また、感動的な映画に出会いました。9月の終わりごろに録画していたもので、2004年、カナダ・イギリス合作の『天国の青い蝶』。美しい繊細な描写、いたるところに人の優しさが感じられて、あとで女性監督と知って、なるほどと納得させられた。この映画は、10数年前、国際的に知られる昆虫学者と、末期脳腫瘍を患うカナダの少年との間に起きた奇跡的な実話をもとに映画化されたそうであり、ナレーションが少年本人であるのも、すべてが子どもの視線で捉えられているのが珍しいと思った。
『10歳の少年ピートは、自分が末期の脳腫瘍で余命いくばくもないことを知っていた。しかし彼には、中南米の熱帯雨林に行き、この世でもっとも美しい蝶“ブルーモルフォ”を捕まえる夢があった。その幻の蝶を捕まえれば、この世の神秘がわかると信じているからだ。ピートと母のテレサは、世界的に有名な昆虫学者・アランに協力を懇願する。最初は「車イスのピートにジャングルは無理」とつっぱねるアランだったが、2人の熱意にほだされ出発を決意する……』。
母と子の二人暮らし、夫は数年前に事故死している。自分の生きがいである最愛の息子は末期の脳腫瘍で、余命3ヶ月と宣告された。それでも母は愛する息子の願いを叶えてやるために全財産を投げ出し、彼と一緒にジャングルへ行く決心をする。この親子の絆、愛情の深さに感動し、また、この少年の冷静さ、最後まで生きることをあきらめない力強さに驚く。
アランは、自力で歩く力もない少年を肩車したりおぶったりして危険なジャングルの奥深く入って行く。しかし、ブルーモルフォが現れるシーズンはもう終わろうとしていた。少年が憧れるブルーモルフォは、まるでアルミ箔のように輝くメタリック・ブルーの羽を持つ大きな蝶である。神秘的なブルーの大きな羽がキラキラと光を反射しながら、ゆっくりジャングルを横切っていくシーンは幻想的である。
この映画はコスタリカのジャングルで撮影されたそうだが、この映画の背景の素晴らしく美しいこと。見たこともないような多種多様な昆虫たち、美しい羽根を持った鳥たち、ヘビやトカゲ、ワニなどのあらゆる爬虫類や両生類、獣たち、そして美しい植物がアップで描写されるのは、まるで自然の記録映画を見ているようである。生き物好きにはたまらないだろうが、私も、この美しい映像を見ていて、一瞬、ドラマであることを忘れそうになった。
ピートはアランと2人だけならきっとブルーモルフォを見つけられると、2人だけでジャングルに行きたいと母親にいう。「ママ、忘れないで。万一僕がイノシシやアリやアナコンダに食べられちゃっても、人生が少し短くなるだけだよ」と…。これが10歳の少年の口から出ようとは、これには母親はもう何も言えなかった。
やっと見つけた蝶に逃げられ、アランは本気で怒るがピートはいたって冷静だ。そんなピートに、「君は怒ることをしないのか?」という。「怒るって、何に?」、「君はもうすぐ死ぬんだろう」、「僕は怒りっぽくない性分みたい」とピートは静かに答える。アランが「変な子だ! でも、君が好きだ」、「僕もあなたが好き」。もう2人の間には年齢の隔たりもなく、お互いの深い信頼感によって成り立っている人間同士の会話に思える。
ブルーモルフォを追いかけているうちに深い穴に落ち、アランが怪我をして動けなくなる。助けを呼ぼうとピートはふらつく体で横の穴から出て行くが、途中で気を失ってしまう。日が暮れても戻ってこない2人を探しにきた母親と村人たちに助けられるが、ブルーモルフォの捕獲は断念しなければならない。そんな時、案内人の娘ヤナがブルーモルフォを捕ってきてくれた。が、ピートはそのブルーモルフォを「いつか天国で逢えるね」と言いながら逃がしてやる。それがこの奇跡を生んだのであろうか、彼の脳腫瘍は消えたのである。
この物語のモデルとなった実在の少年は現在22歳、奇跡って本当に起きるんですね。脳腫瘍は完治し、彼は現在、伯父の菜園で働いているという。この映画が封切りされた年、その青年は思い出のいっぱい詰まったアルバムと蝶のコレクションを携えて来日したそうである。くわしくは『天国の青い蝶』サイトをご覧ください。
『10歳の少年ピートは、自分が末期の脳腫瘍で余命いくばくもないことを知っていた。しかし彼には、中南米の熱帯雨林に行き、この世でもっとも美しい蝶“ブルーモルフォ”を捕まえる夢があった。その幻の蝶を捕まえれば、この世の神秘がわかると信じているからだ。ピートと母のテレサは、世界的に有名な昆虫学者・アランに協力を懇願する。最初は「車イスのピートにジャングルは無理」とつっぱねるアランだったが、2人の熱意にほだされ出発を決意する……』。
母と子の二人暮らし、夫は数年前に事故死している。自分の生きがいである最愛の息子は末期の脳腫瘍で、余命3ヶ月と宣告された。それでも母は愛する息子の願いを叶えてやるために全財産を投げ出し、彼と一緒にジャングルへ行く決心をする。この親子の絆、愛情の深さに感動し、また、この少年の冷静さ、最後まで生きることをあきらめない力強さに驚く。
