いろはにぴあの(Ver.3)

ピアノを趣味で弾いています。なかなか進歩しませんが少しでもうまくなりたいと思っています。ときどき小さな絵を描きます。

余韻

2010年10月14日 | ピアノ・音楽
 今日はショパンコンクール二次予選最終日のようです。同じ曲でも弾く人によって全く違って聴こえます。強弱や音の幅、歌わせ方、間の取り方が大切だと思うのですが、直接音に出す以前の段階でどのように曲を見てきたか、消化してきたか、というのが大切だと思うし、そのあり方は本当に演奏者自身によるものだと感じました。鍵盤をタッチするだけに見えても出てくる音楽は全く違う、すごいことだしこわいことです。だから面白いのですが。

 本番が終わって次に向かおう、と思っているのですが、余韻を残しながら練習したいものです。ソロもアンサンブルだから。シューマンの「別れ」、旋律となるところにはマーカーをつけてみました。弾きにくいところが多いように感じていたのですが、そうすることによってつかみやすくなりそうです。
 それから余韻は別方面にも。楽譜を買ってしまいました。ソナタ・コンチェルトという楽譜で、ハイドンHob.XVI37、モーツァルトKV.545、KV.310、ベートーヴェン20番、14番の第一楽章が入っていて、付録についているオーケストラCDと合わせてコンチェルト気分を味わったり、2台でデュオもできるそうです。CDがついていてコンチェルト気分が味わえるというのにまず弱かったです。いつでもどこでも一人でもアンサンブル気分を味わえるというのが有難いです。2台でやろうと思ったときにはそれもできそうだし。他にもこの楽譜特集、バイエル、ブルグミュラー、リトル・ピースなどがあるみたいですが、譜読みしていたり弾いたことがあったりする曲が多かったこの楽譜にしました。さっそくベートーヴェン20番第1楽章をひとまず通した後オーケストラCDに合わせて弾いてみましたが、見事な外し方でした(汗)。オーケストラバックの音をしっかり聴きながら弾くのが理想ですが、今回はそれどころではありませんでした。なつかしのソナタ第1楽章たちを弾きなおしたくなってきました。とてもいい練習になりそうです。他にも「楽しき農夫」とともに練習していたショパンの某曲がひょいと顔を覗かしています。バッハもずっとご無沙汰しているので気になるし。
 あれ~見事な散らばり方です(汗)絶対にやるべきこととやれたらいいと思うこととの区別をつけなちゃ~。

基本は一緒かな

2010年10月12日 | ピアノ・音楽
 続きです。

 帰宅後しばらくぼけ~っとしており、かなり遅い時間になってしまっていたのだが、ショパンコンクールがたけなわなのを思い出した。これは聴かなくては。注目株がいるという情報も知り接続。それまでもアクセスはしていたのだが、開催していない時間帯にアクセスしていることが多かった。しかし今回は開催中で、結局須藤さんまで見た。自分には続けて夜更かしをするのは無理だというのも分かったが、見れる時間帯には見ておきたいものだ。

 そして昨日はAさんの発表会に出かけた。上手な人たちがたくさん出る発表会だと知っていたので、コンサートに行くような気分になっていた。ホールのピアノも音響もすばらしそうだ。こういうところで弾けたら本当に素敵だろうと思えた。こういうところでH県F市のような一般人も気軽に参加できるマラソンコンサートなどがあったりしたらいいだろうな。公共施設でもこのような企画はなかなかない関東地方、公共施設でないこの会場ではまずありえないことなのだが。もしあったりしたらものすごく殺到して申込開始からすぐに締め切りになりそう。素人くさい現実離れした考え方で申し訳ないのだが夢を見るのは悪くないかと(汗)
 Aさんの曲は激しい感情豊かな曲だったのだが出だしの和音がきっぱりした感じでよかった。その後の弱音も美しかった。弱音のこまやかな動きが多い曲なので、間違えないように、そしてコントロールして出そうとするのが難しい曲のように思えた。他の人たちの演奏もすごかった。濃厚な曲の濃厚な演奏が多く、夢のようでありながらちょっと圧倒されそうになっていた。中にモーツァルトを弾かれた人がいたのだが印象的に思えた。磨きのかかった演奏ですばらしかった。ラヴェルのスカルボを弾かれた男性の方などはほとんど取りつかれていたような感じが。充実したラインナップの素晴らしい発表会だった。終わりの方にも気になるプログラムがあったのだが最後まで聴く時間も体力もなく途中で退散させていただいた。

