ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

小惑星探査機はやぶさ2

2023-02-28 11:44:40 | 宇宙

先日、国分寺駅に隣接したミーツ国分寺というビルの5階のイベント会場で、

小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウから回収した岩石の破片が展示されているというので、見にいきました。

ここでは以前も惑星探査機はやぶさのモデルが展示されたりしています。

国分寺市は日本の宇宙開発発祥の地です。

1955年に糸川英夫博士がペンシルロケットの発射実験に成功した場所なのです。

当時、日本はまだ貧しく研究費も限られており、アメリカのような膨大な予算を駆使して宇宙開発をするといったことはできませんでした。

そこで、糸川博士は小さなペンシルロケット(長さ23㎝ほど)の水平発射実験をここ国分寺で行ったのでした。

発射実験が行われた早稲田実業高校の敷地内には「日本の宇宙開発発祥の地碑」も建っています。

あれからウン十年・・

日本のロケット技術は目覚ましい発展を遂げ、2000年代になると小惑星探査機はやぶさが、小惑星イトカワから岩石の破片を持ち帰るという快挙を成し遂げました。

これは世界初の偉大な功績でした。

無人探査機が地球と火星の間を周回している小惑星に到達し、そこから岩石の破片を回収したのですから。

日本の科学技術の進歩は本当に目覚ましい。

しかし、このはやぶさ、岩石の回収カプセルは無事地球に送り届けたものの、本体は大気圏突入の際に燃え尽きてしまいました。

あの長く尾を引く彗星のようなはやぶさの最後の映像はとても印象的でした。今でも鮮明に記憶している人は多いのではないでしょうか。

よくがんばったね、はやぶさ君。

そう言ってあげたい気持ちになりました。

今回、小惑星リュウグウに到達し、リュウグウの岩石の破片を持ち帰ったのは

はやぶさ2です。

イベント会場に展示されていた小惑星リュウグウの岩石の破片は直径2mmほどの黒い塊でした。

分厚い虫メガネの向こうにかろうじて見える点のような小さな石でした。

でも、これははるか3億キロを超える宇宙からもたらされた貴重な石なのです。

人間の科学技術のすごさを知ると同時に、宇宙のことをもっと知りたくなりました。

このリュウグウの岩石の破片からは水や有機物も発見されているといいます。

太陽系の起源、あるいは生命の起源に迫る貴重な発見です。

今、世界じゅうの科学者たちがこのリュウグウの岩石の破片の分析をしているそうです。

そして、

はやぶさ2はふたたび宇宙へ旅立っていきました。

今度訪ねるのは「1998KY26」という小惑星。これは直径が30mほどの小さな惑星だといいます。

はやぶさ2が「1998KY26」 に到達するのは、2031年。

それまで、私も頑張って長生きしなくちゃって思ってます。

《追記⦆

ちなみに今日、JAXAによる宇宙飛行士選抜試験に合格し、新しく宇宙飛行士になった二人の方の記者会見が行われました。記者会見の様子はYouTubeで見られます。

米田あゆさん、諏訪理さん、おめでとうございます!

 

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「アトランティスのこころ」&アントン・イェルチン 

2023-02-23 10:18:14 | 映画

Netflixで「アトランティスのこころ」(スコット・ヒックス監督作品 2001年)が配信されたので、また観ちゃいました。何度目だろう。

原作はスティーブン・キングの同名の小説。

キングは「イット」などのホラー小説で有名ですが、「スタンド・バイ・ミー」に代表される彼の子ども時代を描いた作品群が秀逸なので、私はどちらかというと、こちらの作品群のほうが好きです。

特に映画「アトランティスのこころ」は地味な作品ながら、アンソニー・ホプキンスが主演するなど、なかなか力の入った作品です。

この中で主人公のボブ少年を演じているのが、アントン・イェルチンです。残念ながら26歳という若さで亡くなってしまいました。

いい俳優ってなぜか若死にするよね。

ジェームス・ディーン、ヒース・レジャー、アントン・イェルチン・・

彼が主演した映画、

「オッド・トーマス/死神と奇妙な救世主」(スティーヴン・ソマーズ監督 2013年 原作はディーン・クーンツの小説)

