“中田英寿、現役引退を表明” 昨夜9時過ぎ、「たけしのTVタックル」を見ていると、突然テロップが流れびっくりした。そして、やっぱりという納得した気持ちにもなった。
あのブラジル戦終了後、ブラジルのDFと交換したユニフォームを顔に乗せ、10分近くもピッチに倒れこんで起きようとしなかったあのヒデの姿には、確かに普通ではないものを感じた。そして、リポーターの「次の試合には……」の問いに、笑顔であったが何も語らなかったことも、今思えば引退の意志を固めていたから何も言えなかったのだろう。
彼の親しい友人の作家・村上龍氏が、W杯が始まる直前に「村上龍 W杯リポート」という記事に、ヒデはこのW杯出場を最後だと決めているとはっきり書いていたが、現役引退とは書いていなかった。しかし、村上氏は4ヶ月前に、このW杯を最後に現役引退の決意は聞いており、その真意について度々メールをやりとりし、直接会って話もしたという記事が今日の新聞にあった。
その記事の中で、彼が引退を決意した理由は、体力の限界を感じての引退ではなく、サッカーから得る喜びや充実感よりも苦痛やストレスの方が大きくなってしまったことに尽きるのだと思う……と。そして、中田は、日本人のプロサッカー選手として誰よりも成功したが、誰よりも孤独だったとも書いている。村上氏は、ピッチに倒れこんで動かない中田を観客席から双眼鏡で見続けたというが、村上氏にとっても、中田の決意を知っているだけに複雑な思いの数分間であったろう。
中田がこのW杯に賭けたものは大きかったという。しかし中田の場合、先頃のWBCのあのイチローのように、海外での経験を元に先頭に立って士気を鼓舞し、それに応えて一丸となって突き進んだチーム全員の高揚があの勝利に繋がったというようには行かなかった。今回の日本チームには、中田のスキルも経験も通じなかったし、伝えようと最大限努力したが「笛吹けど踊らず」で、それゆえに彼が感じた虚しさは大きかっただろう。
中田は、次の目標を確認する旅に出るというが、プロ選手は引退してもサッカーは決してやめないと言っている。ジーコはブラジルに、自身が運営するサッカー選手を育てる育成施設を持っており、また、プロ野球を引退した石毛宏典氏のように、選手は薄給だが、活躍すればプロ球団への道が開けるというような登竜門的な意味合いも持つリーグ球団を設立した。同様に、中田にも未来のプロサッカー選手の育成に関わる活躍をしてほしいと思っている。
また彼は、頭脳明晰、多才な青年であるらしく、東ハト製菓の非常勤CBOとして、製品のプロデュースなどにも独特のセンスを見せており、CMに彼を起用している企業は多い。これからどういう人生の選択をするか分からないが、29歳という若さから第二の再出発が出来る幸運をうらやましいと思う。
清原選手のようにボロボロになるまで選手生命を全うしようとする男もいれば、中田や新庄選手のように、華やかな男の美学を貫く生き方もあり、それこそ「人生いろいろ」である。今後の活躍を祈り、ご苦労様と言いたい。
あのブラジル戦終了後、ブラジルのDFと交換したユニフォームを顔に乗せ、10分近くもピッチに倒れこんで起きようとしなかったあのヒデの姿には、確かに普通ではないものを感じた。そして、リポーターの「次の試合には……」の問いに、笑顔であったが何も語らなかったことも、今思えば引退の意志を固めていたから何も言えなかったのだろう。
彼の親しい友人の作家・村上龍氏が、W杯が始まる直前に「村上龍 W杯リポート」という記事に、ヒデはこのW杯出場を最後だと決めているとはっきり書いていたが、現役引退とは書いていなかった。しかし、村上氏は4ヶ月前に、このW杯を最後に現役引退の決意は聞いており、その真意について度々メールをやりとりし、直接会って話もしたという記事が今日の新聞にあった。
その記事の中で、彼が引退を決意した理由は、体力の限界を感じての引退ではなく、サッカーから得る喜びや充実感よりも苦痛やストレスの方が大きくなってしまったことに尽きるのだと思う……と。そして、中田は、日本人のプロサッカー選手として誰よりも成功したが、誰よりも孤独だったとも書いている。村上氏は、ピッチに倒れこんで動かない中田を観客席から双眼鏡で見続けたというが、村上氏にとっても、中田の決意を知っているだけに複雑な思いの数分間であったろう。
中田がこのW杯に賭けたものは大きかったという。しかし中田の場合、先頃のWBCのあのイチローのように、海外での経験を元に先頭に立って士気を鼓舞し、それに応えて一丸となって突き進んだチーム全員の高揚があの勝利に繋がったというようには行かなかった。今回の日本チームには、中田のスキルも経験も通じなかったし、伝えようと最大限努力したが「笛吹けど踊らず」で、それゆえに彼が感じた虚しさは大きかっただろう。
中田は、次の目標を確認する旅に出るというが、プロ選手は引退してもサッカーは決してやめないと言っている。ジーコはブラジルに、自身が運営するサッカー選手を育てる育成施設を持っており、また、プロ野球を引退した石毛宏典氏のように、選手は薄給だが、活躍すればプロ球団への道が開けるというような登竜門的な意味合いも持つリーグ球団を設立した。同様に、中田にも未来のプロサッカー選手の育成に関わる活躍をしてほしいと思っている。
また彼は、頭脳明晰、多才な青年であるらしく、東ハト製菓の非常勤CBOとして、製品のプロデュースなどにも独特のセンスを見せており、CMに彼を起用している企業は多い。これからどういう人生の選択をするか分からないが、29歳という若さから第二の再出発が出来る幸運をうらやましいと思う。
清原選手のようにボロボロになるまで選手生命を全うしようとする男もいれば、中田や新庄選手のように、華やかな男の美学を貫く生き方もあり、それこそ「人生いろいろ」である。今後の活躍を祈り、ご苦労様と言いたい。
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