旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

黄門一行に見送られ奥久慈清流ライン 水郡線を完乗!

2016-01-16 | 呑み鉄放浪記

 奥久慈清流ラインを往く。大子町で "奥久慈軍鶏" を食べようと水戸までやって来た。
北口のペデストリアンデッキでは黄門一行が見送ってくれる。

水郡線の愛称は「奥久慈清流ライン」、久慈川に沿って水戸と郡山を結ぶ。
郡山行きの気動車が発着する1・2番線は、構内北端にある4両分の短いホームだ。

 

水戸を出てしばらくは住宅街で駅間も短い。市中心部への通勤通学の足になっている。
6つ先の上菅谷で先行した常陸太田行きに追いつくと、線路を渡って乗り換える。
まずは太田支線を乗り潰すのだ。

常陸太田までの9.5kmは終着駅も含めて全線単線。つまり1編成しか入れない。
その為だろうか、システムのことは解らなけど、信号機が見当たらない。

上菅谷に戻ってふたたび本線を北上する。
山方宿あたりからいよいよ蛇行する清流久慈川に沿うように水郡線は行く。
時折渡る鉄橋から見る川と山野の風景は癒やしとなる。

 

 常陸大子ではなんと30分超の停車時間。この間を利用して駅前の玉屋旅館を訪ねる。
常陸大子の駅弁、"奥久慈しゃも弁当" (今では土日のみ予約制)製造元である。
実は30分で食べられるよう、上菅谷から予約の電話をしておいた。

女将さんに2階客間に案内され、注文しておいた "奥久慈しゃも弁当" を重でいただく。
奥久慈軍鶏は、全国地鶏味の品評会で1位になったトップブランドだ。
しっかりした旨い鶏肉、濃厚なタレ、炒りたまごと牛蒡のささがき、美味しい。
30分弱で掻き込むのがもったいない。次回はゆるりと訪ねて「しゃも鍋」でもと思う。

 常陸大子を発って2両編成の気動車は相変わらず久慈川に沿うように北へと向かう。
玉屋旅館で飲みきれなかった "家久長・霊水八溝" を口にしながら西陽にまどろむ。

磐城石川は母畑温泉の最寄駅、10年ほど前に訪ねた八幡屋さんは良かったなぁ。
今時ローカル線と定期バスを乗り継いで温泉旅館へ行く人はそうそう居ないだろう。
でもなかなか趣のある旅になると思うな。昭和風情の構内看板が郷愁を誘う。

いつの間にか車窓の川は北へと流れてる。郡山盆地そして阿武隈川水系だ。終点は近い。

 

阿武隈川の鉄橋を渡って大きく右にカーブすると、左手から東北本線の複線が近づく。
2両編成の気動車は1kmほどを並走して安積永盛に滑り込む。水郡線の旅の終わりだ。
狭い駅前には、タクシーがポツンと1台、いつ来るかも分からない乗客を待っている。
さてと東北本線の上り列車が来るまで、待合室の赤々としたストーブで暖をとろう。

水郡線 水戸~安積永盛 137.5km
上菅谷~常陸太田 9.5km 完乗

 

ああ人生に涙あり / 清水賢二



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2 コメント

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Unknown (popra)
2021-01-31 23:09:17
ローカル線と路線バス、そういう旅いいです!!!

田舎の駅前タクシー見ると、心配になること、ありますね😰
にもかかわらず大きな観光地でなくてもどこでも駅前にタクシーがいることが切なかったりします。

乗り継ぎ30分の有効活用、さすが旅のスペシャリストですね!
私だったら周りをちょっと歩いて後はボーッとしていると思います。
待たなくてはいけない時間は遠慮なくボーッとして良い時間と思えますので🎵

鴻巣という駅が高崎線にありますが、「常陸鴻巣」という駅があるのですね!高崎線のほうが先にあったから、こちらには常陸がつくのでしょうか?🚋
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Re:popra様 (呑み人)
2021-02-01 08:13:33
おはようございます。
地方の小駅に降りると、思いがけず賑わいの跡を見ることがあります。
聞けば、林業やら鉱工業で栄たり、農産物の集積地だったとか。
ひと昔前は芸妓さんが歩いていた駅前通りが、今では閑散として。
そんな時、ちょっと切なくなりますね。

駅名は難しいですね。赤坂や青山なんて駅名もいくつかありますし
追分とか高田とかは5つも6つも、旧国名など付けた○○追分、
××高田なんか加えたら二桁あるのでは。
左沢線なんて楽しいですよ。山形を出た列車が羽前長崎、
羽前金沢、羽前高松に停まって周遊旅行気分。あっちょっと違いますね。

実は私の苗字が入った駅名が全国に4つほどあると記憶してます。
popraさんの苗字が入った駅はありますか?
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