朝の田んぼに霜が降りる季節、五木寛之を持って筑豊を旅した。
今では木々に覆われたボタ山を車窓に見ながら、ディーゼルカーに揺られてたどり着いた終着駅。
細いレールで組み上げて板を打ちつけた旧い跨線橋を渡って改札口を抜ける。
かつて炭鉱関係者で賑わったであろう駅前に、昭和の匂いもぷんぷんと、たった一軒の食堂がある。
小母ちゃんの話しを聞きながら、今では珍しい180mlのコップで朝のビールを呷る。
親父さんが茹でてくれた “とろろこぶうどん” が、呑み疲れた胃に優しい。
梅雨の晴れ間には、11年ぶりに再開した只見線を旅した。
この旅で呑んで、晴れてJR東日本の全路線を乗り尽くしたことになる。
走り抜けた小出の町、以前ふらりと立ち寄った粋なそば処のカウンターで一杯。
蕎麦前に “枝豆” やら “栃尾あぶらげ” を愉しむうちに、ご常連と意気投合して酒が過ぎてしまった。
恥ずかしながら、女将さんに駅まで送っていただき、ご迷惑をお掛けした。
呑み鉄というゲームを始めて10年、鉄道総延長の80% 27,500kmを乗って呑んできた。
行く先々で新しい出会いがあり、土地の旨い酒肴を味わいながら、ゆるりと大人の旅を愉しんでいる。
新しい年は、舞台を西に移しつつ、呑み鉄の旅はまだまだ続きます。
それでは皆さま、酔いお年を。
時代おくれ / 吉田類
JR九州
後藤寺線 新飯塚〜田川後藤寺 13.3km
筑豊本線 原田〜若松 66.1km
JR西日本
福塩線 福山〜塩町 78km
木次線 備後落合〜宍道 81.9km
伯備線 伯耆大山〜倉敷 138.4km
越美北線 越前花堂〜九頭竜湖 55.1km
筑豊電気鉄道 16.0km
平成筑豊鉄道 49.2km
山陽電気鉄道 63.2km
六甲アイランド線 4.5km
神戸電鉄 69.6km
北条鉄道 13.6km
神戸市交通局 38.1km
大阪モノレール 28.0km
静岡鉄道 11.0km
のと鉄道 28.0km
万葉線 12.8km
明知鉄道 25.1km
長良川鉄道 72.1km
富山地方鉄道 93.2km
黒部峡谷鉄道 20.1km
JR東日本
只見線 会津若松〜小出 135.2km
以上、完乗
五木寛之さんで筑豊と言うことは「青春の門」ですかネ?
その後いつの間にか只見線、雪景色の写真が目に浮かびます♪
吉田類さんのTV番組よりも雰囲気のある良い記事を楽しませて頂き、大人の男の嗜みを教えて頂いてます。
今年はお世話になりました。来年も宜しくお願いします。
ご訪問いただきありがとうございます。
そうですね。青春の門 筑豊編 を読み返しました。
若い頃に読んだときとまた違った感じです。
情景に溶け込んだようで楽しい旅でした。
本年もよろしくお願いいたします。
このように歌えるといいなぁ