旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

ノスタルジックな平溪線を往く

2016-12-28 | 日記・エッセイ・コラム

 瑞芳駅に降り立つとディーゼルカーが唸りを上げている。 基隆河を遡る平溪線は三貂嶺駅から菁桐駅まで延びるローカル線だ。すべての列車は自強号が停車する瑞芳駅を始発し、東部幹線を一区間走ってこの支線に入る。瑞芳駅の月台で平渓線一日乗車券を購入すると良い。

大正時代に鉱物運搬の目的で敷設された平溪線沿線には炭鉱跡、神社跡、工場跡などが残り、日本のノスタルジーを感じるローカル線なのだ。休日のディーゼルカーは若いグループやカップルで満員、台北っ子には手軽な日帰りデートスポットなのだろう。

旅番組なんかで見たことがある商店の軒先を列車が走って往く風景は十分老街、お馴染の願い事を記したランタンを飛ばせるスポットでもある。お嬢さんが飛ばそうとしているピンク色のランタン、♡マークが描かれているのは恋の行方を占っているからだろうか。

やがて彼女たちの手から離れて舞い上がったピンク色のランタン、少し南風に流されながらも雨上がりの空に吸い込まれるように上昇していった。いつまでも視線でランタンを追うふたり、願い事適うといいね。


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