連日、テレビで放映されるウクライナの惨状を見るにつけ居たたまれない気持ちになる。特に子どもの涙は見るに忍びない。子ども病院や産科病院が攻撃され、子どもや女性、医師など17人が負傷したという。罪のない女性や子どもに平気で銃口を向けるロシア兵、狂気の独裁者プーチンには憎しみさえ覚える。もはや狂気の集団と化した彼らの暴挙を止める手立てはあるのか、国際社会の無力さがはがゆい。
話は変わるが、私と同年代の方なら覚えておいでだろうか、1970年公開の映画「ひまわり」を…。第2次世界大戦で行方不明となった夫の生存を信じるイタリア人妻が、激戦の地ウクライナを訪れる。やっと捜し出した夫はウクライナの女性と新たな生活を送っていた。戦争によって引き裂かれた夫婦の悲哀を描いた名作で、主演はソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニというイタリアの2大スター。そして音楽がいい。あの数々の名曲を残したヘンリー・マンシーニである。
この曲を聞くと今でもあの映画の印象的なシーンの数々が思い出される。50年以上も昔のことなのに…。
やっと探し当てた夫と再会、だが夫には新しい家族が…。追いかけて来た夫に背を向け、列車に飛び乗った。汽車の窓の外にはどこまでも続くひまわりの畑…。画面いっぱいに広がるひまわりの花はウクライナの国花だそうで、今でも7月下旬頃には一面に咲きわたるひまわりを見ることができるそうである。
この映画はウクライナのヘルソン州で撮影されたとか。ヘルソン州はウクライナの南部に位置しており、黒海、アゾフ海と、アゾフ海の一部でクリミア半島との間に広がる腐海に面しているそうだ。
ヘルソンは造船業で知られる人口約30万の都市で、2014年にロシアが併合したクリミア半島のすぐ北にある。今回のロシアによるウクライナ侵攻で、主要都市として初めて陥落したのが南部にあるヘルソン市だという。
私は映画「ひまわり」と同じ、1790年に公開されたロシア映画「チャイコフスキー(ロシアの作曲家、チャイコフスキーの半生を描いている)」を観て、雄大なロシアの自然風景にあこがれ、いつかロシアへ行きたいと思っていた。まだ若かった遠い昔のことである。
2007年6月、念願かなってロシアへの旅が決まった。だが出発の朝、台風で飛行機が欠航。空港で解散というあっけない幕切れとなったのである。その頃のロシアは、ちょうどプーチン大統領2期目の任期が終わるころで、彼は2期目の任期を終えた後は退任する意向を示したという。あの頃の彼は謙虚なごく普通の政治家だったようだが、一体、何が彼を変えたのだろうか。
ところでこの映画「ひまわり」が3月下旬から順次、日本の3つの映画館で緊急上映され、収益の一部を在日ウクライナ大使館に寄付し、人道支援に役立てるとか。3つの映画館とは大阪・シアターセブン 𝟑/𝟏𝟗㊏~𝟐𝟓㊎ 新潟・高田世界館 𝟑/𝟐𝟖㊊〜𝟒/𝟖㊎ 神奈川・横浜シネマリン 𝟒/𝟏𝟔㊏~𝟐𝟐㊎である。近くだったら行きたいなあ。
栄光再びの思いにプーチン大統領は狂った?
ロシア帝国の侵略政策は脈々と受け継がれている?
悲惨な襲撃から逃れて、ウクライナに自由と平和が訪れる事を世界中の民衆は祈っています。一部の権力者や精神錯乱気味の主導者を除いて。
豊饒な小麦畑、黄金色一色のひまわり畑が戻りますように、イタリアの名画「ひまわり」再上映の大きな意味を皆で共有しましょう。
もしかしたらプーチンは最大2期12年、2036年まで留任する可能性があるとか。だが米トランプと同様、常識外れの指導者は、たとえ他国であってもNoです。
いつまでも経済制裁が続けば一番困るのはロシア国民です。大富豪のプーチンには痛くも痒くもないだろうけど、いまや世界中の人たちの生活にも大きな負担となっています。
なんとしてもウクライナには勝ってもらわねば、そしてプーチンを大統領から引きずり降ろさねば…。が、大国ロシアを相手に戦争はできないし、いったいどうしたらいいのでしょうね。