ、と。
子どもの頃に過ごした景色は、歳とともに色あせるどころか、かえって色濃く記憶の底から立ち昇ってきます。
海のそばでまた暮らしたいなあと思った。
けれども、神津島は火山の島。急峻な山の島でもあります。
島の中心部の町中でも坂道ばかりで、どこに行くにも歩くしかなく、健脚が必要。
私の足は手術から一年たってほぼ以前のとおり歩けるようになったので毎日1万5千歩を超える距離も歩き通すことができましたが、
あと少し歳とったら無理だろうなあ。
神津島は星の島としても有名です。星空観測が観光の目玉。
でも、観測会があるのは高台で、2日の夜は少し靄っていたので、3300円(高い!)も払って行くことないか、
と思い断念しました。
星空観測なら、冬のキンキンに晴れた日に行くのがいいと思う。
解説はいらない。ただ天の川が見たいだけなので。
3日の帰り間際に行った多幸湾の景色が見事でした。
文字通り息を飲む美しさです。
神津島に行く機会があれば、多幸湾に行くことをお勧めします。
離島はとにかく不便です。
移動手段は主に徒歩。自転車は坂だらけなので使えない。電動レンタサイクルもあるようですが、同宿の若い人の話では坂道が多くて遠出は無理とのこと。
レンタカーは台数が限られているので早めに予約しないと借りられない。村営バスもあるけど日に数回の運行しかなく、飛行機の便には間に合わない。
私はタクシーを何度か利用しましたが、けっこう高い。
しかもソフトバンクの携帯が繋がりにくく(ドコモの方が繋がりやすい)、タクシーを呼ぶのに公衆電話を探さなくてはいけない。公衆電話も100円玉しか使えない等々。
なので、タクシー料金も旅費の一部と覚悟して行ったほうがいいです。
というわけで、たった二日間の旅でしたが、
海をフルチャージして、たっぷり堪能して帰ってきました。
また行きたいなあ。
他の島々にもぜひ行ってみたい。
人生残り時間の楽しみがまた一つ増えた気がします。
《追記》この小型プロペラ機は、正式にはドルニエ228といってセスナ機じゃないそうです。セスナ機というのはセスナ社製の飛行機のことですが、でも小型軽飛行機を総称して「セスナ機」と呼ぶこともあるようです。