 そういう演奏を聴く度に、この世の中にはピアノが上手な人、すごい人がたくさんいるというのが分かり、刺激と衝撃を受けていたのだが、だんだん慣れてきたのだろうか、免疫がついてきたようだ。曲の難しさは全く違うものの、気をつけること、基本は一緒のような気もしたし。音の出し方、体の使い方、フレーズ、アーティキュレーション、ペダル、バランスをつかむこと、曲の仕組みを理解し解釈をしっかりすること。そしてゆっくりした練習を欠かさないこと。最後の内容は今は必要不可欠なことのように思える。それをしないとなんだかもやもやして気持ちが悪く、した後はすっきりした気がするのだ。亀のような進歩だろうし、どこまで弾けるようになるか分からないけれど、あきらめずにこつこつがんばっていこう。
 

アンサンブルステップ

2010年10月11日 | ピアノ・音楽
 昨日はアンサンブルステップだった。ヴァイオリンとチェロとのトリオだった。
 ピアノを再開したころは言うまでもなく、少なくとも3年ぐらい前までは、私はアンサンブルにはほとんど興味がなかったし、縁もないと思っていた。演奏はピアノだけでも十分に楽しかったし、ピアノができるようになるだけでも大変だと思っていたし、それだけで十分だと思っていたから。他楽器との演奏は聴くだけで満足という状態だった。アンサンブルをしてくれそうな人を探すのも大変そうに思えたし。ただチェロなど楽器への関心は徐々に湧いてきていた。
 しかし、ある日弦楽器の音程について驚くべきことを知り衝撃を受けた。弦楽器の難しさは、音を鳴らすことだけではなく、正しい音程をつくることにあるのだということを知った時の衝撃は大きかった。また、弦楽器は音を伸ばした状態で音程や強弱を変化させることが可能だという事実にも衝撃を受けた。(おととし頃勉強させていただきました)ピアノの音の出し方が気になれば気になるほど、弦楽器との違いが気になってくるのだ。弦楽器ではペダルを踏まなくても音が消えないし、だんだん強く鳴らすこともできるんだろうなあとか。レガートもなめらかに弾きやすいのだろうなあ。弦楽器は音つくり自体が大変だから、一音一音へのこだわりもきっと大きいだろう。発音練習もちゃんとしているに違いない。そういう弦楽器を弾く人たちから学ぶことはかなり多いような気がしてきて、関わりを持ちたいと思うようになった。

 そのように感じている旨をレッスンで伝えたら、アンサンブルステップというのがあるから出てみないか、と言われた。弦楽器の人たちとアンサンブルができるんだと思うとうれしくて、当初はオリジナルのしぶく素敵な作曲家のオリジナル曲を候補に挙げていたのだが却下。いきなりオリジナルは危ないということだった。そこでピアノ曲を原曲とする曲の中からトリオに向いたいくつかの曲を編曲した曲集から、シューマンの「楽しき農夫」編曲版を選ぶことにした。ベートーヴェンの田園交響曲のような出だしではじまり、中間部では雨が降り短調になってたりと、ユニークな仕上がりになっていて、面白いと思えたが、なにしろオリジナルではないし、ピアノだけではあまり難しくなさそうなので、当初はやる気があるようなないような。しかし細かいところに注意したらいろいろと気になるところがでてきて、だんだん練習のしがいが出てきていた。それでも最高のテンションというわけではなく、ぼちぼちと練習していたが、このままでは本当にまずいということが分かってきたのが合わせの一週間ぐらい前。
 そして合わせの初日。先日の日記でも書いたが、あまり難しくなさそう、というのは大きな誤算だったというのが分かった。合わせるのだから自分のパートだけにとらわれていてはまずく、弦のパートにも心を配る必要がある。しかし弦のパートの方たちに気をとられていたら、自分のパートの演奏がおろそかになってしまうのだ。そういう状態に何度も陥った。楽譜と相手を両方視野に入れる余裕が持てそうなレベルの楽曲を弾くのが原則だと思うようになった。ヴァイオリンの方の弓をしっかり見るように心がけた。
 本番前日。今度も日記に書いたが、他の人のことが気になってしまった。リハの時は緊張の極致。先生たちに「経験すれば大丈夫」と言われ、繰り返して弾くたびにだんだん慣れてきて、練習していたときの状態で弾けるようになった。レッスンしてくださった先生が、楽譜に細かく書き込んでくださっていたので、それを参考に合わせるためのイメージトレーニングを行った。
 そして本番。他の人のことは前日に分かっていたし、勘ももどっていたので、前日よりは平常心で演奏できそうな気がした。直前の通しの前にチェロの方に「これで5回目ですね」と言われ、吹き出してしまった。さぞかし前日の緊張がすごかったのだろう。しかし今回は大丈夫なはず。幸い直前リハでは事故もなく、うまくいきそうな気がしてきた。