も大好きな映画で何度も観ました。

惜しまれる俳優です。

そのアントン・イェルチンが少年時代に11歳の少年を演じた昨品がこの「アトランティスのこころ」

「ザリガニの鳴くところ」でも書きましたが、アメリカの闇はなかなか深く、特に家庭内のDVや虐待については、映画や小説など様々な形で取り上げられてはいますが、厳しい現実はなくならないようです。

もちろん、日本にだってあるのだけど、ほとんど話題にすら上らない。黙殺されている。

なので、むしろアメリカの映画や小説から学ぶことは多いと感じます。

最初にこの映画を見たとき、私はこう思いました。

 ボブははたして母親を許すことができるのだろうか・・

答えを知りたくて小説を読んだのですが、小説ではきちんと彼の成長過程が描かれ、成長過程の中でボブ自身が様々なことに気づいていき、母親も苦しかったのだと理解するようになるのですが、

この映画を見た限りでは、ボブの負った深い傷を埋めるものは一体あるのだろうかと思いました。

同じく映画「シドニー・ホールの失踪」でも同じテーマが描かれています(2019年9月17日の記事参照)。

本当に、家族の闇は深い。

しかし、子どもたちは子どもたちなりに育っていき、どんな家族でも彼らなりに理解し受け止め、大人になっていく、そうした過程をきちんと描いた映画やドラマはアメリカにはたくさんあります。

でも、日本にはあんまりないよね。

そこが奇妙というか、ないことにして蓋してるのか・・

きちんと言語化し、描くことで、何が起きたのかを理解し、受け止めることができるようになるのだと思うのですが、その辺が日本では曖昧にされ、まあ、誰にでもいろいろあるんだから、と一般化してごまかされてしまう、そんな気がしています。

なので、こうしてきちんと言語化して描かれた作品を見ることにより、自分が育ってきた環境について改めて見直したり考え直したりできるのだと思います。

家族や子ども時代にもやもやしたものを抱えている人はこうした映画を観ることをお勧めします。

繰り返し観た挙句、もういいか、って思えるようになって、ようやく乗り越えられるのかもしれません。

心の奥底に隠れているものをしっかり認識することによって、はじめて手放すことができるのだと思います。

それはともかく、この映画はどんな子ども時代を過ごした人にもお勧めです。

アントン・イェルチンの巻き毛と青い目がとてもチャーミングなので。

 

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「少年の君」

2023-02-18 08:50:43 | 映画

今日はアマプラで見た中国の映画

「少年の君」

を紹介したいと思います。

中国の映画監督といえば、アン・リー監督が有名ですが、今回はデレク・ツァン監督作品です。

中国のとある進学校での話。

チェン・ニェンはとても優秀で北京大学受験を控えている高校3年生の女子生徒。

中国の高校の様子がよくわかる映画なのですが、日本以上に受験戦争は厳しく、またいじめも激しい。

ひとクラスの人数もまるで団塊の世代当時の日本のようで、勉強方法も詰め込み式で、先生たちから常にハッパをかけられ、勉強に明け暮れる生徒たち。そんな中で、いじめによる自殺や他殺に発展するいじめも出てきます。

