日銀は14日、約5年4ヶ月ぶりにゼロ金利政策を解除した。解除を受け、金融機関の普通預金の金利引上げなどの発表が相次いだが、今後、金利上昇局面に入ると、預金金利が今までより増える一方、住宅ローンなど借金の金利もかさむことになる。
各大手銀行は、普通預金金利を週明けから引き上げると発表し、2000年8月以来約6年ぶりである。大手銀行のほとんどが、現在の年0.001%から0.1%と100倍に、住友信託銀行は年0.2%と200倍に引き上げることになり、定期預金金利も0.1%程度引き上げられ、0.25%になるそうである。約10年間続いた超低金利政策で、国民が受け取る預金利息は大幅に減ったが、一方、住宅ローンなどの返済負担軽減のメリットもあった。逆に、企業は借り入れ負担が大幅に減り、日本企業はこれを元手にリストラを進め、見事な復活を果たしたともいえよう。
さて、金利の話であるが、金利が上がったといっても喜ぶ気にはなれない。例えば、100万円を1年の定期預金にしても、今まで利息1000円だったのが2500円になるだけの事。普通預金の金利が100倍になるというと「わあーすごい」と思うが、10円の100倍だからたいしたことではない。日銀総裁のように1000万円投資して2500万円超にもなったということに比べれば、バカバカしくて話にならない。
それに引き換え、政府発行の日本国債は1万円から買えるという手軽さと、10年ものは変動金利1.1%、5年ものが固定金利1.3%で、100万円購入すれば11000円~13000円という、預金より大幅な金利がつく。国債は国が借金のために発行するものであり、第二次世界大戦中に発行された日本の戦時国債(戦争国債)のように、戦後のインフレにより、ほぼ無価値となったものもある。しかし、現在、日本国債の格付けは、他の先進国諸国と比べると極めて低いが、どの格付け会社も「返済能力が高い」という見解は崩していないという。
国債の話をすると、「でも国がつぶれたら……」という人がいるが、国が破産するということは日本経済全体の破綻であり、タンス預金をしていない限り、預金の保障はないのである。しかし、たとえタンス預金で現金を持っていたとしても、貨幣価値は下がり紙屑同然になることもある。北海道夕張市のように、「倒産」に当たる財政再建団体の指定を申請し、事実上国の厳しい管理下で再建を進めるという所もあり、地方自治体が次々と財政破綻でバンザイするとなると国も危うくなるが、こうなったらもうどうしようもない。そうなれば、1998年ロシアが国家破産の危機を回避したように、国際通貨基金(IMF)の支援を受ける以外に方法はないが、支援されるだけの根拠がないことには、つぶれるのが分かっていて債権国になってくれる国はない。現在ロシアは6月にパリクラブ(主要債権国会議)に対する約2兆6000億円の債務を返済し、債務国の地位から脱却するという。
まあ、金が金を生むというように、持たざるものは憂うこともなく、貧乏人には金利の話など縁のないことであるが……。
各大手銀行は、普通預金金利を週明けから引き上げると発表し、2000年8月以来約6年ぶりである。大手銀行のほとんどが、現在の年0.001%から0.1%と100倍に、住友信託銀行は年0.2%と200倍に引き上げることになり、定期預金金利も0.1%程度引き上げられ、0.25%になるそうである。約10年間続いた超低金利政策で、国民が受け取る預金利息は大幅に減ったが、一方、住宅ローンなどの返済負担軽減のメリットもあった。逆に、企業は借り入れ負担が大幅に減り、日本企業はこれを元手にリストラを進め、見事な復活を果たしたともいえよう。
さて、金利の話であるが、金利が上がったといっても喜ぶ気にはなれない。例えば、100万円を1年の定期預金にしても、今まで利息1000円だったのが2500円になるだけの事。普通預金の金利が100倍になるというと「わあーすごい」と思うが、10円の100倍だからたいしたことではない。日銀総裁のように1000万円投資して2500万円超にもなったということに比べれば、バカバカしくて話にならない。
それに引き換え、政府発行の日本国債は1万円から買えるという手軽さと、10年ものは変動金利1.1%、5年ものが固定金利1.3%で、100万円購入すれば11000円~13000円という、預金より大幅な金利がつく。国債は国が借金のために発行するものであり、第二次世界大戦中に発行された日本の戦時国債(戦争国債)のように、戦後のインフレにより、ほぼ無価値となったものもある。しかし、現在、日本国債の格付けは、他の先進国諸国と比べると極めて低いが、どの格付け会社も「返済能力が高い」という見解は崩していないという。
国債の話をすると、「でも国がつぶれたら……」という人がいるが、国が破産するということは日本経済全体の破綻であり、タンス預金をしていない限り、預金の保障はないのである。しかし、たとえタンス預金で現金を持っていたとしても、貨幣価値は下がり紙屑同然になることもある。北海道夕張市のように、「倒産」に当たる財政再建団体の指定を申請し、事実上国の厳しい管理下で再建を進めるという所もあり、地方自治体が次々と財政破綻でバンザイするとなると国も危うくなるが、こうなったらもうどうしようもない。そうなれば、1998年ロシアが国家破産の危機を回避したように、国際通貨基金(IMF)の支援を受ける以外に方法はないが、支援されるだけの根拠がないことには、つぶれるのが分かっていて債権国になってくれる国はない。現在ロシアは6月にパリクラブ(主要債権国会議)に対する約2兆6000億円の債務を返済し、債務国の地位から脱却するという。
まあ、金が金を生むというように、持たざるものは憂うこともなく、貧乏人には金利の話など縁のないことであるが……。
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