ここ数年 うたごえ喫茶やうたごえバスなどが人気である
私たちの世代にとっては うたごえ喫茶は青春そのものであった
カラオケもない時代 自分が歌うなんて考えられないことだった
山や旅行へ行く時も深夜発の夜行列車は 早くから並んで数時間も待った
そんな ある日 新宿のコマ近くのともしびへ行った
店内はびっしりと若者で埋まり 大合唱が聴こえていた
伴奏はアコーディオン お客はそれぞれ小さな歌集を持ち 大きな声で歌っていた
かなり知らない歌が有ったが 何回も通ううち みんな覚えた
ロシア民謡や叙情歌は まだ若い心の中に躍動感が有った
いつしか時代は経済の発展と同時に うたごえは忘れかけていった
私にも 余りに過激に労働歌 革命歌は 付いていけなかった
しかし あのみんなで歌う雰囲気は 青春の残滓となって心の中に生きていた
10年以上前 童謡唱歌うたう会を組織して みんなでコーラスを楽しんだ
そして同時に うたごえを自分で始めた
ピアノを弾いて 歌集を作って リクエストに応えて歌った
続いて 走るうたごえ喫茶をシリーズで始めた
バスを貸しきって 車内はうたごえ 参加者の眼は活き活きとしていた
近郊の歌にまつわる歌碑を巡って そこで歌った
旅行会社の添乗員となり ここでも うたごえの企画に参加して催行した
添乗員の私と行く うたごえバスである
みんなで歌っていると まるで青春時代がそこにあるように感じる
現在も地域でうたごえの講師や指導をしている
音楽を活かしての 介護施設などの音楽療法などにも力を入れている
うたごえは いつでも私たちの中にあり 癒しとなり想い出となっている
いよいよ来週30日からは どこともタイアップしていない 私のうたごえ
あちこちから このうたごえを楽しみに集ってくれる
小さな夢が叶えられる
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