生徒たちは先生や親からのストレス、受験勉強のストレスを発散するため、弱い者をいじめるという構造です。

ヒロインのチェンは母一人子一人の貧しい家庭で、母は化粧品を売り歩く行商の仕事をしています。

地方に行商に行くと、チェンは独りぼっちになりますが、チェンには友達がいない。

そんなある日、チェンのクラスメイトが学校で飛び降り自殺をします。いじめが原因。

やがて、ターゲットはチェンに移り、いじめっ子のウェイたちは凄惨ないじめをチェンに仕掛けてきます。

大学入試試験も間近で、いじめにかかずらってる暇はない状況にも拘わらず、ウェイのいじめはエスカレートしていきます。

耐えかねたチェンは、行きずりで知り合ったチンピラのシャオベイ(彼が暴行を受けていたときにチェンが通りかかり彼を助けた)に自分を守ってほしいと頼みます。

以来、シャオベイはチェンの守護者となり、つねに彼女の背後から彼女を見守る存在になります。

これ、壮絶ないじめの話であると同時に、ピュアな青春のラブストーリーでもあるのですね。この二人がとてもいい。

そうこうするうちに、チェンをいじめていたウェイが他殺死体で発見され、チェンに殺人の容疑がかけられます。

ちょうど大学入試の真っただ中。

ここで登場するのが若い刑事たち。この刑事たちもとても若くて、チェンとシャオベイたちと区別がつかないほど。若く正義感にあふれている。

チェンは殺人を否定します。かわりにシャオベイが自分がやったと名乗り出るのです。

事件は二転三転し、一体だれがウェイを殺したのか、殺人犯は誰なのか・・

というのが後半の展開になっていきます。

一見ミステリーのようでもありますが、底流に流れるのは、優秀なエリート高校生チェンと街のチンピラシャオベイのピュアな恋愛物語です。

あまりに理不尽ないじめに、抵抗する術すらなく、二人は事件に巻き込まれていきますが、

過酷な状況にもめげず、彼らはしっかりと立ち直っていく、そういうストーリーです。

最後のほうはもう涙なくしては観られません。

中国映画、改めていいなあと思いました。

ちょっと前にやはりアマプラで見た、

「藍色夏恋」

もとてもよかったので、こちらもお勧めです。予想を覆すしかけがあるので、最後まで見ることをお勧めします。

 

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外反母趾の手術・その後7

2023-02-16 09:52:49 | 日記

先日、外反母趾の手術後5カ月の診察に行ってきました。

外来受診でのリハビリやレントゲンはもうなくなり担当医の診察のみでした。

前回(12月18日の記事参照)、親指に入れたボルトを抜く手術をしましょうか、ついでに左足の手術もしましょうか?

と担当医に言われたのですが、

やっぱり手術は気が重い。

五カ月が経過して、痛みはほぼ完治し多少親指が人差し指側に戻りつつあるのと、人差し指の第二関節が曲がってきているのが気になりますが、

今のところ問題なく歩けています。

何しろ京都では毎日1万3千歩くらい歩いたけど、大丈夫でした。

なので、ボルトを抜かなくてもいいです、手術は今のところしたくありません、と伝えました。

そうですか、それじゃあ5月にまた経過を見せてください、ということで診察は終わりました。

多少気になる部分はあるけど、以前に比べたら天と地ほどの違いです。

痛みもなくなり、長時間歩けるようになり、長靴もはけるようになりました。

とはいえ、外反母趾の手術は誰にもお勧めできるものではありません。

私のように、まるで車の多重衝突事故のように指が重なり合い足裏には常に魚の目が出来て痛くて歩けない、といった状態の方なら手術もありかと思いますが、

多少の痛みはあるけど歩けている、外観が良くない、といった程度の方なら、他の方法を探してみることをお勧めします。

何たって入院手術は痛い、しんどい、辛い、長い、平穏な日常を奪われる・・

そういうのを覚悟しないといけない。

でも、非日常を味わうという楽しみ方もあるにはありますが、余裕のない方にはお勧めできません。

去年の9月のひと月というのは、私の人生の中でも特殊な時間だったと思います。痛みはともかく、ある意味安全で守られており三食昼寝付き、まるでエアポケットのような日々だったので、私的には十分楽しんだのですが、

やっぱり娑婆には娑婆の良さがあり、病院というのは世間から隔離された別世界なのだなあ、と改めて思います。

不思議なことに、もう一度入院してみたい、という気持ちはまだ少しあります。

なんかね、いいのよ。

病気になるには、病気になるメリットがあるようです。

潜在意識の中で、私たちは何かと比較して病気になる方を選ぶのだと思います。

辛く苦しい方を選ぶ、というのは奇妙な気もするけれど、常にそこには何らかのメリットがあり、

それを選ぶ理由があるのだ、という気がしています。

どんなことにも理由があって、それなりのメリットがある。

なので、理不尽な目にあったり、痛い目にあったりしたとき、そこにあるメリットは何だろうか、なぜ自分はそれを選んだのだろうか、そこから何を学べばよいのだろう、と自分に問いかけることが必要かと思います。

