つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

老いらくの恋・・・

2006-09-29 | Weblog
 健康ならば、きっと幸せな余生を送れたであろうが、女性が病魔に冒されたがために、二人の運命は狂ってしまったということか…。
 27日、愛知県瀬戸市の病院で、入院していた無職・河合雅子さん(61)が首を切られているのを見回り中の女性ヘルパーが発見した。県警瀬戸署は殺人事件とみて調べているが、病室に「彼女の願いを拒めなかった。私は誰も知らないところで彼女の後を追います」というメモが残されており、26日夜、病室を訪れていた知人の75歳の男性が事情を知っているとみて男性の行方を調べている。同署は、河合さんの病状やメモの内容から、嘱託殺人の可能性もあるとみているとか。事件の概略はこういうことだが、テレビのモーニングショーでは色々なことが放送されている。
 河合さんには医師の夫と2人の息子があるが、15年前から別居しており、マンションで独り暮らしをしていたそうだ。数年前から前述の男性が出入りするようになり、二人で買い物や旅行に行くなど、良好な関係が続いていたようである。男性は背が高く、色白のスラッとした紳士風の人物だとか、病院で知り合ったのではないかといわれている。社会的には不倫であるが、このまま何事もなくゆけば、きっといい関係の老いらくの恋になったのではないだろうか。
 しかし、彼女が乳がんを患い、現在は末期状態で、6月からは3階病棟の個室に入院していた。男性は毎日のように病室に来てかいがいしく身の回りの世話をしていたという。傍目には仲の良い夫婦にみえ、誰もが夫婦だと思っていたというから、きっと彼女に深い愛情を抱いていたのではないだろうか。それでなくては男性が妻でもない病人の世話など、到底できるはずもない。一説には乳がんではなく骨がんで、痛みに苦しんでいたという情報もあり、知人の話では、「死にたい」という言葉をいつも口にしていたという。
 病室には4通の手紙があり、3通は男性が書いたものらしく、病院の主任宛て、ヘルパー宛てなどで、1通は女性が書いたものらしく、夫宛てだったそうである。夫とはどういう経緯で別居に至ったのか、子どもとの交流があったのかなど何も分からないが、彼女にとってこの男性の存在は大きな心のより所であったに違いない。
 10月初めには、ホスピス併設の病院への転院が決まっていたという。ホスピスへの転院が二人の関係にどういう障害になるのかは分からないが、究極のところで二人は死を選ぶという、これは心中でなくて何であろうか…。
 長寿社会の今日、いまや老いらくの恋は珍しくもない。が、先に女性を殺して自分も死を選ぶという決断は、相当の覚悟と強い愛情がなければできない。この男性の女性への並々ならぬ愛情を感じるのだが…。また、自分を彼女の境遇と置き換えて考えてみて、彼女の悲しみや苦しみ、死を望む気持ちも理解でき、全てが終わることを望み、幸せの中で死んでいったように思うのだが…。これは、私の独断的な見方で、単なる老いらくの恋などという生々しい言い方は失礼かもしれない。
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1 コメント

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老いらくの恋万歳。 (木更木)
2006-10-21 18:35:30
 こんにちは・・・。



 恋心は年齢に関係無くあるべきと思います。



恋する心は、色んな事に好奇心や関心を示す

事となり、心身に栄養を運んでくれるのでは

と考えています。



 老いらく恋も恋です、大切にしたいが、

生命を絶つのは如何なもんかと・・・。



宜しかったらお出かけ下さい。

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