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歯科医師の年齢問題をどう考えるのか?

2021年02月25日 | Weblog
今日、たまたま私より年下の女性の患者さん2人から、先生いつまでも仕事していて下さい、私が死ぬ時までは頑張って下さい、と言う話をされました。

大変有り難いお話で、信頼していただけてる証だと身の引き締まる思いがしました。

しかし、普通に考えてこれは中々難しい、と言うお話もさせていただきました。

一般的に考えて、男性は女性より短命です。

そして、これは余り知られていない事実ですが、歯科医師の平均寿命は一般の方よりも短いのが普通なんです。

なので、大変申し訳ないのですが、今日の患者さんのご要望にお答えするのは難しい、と言わざるを得ません。

私ももう還暦になりました。

最近は、自分よりも若い患者さんの治療をお引き受けさせていただくことが増えています。

中には率直にそのことに対する不安、心配を質問される方もおられます。

それに対する私の答えは、私のしているような臨床をできる次のDRをできるだけ増やして業界全体の底上げをすること、後を継げる専門家を紹介できるようにします、と言う話をしています。

そして、私がしっかりとした良い治療をして置くことで、それがランドマークになり、次をしてくれる先生がちゃんとした仕事をするようになる筈だ、と言う話も必ずしています。

歯科治療は、その特徴として治療痕跡がハッキリと認められるモノです。

例えば、私がしたインプラント治療が良い状態で10年以上とか長持ちして使えていれば、その後他の部位にインプラント治療を行うとしたら、多分私のインプラント治療よりも良い治療をしよう、少なくとも負けないレベルの治療をしよう、と思ってくれるだろう、と思うのです。

今は残念ながら、私のインプラント治療は先端的で誰もができる、とは言い難いのかも知れません。

しかし、必ず時間が進めばレベルは上がり、できる先生は増えて来る、と信じているのです。

良いこと正しいこと真っ当なことは、必ず世の中に広まって行く、と私は信じています。

かつて私が若手の頃、総義歯の患者さんをやらせていただき、お若い先生だから心配だったけど熱心だからお願いしてみた、お願いして良かった、と言われていました。

若かりし頃には、若いからと心配され、歳を取り還暦を迎えるとあと何年できるの?私はその後どうしたら良いの?と言う患者さんの心配に直面させられているのです。

でも、歯科はモノ造りの治療でもあるので、しっかりとしたモノが為されていれば、それは専門家なら分かります。

それが、必ず患者さん自身を守るベースラインになるのです。

再び私の昔の経験談をします。

総義歯の患者さんをやらせていただくことになったのですが、その患者さんの総義歯はとても良くできているモノだったのです。

痩せられたことで緩くなったから新しい総義歯を、と言うご希望でしたので、私はこれとても良くできてます、これを超えるのは中々難しいです、なので一生懸命頑張ります、と説明しました。

幸い、私の新製した総義歯を患者さんはとても気に入り、良かったと喜んで下さいました。

が、正直前の総義歯が立派だと、後受けるのは本当に身の引き締まる思いでした。

その患者さん曰く、前の先生はお亡くなりになられてて、もうそこにはおられないと言うことで、ああ何とか引き継ぐことができて良かった、と安堵したのを覚えています。

それはやはり歯科はモノ造りの仕事で、そのモノが治療レベルを物語り、それによってその患者さんはレベルを保った治療を受けられた、と言うことだと思います。

なので、私のお勧めは、現時点でできる限り良い治療を良い先生に受けて置くのが良い、と言うことです。

格好良い言い方をすれば、私の作ったモノが例え私が居なくなったとしてもあなたを守る術になる、と言うことです。

歯科治療は、それができるのです。

それに、私の治療を経験すれば、それを患者さん自身が身体で覚えているでしょうから、その感覚で後を継ぐ先生を見付ければ、まず間違いはないだろう、と思うのです。

私の即時荷重インプラント、腫れない痛くない身体に優しい外科手術を体験すれば、それは必ず患者さん自身が覚えていて比較するスタンダードになるでしょう。

それを私は期待して、現在考え得る最高最善レベルの治療を施します。

今10年先を走っているとしても、10年経てば必ず次代が追い付いて来るだろう、そうでなければならない、とです。

私もできる限り長く頑張ることはお約束しますが、それが何時までなのか、は誰にもお約束はできないのです。

後を受けられる先生を育てること、業界を良くすること、良き治療を証拠として残すことは一生懸命頑張ります。

人事を尽くして天命を待つ。

そのことをどうかご理解いただきたく、宜しくお願いします。






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