もう45年はたつだろうか
倍賞知恵子さんが歌った『下町の太陽』は爽やかな青春を謳いあげていた
当時で言う女工さんと町工場の工員の淡い恋の映画も作られた
寅さんシリーズの山田洋二監督の初期作品ともなった
この映画のロケ地は あるいはテーマのモデルは東京・墨田にある
話題の東京スカイツリーは 現在 展望台の建設中で観光客も連日カメラを構えている
ここからしばらく歩くと舞台となる京島の町に出る
全国でも名高い人口密集地で 今でも下町の面影そのままである
倍賞さんが演じた女工さんが勤めていた化粧品会社は資生堂がモデルだった
今は工場が移転して 曳舟文化センターが建ち 再開発もされていた
街を散歩すると ほのぼのとした下町の光景に触れる
昭和レトロの雰囲気も ここには住人と共に生きているのだ
橘商店街は テレビでも何回も登場する それこそ下町の惣菜横丁だ
夕方の時間ともなると 近所の主婦が押し寄せ 活気のある声が飛び交う
もう一つの名曲 『母さんの歌』の作者 窪田聡さんも 一時ここに下宿をしていた
大学をやめ デカタンスに憧れ盛り場をうろつき 住まいも年中住所不定
心配して故郷岡山の牛窓から お母さんが捜し歩いて ようやくここへ着いた
この頃からの心情を纏めて 母さんの歌が出来上がった
疎開先の信州新町もまた この歌の中に登場する
そんな想いをめぐらしながら 下町を散歩してみるのも良いだろう
東京スカイツリーが すぐ傍に下町の繁栄を見下ろしている
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