つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

新聞宅配制度が・・・

2006-03-21 | Weblog
 日本が世界一を誇る、新聞宅配制度の維持が難しくなるかもしれない。このところ新聞紙上で、公正取引委員会が検討している独禁法の「特殊指定」制度の見直しという記事が目に付く。新聞特殊指定とは、新聞社や販売所が地域や相手によって定価を変えたり値引きしたりすることを禁じる制度である。過剰な競争がふさわしくない商品やサービスについて、独占禁止法に基づき公正取引委員会が告示した特殊指定の一つで、新聞は1955(昭和30)年に指定されたという。

 難しいことは分からないが、要するに各新聞社が自由に価格を決めていいということで、そうなると値引き、サービスなどで顧客争奪戦が起こりかねない。今でも新規勧誘に、商品券など高額な条件を提示する販売所もある。一方、価格面や内容面の充実などで各新聞社が競争することは、我々にとってメリットではあるが、新聞宅配制度の維持が難しくなるのは大変困る。都会ならともかく、遠隔地、僻地などへの配達には、労力とコストが掛かることを理由に、特別料金や宅配拒否をされるかもしれない。さらに、店頭販売や自動販売機などで新聞を買わねばならなくなると、移動手段が限られている我々年寄りにとっては新聞を読む機会が奪われることにもなりかねない。

 新聞を読まなくても、インターネットでニュースや情報を得ることができる時代であるが、やはり朝の新聞を読むひと時は何物にも代えがたい。休刊日には何か忘れ物をしたような気持ちになる。4年前までは27年間、全国紙の読売新聞を講読していたが、やはり地方紙でないと分からない身近なニュースが知りたくなって地方紙に変えた。

 私が新聞を定期購読するようになって45年くらいになる。若いときに自立し、給料の少ない貧しい生活の中でも、新聞だけは取り続けていた。今のようにテレビもない、唯一ラジオが情報伝達手段の時代では、活字に親しむのは新聞しかなかったのである。しかし、隅から隅まで読むという熱心さはなく、興味を引く記事だけ読んであとは斜め読みをするくらいだが、その当時の私にとっては唯一の贅沢であり、知識・常識力を高める最良の手段であった。

 今回の「特殊指定」見直しには、絶対反対である。この問題は新聞社だけの問題ではなく、我々にとっても関係ある身近な問題である。国民の声を聞くことも大事であり、そう簡単に公正取引委員会で決められては叶わない。
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