(太陽塔望遠鏡・アインシュタイン塔)
国立天文台三鷹キャンパスで「星と宇宙の日」というイベントがあったので、友人と行ってきました。
昼頃はとてもよく晴れていたのですが、午後になって雲が多くなり4時過ぎに雨が降ってきて、残念ながら天体観測はできなかったのですが、
三鷹キャンパスはとても広く、あちこちで様々なイベントがあって、まるで大学の学園祭のようで、すごく楽しかったです。
展示も多く、講演会や実験の数々、子ども向けのクイズやゲーム、分光器を作ったりといったエリアもあって、
子ども連れも多く、なかなかの盛況でした。
チリのアタカマ砂漠にあるアルマ望遠鏡には、日本の精密機械技術の粋を集めた機器が搭載されているのだとか、また、電波というのは水分があると伝わりにくくなるので、乾燥した砂漠や高原地帯に天体望遠鏡を設置するのだとか、南極に天体望遠鏡を設置する計画があるのだとか、そういう話を聞きました。
最後に行ったアインシュタイン塔(太陽塔望遠鏡)は長蛇の列で、望遠鏡のある上の階までびっしり並んでいました。
ここは国の登録有形文化財にもなっており、普段は中に入れないので、順番待ちをして最上階の太陽塔望遠鏡を見学しました。
太陽の光を直接取り入れて、地下にある分光機まで届けて太陽の光を分光(プリズムのように)します。
元々は太陽の重力場により光のスペクトル変化を検出するために造られたそうです。アインシュタインの相対性理論の証明に使われたらしく、アインシュタイン塔と呼ばれています。
今回一番面白かったのは、光のスペクトルを分析すると、そのスペクトルに含まれる物質が明らかになるということ!
つまり、スペクトルに現れる黒い線を読み取ることで、光源の物質までもが判明する。
その星がどういう物質で出来ているかがわかる、というのですよ!
太陽光をスペクトル分析すると、太陽という星が持つ物質が明らかになる。
火星から届いた光のスペクトル分析をすると、火星がどういう物質でできているかがわかる!
なんと、光を分析すると、物質までわかってしまう!
それだけではなく、その天体が遠ざかったり近づいたりすることもわかる。スペクトルの波長のズレから、天体が観測者から離れていく速度が測定できるのです!!
だから分光器なのか、だからスペクトルなのか、と半日見て歩いてようやく理解したところです。
まさに目から鱗の発見でした。
天文学ってすごいんだなあ、と改めて思いました。
三鷹天文台の定例観望会には何度か参加しましたが、抽選なのでなかなか当たらないのです。
今回も11月12月と挑戦してみようと思っています。
天文学、そして宇宙はやっぱり面白い!
そう実感した一日でした。