大分火勢が衰えたとはいえ、未だに「後期高齢者医療制度」についての論議が続いている。今現在は関係ないが、いずれわが身にも降りかかってくることであるから無関心ではいられない。
先日、どこの番組だったか忘れたが、民主党の長妻議員が示した文書の内容には驚かされた。
一つ目は、後期高齢者医療制度を担当する厚生労働省の職員が、自ら執筆した解説書の中で、死期の近づいたお年寄りの医療費が非常に高額として終末期医療を「抑制する仕組み」が重要と記していたというものである。
解説書を書いたのは高齢者医療企画室長補佐。今年2月刊行の「高齢者の医療の確保に関する法律の解説」で、75歳以上への医療費が「3日で500万円もかかるケースがある」としたうえで、「後期高齢者が亡くなりそうになり、家族が1時間でも1分でも生かしてほしいといろいろ治療がされる」「家族の感情から発生した医療費をあまねく若人が負担しなければならないと、若人の負担の意欲が薄らぐ可能性がある」などと記述、医療費抑制を訴えているという。
また、補佐は今年1月に金沢市内で開かれた一般向けフォーラムで講演し、独立型の保険とした理由について「医療費が際限なく上がっていく痛みを後期高齢者が自ら自分の感覚で感じ取っていただくことにした」とも発言したそうである。
二つ目は、終末期医療の指針にある「後期高齢者終末期相談支援料」である。
終末期になったと判断される場合にどんな措置を希望するか、あらかじめ患者に選ばせるもので、「私は、下記の医療行為について、受けるか否かについて以下のように希望します」とあり、その下に①輸液、②中心静脈栄養、③経管栄養、④昇圧剤の投与、⑤人工呼吸器、⑥蘇生術、⑦その他――という項目が並び、それぞれについて希望するか否かを選択させるのである。こうした書類を75歳以上の患者との間で交わせば、「後期高齢者終末期相談支援料」として2000円が医療側に支払われるというのである。
さらに「後期高齢者」への差別は他にもある。これまでは国民健康保険で人間ドックや脳ドックの費用補助が認められていたのに、後期高齢者医療制度の導入にあたって対象外にしたというのだ。
そして、後期高齢者が慢性疾患で通院する場合、病院に支払われる診療報酬は1カ月に何回通院しても6000円で打ち切られる。それ以上の治療をすれば病院が赤字になるので、医療側は75歳以上の治療に消極的になる。そして、「退院支援計画」も策定され、後期高齢者を退院させると退院調整加算として1000円支払われるというのである。
また、65歳から74歳の障害者も「選択性」と「自由加入」となってはいるが、加入しないと医療費控除はしないというのである。
これらをまとめると「後期高齢者医療制度」は、後期高齢者にまず人間ドックを“禁止”して病気の発見を遅らせ、通院患者は「月6000円」までで治療は打ち切り。入院患者は退院させ、終末期患者は延命しないということである。
現在、保険料負担増や年金からの天引きに対する不満ばかりが取り上げられているが、この制度の実態はこういうことだ。むろん終末期の延命治療は望まないが、安心して死ぬることができるなら払うべきものは払おうではないか。
先日、どこの番組だったか忘れたが、民主党の長妻議員が示した文書の内容には驚かされた。
一つ目は、後期高齢者医療制度を担当する厚生労働省の職員が、自ら執筆した解説書の中で、死期の近づいたお年寄りの医療費が非常に高額として終末期医療を「抑制する仕組み」が重要と記していたというものである。
解説書を書いたのは高齢者医療企画室長補佐。今年2月刊行の「高齢者の医療の確保に関する法律の解説」で、75歳以上への医療費が「3日で500万円もかかるケースがある」としたうえで、「後期高齢者が亡くなりそうになり、家族が1時間でも1分でも生かしてほしいといろいろ治療がされる」「家族の感情から発生した医療費をあまねく若人が負担しなければならないと、若人の負担の意欲が薄らぐ可能性がある」などと記述、医療費抑制を訴えているという。
また、補佐は今年1月に金沢市内で開かれた一般向けフォーラムで講演し、独立型の保険とした理由について「医療費が際限なく上がっていく痛みを後期高齢者が自ら自分の感覚で感じ取っていただくことにした」とも発言したそうである。
二つ目は、終末期医療の指針にある「後期高齢者終末期相談支援料」である。
終末期になったと判断される場合にどんな措置を希望するか、あらかじめ患者に選ばせるもので、「私は、下記の医療行為について、受けるか否かについて以下のように希望します」とあり、その下に①輸液、②中心静脈栄養、③経管栄養、④昇圧剤の投与、⑤人工呼吸器、⑥蘇生術、⑦その他――という項目が並び、それぞれについて希望するか否かを選択させるのである。こうした書類を75歳以上の患者との間で交わせば、「後期高齢者終末期相談支援料」として2000円が医療側に支払われるというのである。
さらに「後期高齢者」への差別は他にもある。これまでは国民健康保険で人間ドックや脳ドックの費用補助が認められていたのに、後期高齢者医療制度の導入にあたって対象外にしたというのだ。
そして、後期高齢者が慢性疾患で通院する場合、病院に支払われる診療報酬は1カ月に何回通院しても6000円で打ち切られる。それ以上の治療をすれば病院が赤字になるので、医療側は75歳以上の治療に消極的になる。そして、「退院支援計画」も策定され、後期高齢者を退院させると退院調整加算として1000円支払われるというのである。
また、65歳から74歳の障害者も「選択性」と「自由加入」となってはいるが、加入しないと医療費控除はしないというのである。
これらをまとめると「後期高齢者医療制度」は、後期高齢者にまず人間ドックを“禁止”して病気の発見を遅らせ、通院患者は「月6000円」までで治療は打ち切り。入院患者は退院させ、終末期患者は延命しないということである。
現在、保険料負担増や年金からの天引きに対する不満ばかりが取り上げられているが、この制度の実態はこういうことだ。むろん終末期の延命治療は望まないが、安心して死ぬることができるなら払うべきものは払おうではないか。
政治家や役人は老後の心配がありません。
「後期高齢者医療制度」って名前は何かな?と思いましたが、結局お金が掛かるのですよね?
もっと無駄な所を改善して欲しいものです。
実施まで2年もあったのに、今頃になって騒ぐ政治家たち。
自分たちはちっとも困らないから、弱者の苦しみなど分かりません。
保険料は増えるのに、十分な医療が受けられないとは、死ねということですね。
小泉さんの負の遺産のツケが今頃出てきたのですね。当のご本人は、近頃音楽や趣味に関する本を出版したそうです。
優雅ですね。
北斗さんには縁のない制度ですが、結局はあなたたち若い人にしわ寄せが行くのです。
私の年齢は「中期高齢者」と呼ばれます。おかしな名称ですね。
長生きするのは遠慮しながら生きているみたいです。