アランは、自力で歩く力もない少年を肩車したりおぶったりして危険なジャングルの奥深く入って行く。しかし、ブルーモルフォが現れるシーズンはもう終わろうとしていた。少年が憧れるブルーモルフォは、まるでアルミ箔のように輝くメタリック・ブルーの羽を持つ大きな蝶である。神秘的なブルーの大きな羽がキラキラと光を反射しながら、ゆっくりジャングルを横切っていくシーンは幻想的である。
この映画はコスタリカのジャングルで撮影されたそうだが、この映画の背景の素晴らしく美しいこと。見たこともないような多種多様な昆虫たち、美しい羽根を持った鳥たち、ヘビやトカゲ、ワニなどのあらゆる爬虫類や両生類、獣たち、そして美しい植物がアップで描写されるのは、まるで自然の記録映画を見ているようである。生き物好きにはたまらないだろうが、私も、この美しい映像を見ていて、一瞬、ドラマであることを忘れそうになった。
ピートはアランと2人だけならきっとブルーモルフォを見つけられると、2人だけでジャングルに行きたいと母親にいう。「ママ、忘れないで。万一僕がイノシシやアリやアナコンダに食べられちゃっても、人生が少し短くなるだけだよ」と…。これが10歳の少年の口から出ようとは、これには母親はもう何も言えなかった。
やっと見つけた蝶に逃げられ、アランは本気で怒るがピートはいたって冷静だ。そんなピートに、「君は怒ることをしないのか?」という。「怒るって、何に?」、「君はもうすぐ死ぬんだろう」、「僕は怒りっぽくない性分みたい」とピートは静かに答える。アランが「変な子だ! でも、君が好きだ」、「僕もあなたが好き」。もう2人の間には年齢の隔たりもなく、お互いの深い信頼感によって成り立っている人間同士の会話に思える。
ブルーモルフォを追いかけているうちに深い穴に落ち、アランが怪我をして動けなくなる。助けを呼ぼうとピートはふらつく体で横の穴から出て行くが、途中で気を失ってしまう。日が暮れても戻ってこない2人を探しにきた母親と村人たちに助けられるが、ブルーモルフォの捕獲は断念しなければならない。そんな時、案内人の娘ヤナがブルーモルフォを捕ってきてくれた。が、ピートはそのブルーモルフォを「いつか天国で逢えるね」と言いながら逃がしてやる。それがこの奇跡を生んだのであろうか、彼の脳腫瘍は消えたのである。
この物語のモデルとなった実在の少年は現在22歳、奇跡って本当に起きるんですね。脳腫瘍は完治し、彼は現在、伯父の菜園で働いているという。この映画が封切りされた年、その青年は思い出のいっぱい詰まったアルバムと蝶のコレクションを携えて来日したそうである。くわしくは『天国の青い蝶』サイトをご覧ください。
宮古島の蝶園 宮古パラダイスは行かれましたか?
蝶園の入り口にブルーモルフォの羽をふんだんに使った額が飾られていたのですが、もし見られていなければと思い、私が写真をUPしたブログのURLを記載しておきますのでご覧下さい。
http://blog.livedoor.jp/k545873/archives/259379.html
コニャック(ブランデー)はナポレオンやバカラなどいろんな称号があって、XOやVSOP、VSOは等級を表すようですね。
蝶がたくさん飛んでいるところへ行ったような記憶があるのですが…。
ずいぶん前のことなのでブログにもありません。でも当時の写真の中に、おくだっちさんの写真の中の黒白の蝶が止まっている写真そっくりなのがあったから、多分行っていると思います。
でも、あの中のブルーモルフォの額があったとは知りませんでした。
美しい写真が撮れていますね。今ならきっと特別な思いで見るだろうと思います。
素敵な映画でしたね。
お母さんの決断。 少年の冷静さ。
「ママ、忘れないで。万一僕が・・・」の言葉
ここで読むだけで、いまだに瞼が熱くなります。
少年と彼をとりまく人たちの熱意。
希望を持ち、それを叶えようとする情熱が
人を強くするのでしょうか。
奇跡って、自然と人間と神とで作り出すものなのですね。
ジャングルの天国のような素晴らしい風景も相俟って
もう一度ぜひ観たい映画です。
長い散歩はツタヤには置いてなくて観らなかったので、
隣駅まで足を伸ばして探すつもりです。
ご覧になりましたか? よかったですねえ。
ジャングルの自然の美しいこと、珍しい生き物たちの姿に童心に返ったように見入っていました。
ちょうど再生している時親友の孫の9歳の男児が寄り道したので、迎えが来るまでこの映画を見せてやりました。大体のあらすじを教えてあげると一生懸命観ていました。そして、帰ったら「蝶々の映画がおもしろかった」って言ったそうです。何となくこの映画のよさがわかったんでしょうね。
子ども達にこういう映画を観てもらいたいですね。優しさとは、あきらめない気持ち、自然の美しさとその自然を守る大切さ、いろいろ学べる映画だと思うのですが…。
外国の映画って、どうしてこんなにすばらしいのでしょうね。