啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「冬ボタン」(奈良の長谷寺)

2011-03-08 08:24:46 | 山野草

雪(風?)避けの菰をかぶった「冬ボタン」があることは知っていたが、本物を見たのは初めて。しかも、ボタンを含め“花の寺”として知られる奈良の長谷寺。冬牡丹としてのシーズンは終わっており、数株しか花を付けていなかったが趣深いものだった。この寺を訪ねた日は、小雪が舞う寒い日。雪が囲いに積もっていなかったのは残念。

長谷寺(奈良県桜井市初瀬)は真言宗豊山(ブザン)派の総本山。初瀬山の山麓にある名刹。国宝に指定されている舞台造りの本堂には十一面観音(重文)様が鎮座。

落ち着いた佇まいの仁王門から本堂に向かい屋寝つきの階段(登廊)が廻っており、その脇に7000株(?)ともいわれる牡丹の植え込みがある。季節によって、ほかの植物も目を楽しませてくれるのではなかろうか。枕草子や源氏物語にも登場すると聞くと、なおさら風情を増す。

「冬ボタン」を調べてみたが、個別の種を構成するものではないようだ。「手間をかけて冬に咲くように調整したもの」という。花の部分をクローズアップして撮ってみたが、普通の庭のボタンと変わらない。囲いの菰と一体でこそ冬ボタンと思うのは私だけだろうか。

ボタンには「春」「寒」「冬」の3タイプある。春ボタンは花が4-5月に咲く普通のもの。「寒」は春の蕾を摘み取り、秋に再び出る蕾を冬に咲かせるもの。放っておくと春に咲くのだそうだ。「冬」は咲く時期をずらしたもの。
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「ヒメオドリコソウ」

2011-03-07 08:09:36 | 山野草

3月に入ったばかりの奈良は、時折雪が舞う寒さだったが、群馬より暖かいのだろう、いくつかの春の野草が花を開いていた。昨年は“遷都1300年”とかで賑わった平城京跡。テレビで何回も見たギンギラギンの朱雀門と大極殿は閑散としており、散歩をしている地元の人が数人。あと1300年ぐらいすれば、重要文化財になるのだろうか?何を作っているのかわからないが、まだ大規模な工事が続いていた。ここの、広々とした野原で見つけたのが「ヒメオドリコソウ」。梅の名所=月ヶ瀬でも見かけた。

シソ科の植物でロゼットで冬を越し、3-4月に葉の間からちょこっと顔お出す小さな紫色の花をつける。白い花で草丈が3,40センチになるオドリコソウがあり、オドリコソウ属で10-15センチ程度と小さいので“ヒメ”が付いているようだ。花が一斉に開く頃には目立たず地味な草になってしまうが、寒風の中で健気に花を開く姿は可愛い。

※昨日の写真に不具合がありました。二月堂の「松明」の写真をもう一度掲載してみました。




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二月堂の「お水取り」

2011-03-06 09:54:10 | 旅行

奈良県の東大寺・二月堂で行われる“修二会”=“お水取り”の行事を観て感動した。今更、この行事の由来など説明しても仕方がない。バスのガイドさんに聞いてみたら「国の平和や人々の健康など祈って行われる・・」と言うような説明でした。まあ、いいか・・・

もう少し調べてみると・・本尊(十一面観音)様に対し、罪の懺悔や告白を行うことで、その結果としてガイドさんのはなすような帰結を願うと言うことのようだ。知らなかった。

撮影に使ったカメラは、昨年カミさんから「毎日遅くまで、よく働きました」と記念にいただいた、国宝級のカメラ。今回の旅行は同様に私から「仕事に、子育てに、家事に・・頑張ってくれました」のお礼。

懺悔する間もないくらいに一生懸命撮った写真だが、これを見た奥様曰く「二月堂が“火事”になったみたい!」と一言。約20分間のお水取りの行われている間に、30枚近い写真を撮ったが、無残な結果。三脚、ストロボ禁止のせい?撮影技術?それともカメラ?

翌日の午前中、二月堂にあがった。松明がかけ登った階段、十一面観音、火花が飛び交った舞台など昨晩の幻想的な場面を思い出しながら歩いた。

途中では、行(3月1日から2週間程続く)のための準備が進んでいた

駆けあがる階段の上り口には、今晩の行に使う松明10本(12日には11本を使う)が既に準備完了。本物だと言う。何と、激しく火花を散らす先の部分には、松ではなく“杉”の葉が括り付けられていた。

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「サンシュユ」

2011-03-05 13:56:31 | 山野草

我が家の庭に植えられている「サンシュユ」。先週末の暖かさで、蕾が一挙に膨らみ、2日からの旅行を終えた頃には満開になると思っていた。今日、6日になって、開花目前だが、未だ咲いていない状態。奈良の盆地に春を告げる東大寺2月堂の“お水とり(修二会)”を見に出かけたが、雪やミゾレの混じる寒空で始まっていた。乾ききった群馬も冷え込んだのだろう、開花が遅れている。

「サンシュユ」は中国や朝鮮半島が原産で、日本へは江戸時代に薬用として入ってきたと言う。ミズキ科の落葉小高木で、早春に地味な黄色の花をつける。庭木として販売されているが、山の中でも見ることがあり、群馬藤岡市の日野地区の2000階段(子王山)の山頂近くに自生しているのを知っている。ウグイスカグラやキブシなどとともに、一番早く咲き出す花のひとつと思っている。二週間ほど前になるが、東京の上野公園内の美術館前の植え込みではもう咲き出していた。

秋に楕円形の赤い実をつける。この実に薬効があるようで強請、止血、解熱などに使われるほか、果実酒および滋養強壮剤としても効用があるようだ。調べてみるまで知らなかったが、中高年=私にも意義のある木のようだ・・・・。


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万座スキー場と朝日山

2011-03-01 08:02:07 | 旅行

何だか、久し振りに大声でしゃべり、笑い、気持ち良く飲んだ。もう何年続いているのだろう、万座温泉への一泊スキー旅行。吹雪の大露天風呂から見えるオリオン座、マイナス15度Cのゲレンデで見るダイヤモンドダスト。吹雪でゲレンデに出るのをためらうのは良くあることだ。“秘湯の宿”の「給食並みのご飯」、お湯が胸の辺りまでくる深くて広い大露天風呂。湯治客の多い旅館だけに、持ち込みも大目に見て?くれる。

初めて行ったのは20年以上も前。長野県の須坂方面出身の愉快なおじさん(温泉宿の従業員)がいた。志賀高原から万座温泉スキー場へのスキーツアーガイドだったが、ツアー客がいなくなり従業員として働いていた。仲良くしていただいていたが、もう亡くなられたと聞いた(合掌)。大手のpホテルの真下にある小さな旅館(豊国館)のお風呂がお勧めだ(日帰り入浴可能)。日本秘湯の会の会員。

2月最後の週末。初日の午後、二日目の午後2時頃まで快晴で、1800メートルほどの山では無風と言って良いほどの絶好のコンディション。快晴でも風が強く吹雪くのがこのスキー場の特徴。寒いだけにパウダスノウー(雪質の良さ)は保障する。朝日山ゲレンデのリフトを降りた場所(写真)からは、浅間山の大展望から西側には北アルプスの山々。北側には草津白根山、その東に本白根山と大展望が広がっていた。
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