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1973年のアメリカ映画「追憶」が、衛星放送であったので観る。普段は、TVはほとんど見ないし、昼に良い映画が放映されていることは知っていても、その時間は忙しかったりして、なかなか機会はなかったのだけれど、この「追憶」だけは、どうしても見たいという思いが強かった。
主演は有名な歌手であるバーブラ・ストライサンドに、ハリウッドの代表的2枚目ロバート・レッドフォード。この二人が、出会い、時を経て別れてゆく男女のドラマを演じているわけなのだが、これって当時の言葉で言うならメロドラマというものかも(今は、もちろん死語)。
バーブラ・ストライサンドという人の名前や顔はよく知っていたのだが、その映画を観るのは初めて――そして、思ったのだけれど、とっても魅力的な顔。高い鷲鼻、でも、口元のカーブや目元に何とも言えない愛嬌があり、こういうのが、「ファニーフェイス」というのかな?
レッドフォードも当時36~7歳だったはずで、この頃が最も美しかったころかもしれない。輝くような金髪に、華やかな顔立ち――しかし、確かな知性やどこか素っ気ない感じがするところが、このスターの得難い魅力だと思う。
さて、物語は、大分昔のアイビーリーグのキャンパスから幕が開く。バーブラは、ここでは共産主義者の女子大生に扮していて、その真面目さ・ガムシャラさは、周囲から一人浮いてしまっている。それに対して、レッドフォードは作家志望の、スマートな青年。学内でも、華やかなグループに属していて、バーブラの懸命さをからかったりしている仲間を抑えるでもなく、黙って静観しているといった役どころ。
そして、時が流れ、第二次大戦中、軍に属しているレッドフォード(白い軍服がとてもよく似合っている!)は、バーブラと再会する。学生時代から、密かに彼に憧れていたバーブラは、酔っていた彼を自宅に連れ帰る。この出来事がきっかけで、まったく水と油と言っていいほど、真逆な二人は、真剣に互いを意識しあい、やがて恋愛関係になることに。
しかし、ソフィスティケートされたロバートと、政治問題に熱心なウーマンリブの闘士であるバーブラは、ぶつかり合うことがしょっちゅう。ロバートの要領のいい友人たちも、彼女には気に入らない。
いつか作家になるという希望を、ハリウッドでの脚本家へと進路変更したロバートとバーブラの夫妻は、ハリウッドへと生活の居を移し、結婚することに。だが、時と共に彼らの間のずれは、修復しがたいものになっていた――というのが、おおまかなストーリー。
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演じる役者が役者なので、この「追憶」という作品も、メロドラマという範疇ではくくれないほど、スケールの大きな深みのある作品に仕上がっている。この映画を観た誰しもそうだと思うのだけど、やはりラストシーンの余韻が深く心に残るのだ。
別れて、何年も何年もたったある日。例によって、政治関係のパンフレットを路上で配っていたバーブラは、車道の向かい側にロバートを見つける。互いに駆け寄る二人だが、そこにはかつて人生を共にした者同士の、静かな親愛が画面から、漂ってきそう。
そして、自分たちの間の娘の近況を話し合った後、再びそれぞれの道をゆく二人だが、その時バーブラが、レッドフォードの頬に手を触れるシーンが、とってもいい!
若い頃のレッドフォードの作品が、もっと見たくなった。
ご主人の意識は戻られたのですね・・・本当によかった!
自力での食事はまだ・・・とのことですが、きっと回復なさることと信じております。 ルーさんの方も、疲れがたまっていないとよいのですが。
今度は映画へのコメントを頂いて、あれっ? 「追憶」は、ルーさん世代の方には、懐かしい映画なのか――私はバーブラやロバート達の物語ばかり追っていて、バーブラのアパートの印象は、くっきりとは残っていないのですが、赤いキッチンだなんて、本当可愛いですね。(このドラマ中で、バーブラはあまりお料理が得意な女性のムードではないのだけど)
それにしても、アルセーヌ・ルパンのことといい、ルーさんもハンサム好きとお見受けします。 いかがでありませう?
それでは、ご主人の回復を遠くより祈っています。