先日、国分寺駅に隣接したミーツ国分寺というビルの5階のイベント会場で、
小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウから回収した岩石の破片が展示されているというので、見にいきました。
ここでは以前も惑星探査機はやぶさのモデルが展示されたりしています。
国分寺市は日本の宇宙開発発祥の地です。
1955年に糸川英夫博士がペンシルロケットの発射実験に成功した場所なのです。
当時、日本はまだ貧しく研究費も限られており、アメリカのような膨大な予算を駆使して宇宙開発をするといったことはできませんでした。
そこで、糸川博士は小さなペンシルロケット(長さ23㎝ほど)の水平発射実験をここ国分寺で行ったのでした。
発射実験が行われた早稲田実業高校の敷地内には「日本の宇宙開発発祥の地碑」も建っています。
あれからウン十年・・
日本のロケット技術は目覚ましい発展を遂げ、2000年代になると小惑星探査機はやぶさが、小惑星イトカワから岩石の破片を持ち帰るという快挙を成し遂げました。
これは世界初の偉大な功績でした。
無人探査機が地球と火星の間を周回している小惑星に到達し、そこから岩石の破片を回収したのですから。
日本の科学技術の進歩は本当に目覚ましい。
しかし、このはやぶさ、岩石の回収カプセルは無事地球に送り届けたものの、本体は大気圏突入の際に燃え尽きてしまいました。
あの長く尾を引く彗星のようなはやぶさの最後の映像はとても印象的でした。今でも鮮明に記憶している人は多いのではないでしょうか。
よくがんばったね、はやぶさ君。
そう言ってあげたい気持ちになりました。
今回、小惑星リュウグウに到達し、リュウグウの岩石の破片を持ち帰ったのは
はやぶさ2です。
イベント会場に展示されていた小惑星リュウグウの岩石の破片は直径2mmほどの黒い塊でした。
分厚い虫メガネの向こうにかろうじて見える点のような小さな石でした。
でも、これははるか3億キロを超える宇宙からもたらされた貴重な石なのです。
人間の科学技術のすごさを知ると同時に、宇宙のことをもっと知りたくなりました。
このリュウグウの岩石の破片からは水や有機物も発見されているといいます。
太陽系の起源、あるいは生命の起源に迫る貴重な発見です。
今、世界じゅうの科学者たちがこのリュウグウの岩石の破片の分析をしているそうです。
そして、
はやぶさ2はふたたび宇宙へ旅立っていきました。
今度訪ねるのは「1998KY26」という小惑星。これは直径が30mほどの小さな惑星だといいます。
はやぶさ2が「1998KY26」 に到達するのは、2031年。
それまで、私も頑張って長生きしなくちゃって思ってます。
《追記⦆
ちなみに今日、JAXAによる宇宙飛行士選抜試験に合格し、新しく宇宙飛行士になった二人の方の記者会見が行われました。記者会見の様子はYouTubeで見られます。
米田あゆさん、諏訪理さん、おめでとうございます!