つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

ババは怒っている・・・

2006-07-28 | Weblog
 経済情報を入手しやすい立場にある者が金融取引をする場合、少なからず有利に働くだろうことは誰の眼から見ても疑いの余地なし。先般、日銀福井総裁が、いとも簡単に濡れ手の粟の大もうけをした話が世間を騒がせたが、インサイダー取引は見極めにくいことからなかなか表面化しないが、実際はかなりあるのではないかと、この事件で一層その感を深くした。
 東京地検特捜部は、日本経済新聞社・広告局の社員笹原一真容疑者を証券取引法違反の疑いで逮捕した。笹原容疑者は去年12月から今年1月にかけて、企業の内部情報が書かれた「法定公告」の内容を新聞の掲載前に知った上で、5つの銘柄の株を合わせて2億4000万円で買い付けた疑い。株取引で得た不正な利益はおよそ3000万円、これは個人のインサイダーとしては過去3番目の額だという。
 会社の行う法定公告は、法令により官報に掲載されるものと、官報又は日刊新聞紙のいずれかに指定し掲載するものがあり、その指定は会社の定款によって定めることになっている。笹原容疑者が今回使った「法定公告」は、値上がりが確実視される株式分割に関わるもので、日経新聞の社員だったから出来たと言える犯罪だと指摘されている。
 昨夏から株売買を始めたというが、逮捕容疑以外の不正取引も認めているという。インサイダー取引は今年2月に発覚、証券会社15社に口座を所有し、自宅や会社貸与のパソコンなどからインターネットで注文し、売買が1日100回以上の日もあったという。
 大体会社勤めをしながらインターネットで株取引が出来るはずがない。1日100回も売買を繰り返すとなると、ずっとパソコンに張り付いていなくてはならない。それを社内でやるとなると仕事をする時間などなく、そういう状態が1年も発覚しなかったとは、上司の監督不行届きを問われてもしかたあるまい。
 また、何億という取引をしていた事実から、その資金源が問題になっている。信用取引を開始するならそれなりの資金を預けなければならず、彼個人は格別資産家でもないということから、資金を提供した共犯者の存在も取りざたされているとか。
 私もネット証券を介して少しばかり株取引をしているが、株価高騰が続いた3月末までは、小遣い程度の利益を確保しようと、パソコンの前に釘付けで目が話せない状態であった。だが、4月以降は暴落して、今はもう画面を開いて見ることも稀になったが、とても勤めをしながらできることではない。
 この世は情報次第だというが、今回の事件で本当にそうだと納得した。我々には知りうる手立てもない情報が立場を利用すれば可能になるとは、ましてや天下の日本経済新聞社の社員が己の利益のために悪用していたとは、また「株が趣味」と豪語していたとは、言語道断で許しがたい。と、株価低迷で落胆している婆はっている…。
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2 コメント

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Unknown (関西のヤングばーば)
2006-07-28 19:32:34
私も怒ってるぞ!インサイダー取引をなくすのは困難でしょうね。何の情報もすべてが公のものしか入らない個人の投資家にとっては、憤懣やるかたない。

インサイダー取引にかかわったものは禁固刑10年でもいいぐらいだ。いい加減にしろ!

 このところの落ち込みで半分塩漬けになってしまった株を、もう見るのもばかばかしいと打っちゃっているのだけど。
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Unknown (オールドレディー)
2006-07-29 08:39:33
 やっぱり! 貴女も塩漬けですか。

 正直者とは言わないけど、法律どおりにやっているのに、何らかの立場を利用して利益を上げる者だけは許せない。わずかな小遣いにもならないのに、方や趣味でやって大もうけとは。

 今朝のテレビに顔が写っていたけど、そんなに大それた人間には見えないところが怖い。
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