上顎の臼歯部は良く骨が薄くてインプラントが出来ない、難しい骨造成GBR(サイナスリフト)をしなければならない、と言われることがあります。
しかし、サイナスリフトと言う手術は、患者さんが手術を受けるのがとても大変なもので、時には顔が半分腫れ上がってしまって、その後受ける予定のインプラント手術を断念する位、身体的トラウマだけではなく精神的トラウマまで大きなもの、と言われています。
今回の患者さんはブリッジ部分が駄目になって、そこの治療をとなったのですが、ブリッジだと徐々に歯が悪くなって失うことになるのではないか、出来ればインプラントで、と言うことになった方です。
ところがレントゲンで見ると、見事に骨がありません。
殆ど、紙切れほどの薄さでしかありません。
これだと、従来のエビデンスに基づいた考え方だと、サイナスリフト以外に治す方法がありません。
でも、私は超低侵襲でトラウマのない手術治し方を標榜しているDRです。
なので、今回も超低侵襲で出来るサイナスソケットエレベーション、と言う治し方で行いました。
サイナスソケットエレベーションと言う言い方は、恩師故添島義和先生が仰っていた言い方で、一般的にはソケットリフト、と言います。
私は、恩師の教えに従ってサイナスソケットエレベーション、と呼びます。
要するに、歯槽頂の方から綺麗に穴を開けて、そこから慎重に骨材を充填して中に骨を造ると言うことです。
これは中々難しい手術で、ブラインドで手探りでするしかないものです。
この方の場合、幸いなことに非常に上手く行って、紙切れのように薄かった骨も12㎜以上の厚みに変わり、インプラントも同時に植立出来ましたので、たった1回の手術で終了することが出来ました。
超低侵襲手術を標榜する私としてはしてやったり、と言う感じです。
なので、私は常にこう言う治し方を選択して解決するようにして来ております。
1回きりの超低侵襲手術ですから、患者さんは手術直後から辛いことはありませんし、治癒期間でも腫れたり痛んだりの不愉快なこともなく治ってくれます。
さすがにこれだけ骨がないと、治療期間は半年は掛かりますが、サイナスリフトされたら倍以上になるでしょうから、そこはご勘弁願いたいです。
超低侵襲手術で患者さんいトラウマ残さない。
新しい業界の常識を創造して行きます!