トップアスリートのタトゥー・・・

　台風10号の影響か、昨夜からずっと強い風が吹いている。玄関と家じゅうを網戸にしてあけ放つと風が通りぬけてとても涼しい。昨日は午後からエアコンは不要だった。今日は曇ったり晴れたりで、今のところ扇風機の自然な風が心地よいが、午後から晴れてくると暑くなりそう。台風が去ったら一気に涼しくなるか、それともまた酷暑にもどるか、さてどっちかな？

　
　東京オリンピックの時もそう思ったが、男女両選手ともタトゥーを入れている人が多いのに驚く。アクセサリーのような小さな可愛いものから、両腕や足、首にまで入れている選手がいて気味が悪い。
　タトゥー（TATTOO）は英語で、日本語でいうと刺青である。入れ墨・タトゥーは何かと反社会的なイメージを喚起しがちだ。日本では身体に墨を入れた人は「公衆浴場法」という法律のよって海水浴場、市民プール、スーパー銭湯などには足を踏み入れることができない。
　今やテニス、サッカー、ボクシングなどあらゆるプロスポーツのトップアスリートのほとんどがタトゥーを入れている。JOCの規定にもタトゥーを入れた選手の試合出場は禁止という一文はないが、ゴルフ、ボクシングなどは原則的に禁止である。しかし今の時代、タトゥー禁止にしたらオリンピックは勿論、どのスポーツも試合が成り立たなくなる。もはや暗黙の了解になっているらしい。
　昔は刺青を入れるのは“やくざ屋さん”と決まっていたが、今ではごく普通の若者がファッション感覚で入れている。しかし若気の至りで入れたものの95％の人があとで後悔するという。
　若い時には肌に張りがあるからカッコよく見えるが、年を取って肌がたるんでシワシワになったらタトゥ―もシワシワになるのかな？　竜の吊り上がって怖そうに見える目が、たるんで笑顔に見えたりして…。笑っちゃうよね！　小さなタトゥーなら手術で、自分の肌を移植して消せるそうだが、大きなタトゥーは容易には消せないらしい。

　そういう私もタトゥ―を入れている。眉である。もう25年くらい前のことだ。加齢とともに眉毛が薄くなって前半分だけ、眉尻に毛がなくなった。スイミングプールへ行ってメイクを落とすと、まるで京都のお公家さんみたいになるので恥ずかしかった。
　昔のことでよく覚えていないが、眉毛アートメイクを自宅でやってくれる女性を紹介された。施術はいたって簡単だった。まず眉の形と色を選ぶだけ。麻酔なしだが、針を刺すときチクッとするだけで、痛みはあまり感じなかった。術後は局部を濡らさないようにするだけで、痛みも腫れもなかった。１週間ほどしてスイミングに行ったが、眉のタトゥーに気づく人はほとんどいなかった。
　それから５年ほどして虫垂炎の手術をすることになった。術前に「メイクを落としてください」と言われ洗顔した。すると看護師が「眉毛も…」という。「これ墨だから落ちないんです」というと「あらまあ…」。タトゥ―とは気づかないほど自然に見えたとは、ラッキー！
　その後、少し薄くなったような気がしたので、もう一度入れ直した。あれから20年近くになるが、今もほとんど変わらない。１回が50,000円、２回だから100,000円、効果があったからいいけど…。
　あの当時、高齢女性の施術希望者が多いと聞いた。理由は「死んだとき眉毛のない顔を見られたくないから」だって…。いつまでも女でありたいと思う心理はわからなくもないけど…。