なんと生産額ベースの自給率は66%は主要先進国の中で三位である。
さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位、世界第5位の農業大国、認識不足、勉強不足でした。
この本は、農業行政にたずさわる人は一読しておく必要があるのではないでしょうか?。
それとも、私だけが知らなかったことでしょうか????。
チョットショックを受けた一冊です。
「日本は世界5位の農業大国」浅川 芳裕、講談社
国内農業保護政策を進める農水省に対し、日本の農業は保護なしでやっていける。
むしろ、保護政策により、真面目な農家は困っていると主張する一冊です。
・農水省の政策に沿って、国は小麦に対して250%(一キロ当たり55円)という関税を課している。・・・三万円の原料が10万5000円にもなる。
これでは正味の国際価格で原料を調達し、食品を製造する海外メーカーに太刀打ちできない(p87)
・長年、生産調整をさせられた挙げ句、残った面積で昨年は資料米、来年からは米粉を
作らないといけなくなった。これでは注文をもらっている業者へのコメが足りない。(p58)
まず、農水省は「日本は食料自給率が低い」と主張していますが、それは農水省が低くなるように自給率を計算しただけであり、実は、日本は輸入依存度が最も低いというデータもあります。
自給率を低く見せるカラクリは、価格ではなくカロリーベースにする。
分子に兼業農家の生産を含まない。輸入飼料分は国産としない。
分母に廃棄分、食べ残し分も含める、と色々工夫しているようです。
なぜ、生産額ベースの自給率は、国の政策目標であるにもかかわらず他国と比較しないのだろうか・・・日本の66%は主要先進国の中で三位である。さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位。輸入依存度が最も低いことを表している。(p34)
国際的には、農業はすでに産業化されていることがわかります。つまり、農業とは、自動車のように安い原料を輸入して、農産物という商品を生産して、販売しているのです。
それに対して、現在の日本の農水省は、農業保護という方針の下で、小麦、トウモロコシ、バターなど輸入原料に高い関税をかけて、国内メーカーの国際競争力を削いでいるわけです
農水省の天下り団体「農畜産振興機構」のバター輸入独占業務・・・たとえば、国際価格500円のバターを一キログラム輸入したとしよう。まず、500円に関税29.8%相当の149円+179円が課せられる。そこに輸入差益806円を足すと1634円に化ける。輸入価格の三倍以上だ。流通・小売マージンを乗せれば2000円を優に超える(p100)
昔、自動車産業を保護するために、外国自動車の輸入制限、国内自動車会社を増やさない
という政策を経産省が行おうとしましたが、これが実施されていたら今のホンダは存在しないのです。
「保護は、産業を弱体化させる」というのは、だれでも知っている真理であると思います。
では、なぜ農水省の人は、農業を弱体化させたいのでしょうか。
・自給率の名の下に国内保護政策を強化しても、農業は弱体化し、いい思いをするのは農水省と関連団体だけだといっていい(p45)
実は、農水省に働く人にとっても、この現状は悲しいことなのかもしれません。
農協との関係もありますし、先人がやっていたことを続けていただけ。
天下り先をなくさないようにやってきたことが、日本の農業を弱体化させているのですから。泥棒が警察に捕まった時、捕まってホッとした」と言うことがあると言いますが、農水省の人も「この本が出てホッとした」と感じているかもしれません。
さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位、世界第5位の農業大国、認識不足、勉強不足でした。
この本は、農業行政にたずさわる人は一読しておく必要があるのではないでしょうか?。
それとも、私だけが知らなかったことでしょうか????。
チョットショックを受けた一冊です。
「日本は世界5位の農業大国」浅川 芳裕、講談社
国内農業保護政策を進める農水省に対し、日本の農業は保護なしでやっていける。
むしろ、保護政策により、真面目な農家は困っていると主張する一冊です。
・農水省の政策に沿って、国は小麦に対して250%(一キロ当たり55円)という関税を課している。・・・三万円の原料が10万5000円にもなる。
これでは正味の国際価格で原料を調達し、食品を製造する海外メーカーに太刀打ちできない(p87)
・長年、生産調整をさせられた挙げ句、残った面積で昨年は資料米、来年からは米粉を
作らないといけなくなった。これでは注文をもらっている業者へのコメが足りない。(p58)
まず、農水省は「日本は食料自給率が低い」と主張していますが、それは農水省が低くなるように自給率を計算しただけであり、実は、日本は輸入依存度が最も低いというデータもあります。
自給率を低く見せるカラクリは、価格ではなくカロリーベースにする。
分子に兼業農家の生産を含まない。輸入飼料分は国産としない。
分母に廃棄分、食べ残し分も含める、と色々工夫しているようです。
なぜ、生産額ベースの自給率は、国の政策目標であるにもかかわらず他国と比較しないのだろうか・・・日本の66%は主要先進国の中で三位である。さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位。輸入依存度が最も低いことを表している。(p34)
国際的には、農業はすでに産業化されていることがわかります。つまり、農業とは、自動車のように安い原料を輸入して、農産物という商品を生産して、販売しているのです。
それに対して、現在の日本の農水省は、農業保護という方針の下で、小麦、トウモロコシ、バターなど輸入原料に高い関税をかけて、国内メーカーの国際競争力を削いでいるわけです
農水省の天下り団体「農畜産振興機構」のバター輸入独占業務・・・たとえば、国際価格500円のバターを一キログラム輸入したとしよう。まず、500円に関税29.8%相当の149円+179円が課せられる。そこに輸入差益806円を足すと1634円に化ける。輸入価格の三倍以上だ。流通・小売マージンを乗せれば2000円を優に超える(p100)
昔、自動車産業を保護するために、外国自動車の輸入制限、国内自動車会社を増やさない
という政策を経産省が行おうとしましたが、これが実施されていたら今のホンダは存在しないのです。
「保護は、産業を弱体化させる」というのは、だれでも知っている真理であると思います。
では、なぜ農水省の人は、農業を弱体化させたいのでしょうか。
・自給率の名の下に国内保護政策を強化しても、農業は弱体化し、いい思いをするのは農水省と関連団体だけだといっていい(p45)
実は、農水省に働く人にとっても、この現状は悲しいことなのかもしれません。
農協との関係もありますし、先人がやっていたことを続けていただけ。
天下り先をなくさないようにやってきたことが、日本の農業を弱体化させているのですから。泥棒が警察に捕まった時、捕まってホッとした」と言うことがあると言いますが、農水省の人も「この本が出てホッとした」と感じているかもしれません。