 順番はあっという間にやってきた。自分の名前が呼ばれ出場、礼。アナウンスが終わり、鍵盤の上に指を置いて準備。その後ヴァイオリンの方に合図を送るのだが、そのタイミング
、そして前後の自分の行動はぎこちない気がした。指を置いて大丈夫、と思ったら、ヴァイオリンの方の方に顔を向けて合図する。合図からヴァイオリン、チェロから始まるので、弦のお二方の演奏が始まるまでのごくわずかの時間、視線は弾き間違えたら困るので鍵盤と楽譜に、そして耳は右側(弦楽器側)という状態だった。間違えたくはないけれども他楽器の方たちにも気を配りたいのだ。当日余裕のなかった私は、少なくとも視線は鍵盤と楽譜の方に向いていた度合が強かったような気がする。始まった。結構いい感じ。ここは弦を聴きながら出よう、そしてヴァイオリンとかけあいをしようと思った途端間違えた。聴き入ってしまうと鍵盤の方がおろそかになるし、一方鍵盤のほうに向かいすぎると相手の事を考えない演奏になるし。。。バランス感覚が非常に必要だと思った。後で録音を聴いてみた。最初の弦楽器の出だしをしっかり聴き、そこからテンポ、奏法などをうまく借りればいいものを、自分のペースで走っているところがところどころであったような気がする。弦の方たちがそれにしっかり合わせてくれたのだと思った。(お借りする、というような受け身な姿勢ではなく、自分もしっかり出しながら最終的には調和というところにいくのが理想なのかもしれませんが、今回はとてもではないけどそういうことは考えられませんでした。もっともっと深く追求していけば、そのような素敵なことも可能になるのかもしれませんが。)チェロのピチカート奏法からお借りしたスタッカートはいい感じで出せたかな。悲しいところは悲しい表情も出せたような気がする。合わせるとところもずれずに合ったような気がする。あとは集中力をとぎらせず、他楽器の方たちと楽しみながら演奏しようと思って演奏した。無事に終わった。楽しかった!
 アドバイザーの先生たちからの講評をまとめると

役割が伴奏の時はきれいに響いていてよい。
主役になったときはもっと前にでると立体的になると思う。
それぞれのからみを理解しながら面白く弾いていたが、音色の変化をより大きく表現できると面白くなる。
気持ちを合わせ、共演者の方々と同じ空間を楽しんで味わっていた。


 予想外の内容だった。「伴奏」「合わせる」のができていたというのが意外だった。アンサンブルははじめてだから相当おまけが入っているような気もするが。一方主役の時の演奏と音色の変化による表現が物足りなかったということだ。ということは私はソロタイプよりも伴奏タイプなのかな(そう決め付けるのもおかしいのですが)あとで聴いてみたら、確かに大人すぎるところがある、とくに主役になるべきところではもっと出してもいいのにと思った。弾いているときには思いっきり表現していたつもりだったのに音となって出ていないと思えるところがいくつかあった。ということはやっぱり聴こえるように弾けていない?追求したはずの弾き方の追求。まだまだ足りないようだ(汗)がんばったんだけどな。それにしても録音を聴くとつっこみどころがいろいろありますね~。ちなみに弦の方たちの演奏はすばらしいです。彼女たちに相当助けられたような気がしております。

 終了後、写真撮影、そして5回継続表彰をいただいた。いつの間にか5回目になっていたんですね。うれしかった。「楽しき農夫」の編曲者の方がアドバイサーでもいらっしゃったのでサインもいただいてきた。

