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森 澄雄の一句鑑賞 大岡 信

2013年12月31日 | 俳句・短歌・評論・俳句誌・俳句の歴史

 
現代俳句
 の鑑賞 

               本田 日出登 記

    折々のうた 365日 紹介  2002年12月10日 発行  頒価 2600円
    発行所:岩波書店 東京都千代田区一ツ橋2-5-5
                      〒101-8002  ℡ 03-5210-4000  
      秀作鑑賞  著者:大岡 信 (おおおか まこと)             

                                           
                                          鑑賞者 大岡 信
 除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり  森 澄雄
 
 「雪橡」(昭29所収)。大正八年兵庫県生まれの俳人。加藤楸邨に師事した。ボルネオ戦線に従軍、辛うじて生還し、養生生活ののち教職についた。

 句は二十九年の作。作者は当時武蔵野の片隅で板敷きの六畳一間に親子五人で暮らしていたという。
 土間にすえた風呂で妻が湯を浴びているのだ。生活環境は貧しくとも人の命は輝き出る。そしてその夜が「除夜」である所に、格別の感動がある。


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