今回の入院手術は、私にとって、一種のエンターテイメントだったのではないか、という気もしています。

ほんと、なんかいいのよ、入院生活って。だからこそヤバいとも思うのですがね。

もう一度入院しなくてもいいように、日々しっかり鍛錬していこうと思っています。

次回、5月の外来受診までに指が変形しないことを願っています。

じゃないと外科医は嬉々として、

「じゃあ、手術しましょう!」って言うだろうからね。

 

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光のお父さん/劇場版ファイナルファンタジーⅩⅣ

2023-02-11 11:45:13 | 映画

先日、京都に行ってきました。二日間の短い旅行でしたが。

晴明神社、伏見稲荷、東福寺等々。まだ行ったことのない場所を訪ねました。

知人に会いに行くのが目的だったのですが、ついでに神社参拝もしてきたというわけ。

伏見稲荷は初めて行ったのですが、面白かった。

3年ぶりに新幹線に乗り気分も上々。やっぱり旅はいいなあ。冬の京都もよかったなあ・・

それはともかく、

今日はこの映画。

「光のお父さん/劇場版ファイナルファンタジーⅩⅣ

邦画はあまり見ないのですが、これ、ゲーム「ファイナルファンタジー」にまつわる話だというので見てみました。

娘が小学生の頃にこのゲームにハマり、日がな一日ゲームに没頭していたからです。

当時のファイナルファンタジーはまだ人物も平面的な記号のようなものでしたが、それでも、最後までクリアしたとき、娘はTVの前で「やったよ、やったー!」と大声で叫び、ぼろぼろと泣き崩れたのでした。

その姿が忘れられず、私も一度ファイナルファンタジーをやってみたいと思いつつ、未だに実現していないのですが、

この映画に登場する60代のお父さんにとっても、ファイナルファンタジーは彼の人生を大きく左右する存在になったのです。

典型的な企業戦士で、家族を顧みず仕事に明け暮れたお父さんが、ある日突然会社を辞めますが、その理由を家族に言わない。

息子は父親不在の家庭で育ち、父親との唯一の思い出は「ファイナルファンタジーⅢ」を一緒にやったこと。

息子は何とかお父さんに近づきたいと思うのですが、無口で何を考えているかわからないお父さんは家族と口もきかない。

そこで、息子は父親に「ファイナルファンタジーⅩⅣ」をプレゼントして、バーチャルの世界でお父さんと繋がろうとします。

最初はうまくいかないのだけど、お父さん暇なもんで、ついにゲームをやり始め、すっかりハマり、息子とバーチャルの世界で、互いのアバターを通して仲間になり、次々強敵を倒していく。

というのがメインのストーリーです。

これがねえ、びっくりしたのだけど、今時のゲームの世界ってほとんど映画の世界なんですね。

先日見た映画「アバター」の世界に入ったような錯覚を覚えます。

ゲームの世界、恐るべし。

いずれは現実と交錯してどこまでが現実でどこからがバーチャルなのか見分けがつかなくなるんじゃないか、と思えてきます。

現実世界では無口で何を考えているかわからないお父さんが、アバターになると「ぴょん」なんて言葉も使ったりしてなかなかお茶目。

それにしてもまあ、日本の「会社」というものは、ここまで父親を家族から引き離すものなのか、昔はともかく今もまだそうなのかと唖然としましたが。

そして、そんな夫に尽くして家族のために笑顔を絶やさない母親像というのもどうかとは思ったけれど(息子、出来過ぎだし)

ストーリーとしては面白くできていて、最後まで楽しめました。

息子もまた父親と同じように企業戦士になりそうな気配も漂わせて、

これで日本も安泰ね、という感じで終わるのですが。

とにかくゲームの世界にびっくり仰天。ファイナルファンタジーやってみたーい、と思わせられてしまう映画でした。

 

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