 その後、応援に来てくださったAさんの用事に便乗して前日にアンサンブルのアドバイスをして下さった先生のお宅に訪問し、アンサンブルをはじめとした夢あふれた話を聴かせていただいた。その先生、次々とアイデアが浮かばれるのもすばらしいし、それを実現されてきた実行力もすばらしいと思った。今回の「楽しき農夫」の楽譜誕生のきっかけにも関わっていらっしゃったのも感慨深かった。濃いひとときを過ごさせていただいた。

 アンサンブル、またできないかな。味をしめてしまったのであった。ソロもがんばらないといけないのだけどね。

 コメなしはおしまいにします。

 その続きはまた。


ひとまず本番終了

2010年10月10日 | ピアノ・音楽
 今日はアンサンブルの本番でした。
 昨日は緊張してどうなることかと思ったのですが、今日は昨日のようなことにはならず、練習の成果を出せたと思います。始め少し間違えてしまったし、課題も多いのですが、講評もそうだろうと思えるような内容でした。共演者の方たちにも助けられて楽しく演奏することができました。アンサンブルが楽しいと思えたこと、ハマれそうだと思えたことが最大の成果でした。練習は裏切らないと思えたのもよかったです。応援に来てくださった方たちありがとうございました。
 詳細は後日に。

 ショパコン聴くぞ~。(しかし時間が厳しそうですね(汗))

リハ

2010年10月10日 | ピアノ・音楽
 昨日はアンサンブルのリハでした。とても有名な先生のレッスンで、他の人たちの練習も聴いた方が勉強になると思い、聴きました。深いですね。弦楽器の奏法をお借りしてまねるとよい、というの、なるほどと思いました。子供たちにも内容の濃いレッスンをされていました。
 私の近くの順番になると子供たちも大きくなり、曲も長くなります。直前の少年(いや、もう青年です)は一瞬芸能人かと思えるような垢ぬけた精悍な雰囲気。しかもピアノも落ち着いていてなかなかの腕前。心に音楽がありました。私の順番はその直後でもうなにやら緊張するやら。リハに行く直前まで練習していたのですが、あらゆる緊張が前面にでた状態になってしまい、反復して通す練習が主になってしまいました。先生からチェックいただいた楽譜を見たら「合わせる」ことについて多くの指摘が(汗)アンサンブルの基本そのものでした。後で聴いたら私の近くの順番の子供たちはみんな経験者だったとか。その中で大人の初心者としてアンサンブルに出る私はえらい、と無理やりこじつけることに。やっぱり経験が大切だと思いました。今回の本番もまだ終わっていないのですが、経験を積んでいきたいと思ったのでした。
 それにしても昨日のリハがなかったらと思うとぞっとします(汗)少し勘が戻ってきた感じ。

 私がブログを書き始めて何年が経つのだろう。書くこと自体は好きなのだが、中断もあったし、年数も数えていない状態だし、文章もちゃんとしていないし、書き続ける理由も考えたりもする。現段階では、気づいたことや感じたことを忘れないために、そして自分で自分を励ますために書いているような気がする。書くことによって自分を奮い立たせたり、記憶をよみがえらせたりしているというか。

 弦楽器の方たちの演奏を聴きながら弾けますように。落ち着いて演奏できますように。

洗練さからの距離を縮める

2010年10月08日 | ピアノ・音楽
 今日は主人が出張。そこでウヒヒな気分でレンタルスタジオを借りた。
 弾いているときは夢中になっているが、いざ録音して聴くと必ず見つけることがある。その第一号が「不自然なでこぼこ」。弾く時は強調したかしないかほとんど分からないような状態で弾いていたはずが、録音では見事に「強調しました」と言わんばかりの不自然な山が割り込んでおり、その山のせいで流れがせき止められたりしている。そして音が少ないところほどそういう落とし穴が目立つのだからおそろしい。あえてさりげなく弾く(本当は意図ありありなのだが)ことによって、でこぼこにしたくないところではでこぼこでないように聴こえるようにする、ということが必要だとつくづく思う。曲の「要注意地帯」の発見と対策が大切ですね。
 そして第二号が「意図に逆らう重さ」音符の多いところや軽やかにしたいスタッカートに生じやすい現象。軽やかにしたいという意図に反したぼてぼての音。そういうところもさりげなく軽やかに聴こえるようにしたいと思うのだが、スタッカートなどにして弾むようにすると、なぜか落ちるほうが強調されたりしやすいのですね。ダウンではなくてアップな感じにしたいのに~。

