寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

2011夏の大縦走~立山から上高地へ~ (4th Day)

2011年08月29日 | 2011北アルプスの旅

8月1日、朝5時前に起床、今朝の天気は曇り時々晴れ!

朝食を20代双子の姉妹と食べる。

メニューは忘れたが、魚の甘露煮?の様な保存食(岩魚?山女?缶詰だろう)が美味かった!

6時30分、『愛知のお姉さん』達に別れを告げて、今日の目的地『薬師峠キャンプ場』へ向け歩き出す。

(『おかあさん』と言いたいところだが、御不満もあろうかと・・・ねぇ?)

『薬師峠キャンプ場』までの一般平均歩行時間は以下。

『スゴ乗越小屋』→1:20→『間山2585.2m』→1:40→『北薬師岳2900m』→0:40→『薬師岳2926m』→『薬師岳山荘2701m』→1:20→『薬師峠キャンプ場2701m』

合計5時間40分の道のり。

先ずは『間山2585.2m』を目指し樹林帯を登る、少し進むと展望の開けた場所に出た。

北の方角へ目を向けると、『剱岳2999m』と立山の姿を目にする事が出来た。

Img_0265剱岳・立山方面

『立山の室堂』から始まった山旅なのに4日目にして、初めてスタート地点の姿を目にした。

更に『剱岳』の左手に目をやると、富山の町と富山湾を望む事が出来た。

Img_0263山々の向こうは富山の町と海

写真では良く確認できないが、富山湾・剱岳・立山連山の眺望は心と足を軽くさせる効果抜群だ!

足が軽いのは山小屋の食事と布団のせいだろうか?兎にも角にも良い朝だ。

少し歩くと行く手に小高いピークが現れる。

Img_0267

ここが地図上に記された2308mの地点だろうか。

このピークの上で小休止、展望を楽しむ。

残念ながら、目指す『薬師岳』方面は雲に包まれていたが、剱岳の姿を眺める。

Img_0269剱岳2999m
休憩後、幾つものピークを越えて先へ進む。

展望の良いとされる『間山』まで進んだが、残念ながら展望は利かなかった。

しかし、今日は心が軽い。

小さな事は気にならない(笑)

休憩を取る事無く先へ進み、次なる『北薬師岳』を目指す。

此処からは樹林限界を超えて、北アルプスらしい岩山の稜線を行く。

その先は『北薬師岳』へと続いている。

Img_0278北薬師岳へ!

見た目より歩きやすい稜線を進み『北薬師岳』のピーク直下まで至る。

Img_0282見上げる『北薬師岳』のピーク
左手に残る雪渓で『カキ氷でも食べてぇもんだ』と呟きながらピークを目指し登って行く。

9時12分、『北薬師岳2900m』のピークに立つ。

Img_0284_2北薬師岳2900m

『間山』へ至る道すがら、かなりの人を追い越したせいで、静かな稜線歩きとピークを独占して休息を取った。

しかし展望は利かない・・・(笑)

山頂のプレートには、『ここで雨なら薬師岳は風雨強し!引き返そう』的な事が書かれていた。

時々ガスで服が濡れる程度で、雨は未だ降っていない。

先を急ぐ事にした。(後から来る『愛知の御姉さん』達が少々気にかかった)

ここから『薬師岳』への道はたったの40分。

Img_0286薬師岳を望む

この辺りで太郎平方面から来た人とチラホラと擦れ違いだす。

そしてこの旅の前半の目的地『薬師岳2926m』へ登頂。

Img_0288 Img_0290

山頂には朝食を御一緒した双子の姉妹が休憩していた。(双子って仲良いねぇ)

この場所には薬師如来を祭った祠が立っているので、手を合わせ中を覗き込んでみる。

すると薬師如来よりも祠の中にある『スナック菓子』に目が行った。

『アレ食いてぇ』と呟くと・・・

どんな菓子だったか何味だったかも忘れたが『〇〇味って珍しいですよね!』と、少々興奮気味に話しかけられた。

それが珍しいのか正直俺には、わからなかった。(女子はホントお菓子好きだよね)

ガスって来たのでレインウエアを着込む。

水分補給を済ましたら薬師峠へ向かって下って行く。

途中、昭和三十八年に命を落とした愛知大山岳部十三名を慰めるケルンと慰霊碑を目にした。

Img_0291

スゴ乗越への道中でも高校山岳部員が、落雷により命を落とした地を示すプレートを見ていた。

手を合わせた後、先を急ぐ。

11時15分『薬師岳山荘2701m』に至る。

Img_0294薬師岳山荘

先に下りていた双子の姉妹にまた再会。

売店のメニューにある『白玉(なんとか)』に『それ魅力!』と呟くも前日の山小屋泊が響き、財布の紐を硬くさせる。

すると件の姉妹の元へ『白玉(なんとか)』が運ばれて来るじゃないか!

・・・・・・。

羨ましそうに眺め『松本で贅沢してやる・・・』そう心で呟き誘惑を振り切り、先を急ぐ事にした。

天気は崩れず回復傾向に!

正午前に本日の野営地、『薬師峠キャンプ場2294m』に到着。

未だテントを設営している人は少なかったが、ちょっとした谷間に位置するこのテンバは、山側の左右から雨が流れた後が地面にありありと残っていた。

その為、いい場所を選定するのに時間を要した。

結果、お椀状に盛り上がり、南東へ少し傾斜した場所に決定。

寝転がると、海老反り状態&斜面下側へズルズル滑ってしまうが、雨を考えればここで良い。

Img_0297テントの中、寝袋の上で胡坐をかき撮影

テント設営料500円

受付はテンバにある管理小屋で行われるので便利!(おまけにビールも売ってる!買わなかったけど・・・)

水は冷たい天然水で0円。(沢の水を引いている)

トイレは、素晴らしく綺麗で十分な広さのバイオトイレ、洋式便座あり!チップ制(100円)

この旅で最高のトイレがあるテンバ!(涸沢はアクセスを考慮して例外)

いいテンバだ!

濡れた装備類をテント周りの石や木に干して、テント前で昼食を食べる。

メニューは『どん兵緑の緑のたぬき(詰め替え用)』とアルファ米2食分+瞬間美食カレーの

ライス大盛りルー極少カレー!(笑)

ともかく、辺りの眺望を楽しみながら腹を満たした。(雲ノ平を眺めていた)

Img_0299薬師峠テンバから雲ノ平を眺め昼食

受付を済ませる為に管理小屋前で並んでいると、『おにーさぁーん!おにーさぁーん!』
と大きな声が・・・。

?っと思い振り向くと『愛知のお姉さん』方が笑顔で手を振っていた(笑)。

俺も手を振り返す(笑)。

皆さんは、ここから20分歩いた所にある『太郎平小屋』へ宿泊。(登山道は、テンバを通って太郎平小屋へと続いている)

この後、夕立があったが間も無く雨は上がった。

この日は、非情に快適で楽な行程だった。

やっぱり山小屋パワーだろうか?良い風景を目に出来たからかも知れない。

天候も日を追う事に少しずつではあるが、良くなって来ている。(予報でもその傾向が!)

この旅、昨日までは『行』って感じだったが、この先は期待出来そうだ。

当初、翌日は『雲ノ平』へ向かう心算だったが『黒部五郎岳』へも行きたくなり、この時点では未だ決め兼ねていた。

『明朝の空と気分次第で決めよう』

テントの中で小説を読んだり音楽を聴いたりのんびり過し、夕食後18時半就寝。

                                                    つづく