京王井の頭線に乗るのはほんと久しぶり。
渋谷駅も車両もすっかり新しくなって、学生時代とはずいぶん様子が違うなぁ。
吉祥寺行の急行に乗ると下北沢、明大前と乗換駅に停まっていく。
急行は路線のほぼ中央、永福町で先行する各駅停車に追いつく。
各駅停車に乗り換えるのは、20代前半を過ごした浜田山の町を訪ねるためだ。
あの頃の浜田山駅は平屋のコンクリート造り。小さな売店があったかな。
ホームに出るには上り線を踏切で渡った。そう『私鉄沿線』の情景のような駅だった。
駅裏の縄のれんを潜って昼飲みなど、その名も「ふみきり」。
串揚げで一杯と思ったけど "ぜいたく海鮮丼+鯛だし茶漬け" ってのに惹かれてしまった。
いくら、まぐろ、鯛、トロ、数の子、つぶ貝、ぶり、出汁入り溶き玉子をかけて美味。
丼が空くとお替りのご飯で鯛だし茶漬けを作ってくれる。これまた美味なのだ。
終点のひとつ手前は、冬晴れの井の頭公園駅。
デートのカップル、子ども連れのご夫婦、愛犬と散歩、ジョギングと賑やかだ。
仕上げにもうひと区間乗車すると住みたい街ランキング第1位の吉祥寺に終着する。
井の頭線の6両編成は満員の乗客を吐き出すと、慌ただしく渋谷へと折り返していく。
京王井の頭線 渋谷~吉祥寺 12.7km 完乗
私鉄沿線 / 野口五郎 1975