 書いているうちに思った。これは自分の演奏の「洗練さからの距離」を語っていると。考えずに弾くとかならず生じてしまう「洗練さからの距離」。いや、考えていても生じますね、とくに「強調したい」と思ったところなどが要注意。しつこいぐらいの力みのはいったしこりのような山になっていたりなんかする。(ちなみにここで言う「洗練さ」というのは、優雅、高尚というような意味ではなく、「ごく自然に聴こえる」ということを指している。)その対策としては、現段階での自分の演奏の「洗練さからの距離」を自覚し、距離を縮めるためにちゃんと考えていろいろ試してみることしかないようだ。その試行錯誤の結果「距離がない」ように弾ける状態が発見されたら、その弾き方をインプットさせ考えなくてもある程度そのように弾けるようになるところにまで慣れされると。しかしそれはまず厳しそう。弾きながらちゃんと考えることができることのほうが大切かもしれません。

 他のパートの方たちにも置いていかれないようにしなくちゃ~。呼吸も考え、演奏しやすいように弾かなくちゃ~。

 置いていかれていると言えばショパコンの一次予選の鑑賞。一部録音があるようなのでうれしい。二次予選からは楽しみたい。

いつの間にか

2010年10月06日 | 日記
 gooのブログの投稿画面が変貌していました。フォントサイズも気軽に変えやすくなったのかと思いますが、慣れません。慣れたらデザインもがんがんできるようになるのかもしれませんが。

 会社に行ったら席替えになっていました。新しい体制に向けての第一歩らしいです。

 先日の合わせの録音を聴くたびに、ピアノなんとかならないかなあ、と。アンサンブルと直接関係ないことも気になります。鍵盤の位置にいながらも小さくても響く音というのが出せるようになったら一大進歩のような気がします。

初合わせ

2010年10月03日 | ピアノ・音楽
 今朝は「楽しき農夫」アンサンブルの初合わせ。自分の出来は思いっきり棚に上げ、合わせる日がやってくるのを楽しみにしていたのだが、いざそのときになると緊張するものですね。ヴァイオリンとチェロの方は若くてはつらつとしたプロの方。うんと歳下の先生だと思います。今回アンサンブルをする大人のアマチュアは(プロ志向の方はいらっしゃいます)私のみ。あとは子供たちです。相手はプロの方とはいえ、初対面の方と限られた時間で練習するのだから、初めてとはいえどもとんでもない迷惑をかけてはいけないという思いが先に来ていました。出だしは弦楽器の方からなのでちゃんと聴いて間に合うように出なくては。弦楽器の美しい音色が聴こえてきましたが聴き入っているわけにはいきません。うん、なんとか間に合った。第一回目の通しでは、行方不明になりかけたところは一か所。なんとなく合いましたという感じ。「しっかり練習されていたみたいで、なんとなく通せましたね」そう、「なんとなく」です。OKであるわけがありません。レッスンの先生も加わり、てんこ盛りのアドバイスをいただき、時間はあっという間に経過してしまったのでした。
 呼吸をすること、合わせること、自分のパートから他楽器の方のパートに移行するときのつなぎに気をつけること、自分のパートがメインになるときはもっと主張すること、などでした。一人で練習するのにも気をつけるべきこともあったような気が(汗)。他のパートの方の演奏を聴いて、合わせたり受け渡したりすることに気持ちが向きすぎて自分の演奏がおろそかになっていたりということもあったりという状態も。冷や汗でした。難しくないなんて思っていたのは大いなる誤算でした(汗)それにしても自分を主張しながらもときには相手の方と譲り合うということは、音楽以外でも大切なことですね。なんだか会話しているみたいな気がしました。しかも相手の方は今回は二人だったので、ときどき混乱することも。前しか見えていないのではいけないのですね。マイペースな私には試練な面もありましたが、短時間に音楽以外の事も含め多くのことを教えられたようなような気がしました。面白かったし。ハマれたらいいなあ、アンサンブル。次はもっとできるようにがんばろう。

早いもので今日で関東に来てちょうど一年になります。昨年の今頃不安と期待に胸膨らませながら賑やかな街を歩いていたのを思いだしました。今は慣れたような慣れていないような、そんな状態です。置いていかれないように飲み込まれないように、しかし自分を持って楽しみながら過ごしていけたら、と思っています。