高岡市美術館勝興寺展に行ってきた。本堂をはじめとする建造物12棟が重要文化財に指定されている勝興寺には一昨年秋に行ったのだが、平成の大修理の最中で、気になる本堂などを見ることができなかった。しかしいよいよ平成の大修理も完成に近づき、本坊を一般公開する運びとなった。その公開を記念して、修理によって見えてきた中世から近世にわたる勝興寺に伝わる絵画と工芸の美を堪能した。
認可を得なければ置くことができないという正面を向いた親鸞聖人の絵や、本格的で格調高いお寺だからこそ存在ているという大広間の上段の間、豪華絢爛で凝りに凝った細工が美しい蒔絵、親鸞聖人と法然聖人とのやり取りの過程がうかがえる屏風、右半分の空白に対して盛りだくさんの花を生けた華やかな花籠図等、中世後期から近世にかけての優美で見応え溢れる作品を堪能した。また、国指定重要文化財でもある、勝興寺本洛中洛外図屏風の左隻の現物、そして、左隻と右隻の複製も見ることができた。本願寺、二条城、大徳寺、金閣寺、知恩院、東本願寺、南禅寺、清水寺など、重要な建造物が描かれており、通りの金箔と水の緑との対比が美しさと男女問わず多くの人々が行き交っていたのが印象的だった。
こんなに優美な文化があったなんて驚きだ。当時の勝興寺のあった伏木地区は栄えていたんだな。
写真は、重要文化財江戸初期の勝興寺本洛中洛外図屏風の複製である。
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