半透明記録

もやもや日記

『アンダーグラウンド』

2012年05月16日 | 映像

1995年 150分(フランス=ドイツ=ハンガリー合作)

監督:エミール・クストリッツァ
原案:ドゥシャン・コヴァチェヴィチ
脚本:ドゥシャン・コヴァチェヴィチ/エミール・クストリッツァ

《あらすじ》
1941年、ナチス・ドイツ占領下のベオグラードを逃れ、敵の目を欺く為、パルチザン(?)として活躍する男のいい加減なアイディアのもと広大な地下空間(アンダーグラウンド)へ避難し、戦後も人知れず半世紀の間生活していた人々のエキサイティングな一大群像劇。恋あり、笑いあり、踊りあり、アクションありと映画の面白さを凝縮した映像と音楽の一大スペクタクル。


《この一言》
“ぼくたちは、もう行きます。”



随分前に観たっきり、2度目を観ることができないでおりますが、あらためて観ないままで書く!!! 

というのも、先日、とうとうこの映画『アンダーグラウンド』、20世紀最大級の傑作映画、人類の至宝であるところの『アンダーグラウンド』が新たにDVD及びBD化されて発売になったんですよね!!

イヤッホ~~~~ッ!!!!

ウレシイ~~~~~~!!!!!


早速私はK氏と折半して、BDの方を買ってみました(^o^)v☆
いやぁ~、嬉しい!
『アンダーグラウンド』のDVDはクストリッツァ作品の中でもとりわけ重要な作品であるにもかかわらず、長いこと廃盤になったままだったのです。中古品が2万円近い値で売られているのを見ました。そんなわけで私はとても手が出せなかった。でも私は以前CSかどこかで放送されていたのを録画してあった勝ち組でしたけど。とは言え録画データはいつでも手もとにあったのに結局一度たりとも観直すことはできなかったのですが……

ともかく、めでたく再販となり、ようやくこれで安心できるというものです。あとはコスタ=ガブラス先生の映画も出し直してほしいわ。



さて、「おすすめの映画は?」と聞かれるたびに「『アンダーグラウンド』!!!」と答えてきた私ですので、また言っているのかとお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これは本当の傑作ですよ!

少なくとも私が観てきた映画の中で(←数が多いとは申せませんが)、これ以上に人生の喜びと悲しみを描き出した作品はわずかであり、その中でもこれ以上にぶちのめされた作品は他にありません。心が感激して震えることはいくらでもありましたが、『アンダーグラウンド』では心が張り裂けました。何にそんなに感激したのかを一言だって説明することができませんでした。映画の持つ力があまりに圧倒的であったために、その時の私に出来たことと言えば、わーわー声をあげて泣くくらいのものでしたね。当時、K氏と一緒にこの映画を鑑賞していましたが、劇が終わるなり私は一言もしゃべらずそのまま自室に閉じこもって長時間おいおい泣き続けました。立ち直るのにもだいぶかかりましたよ。懐かしい。


あの結末は、いまだに私の心をドンドン叩きます。絶対に忘れることはできないでしょう。あと最初の方で、クロが道行く黒猫を捕まえて、靴を拭き拭きする(そして放り投げる)場面も忘れられないなあ。迷子の国連バスも忘れられないし。あれもこれも忘れられない。けど、忘れてしまったことも沢山あるかな…

いま、Blu-rayディスクを手に入れて、いよいよいつでも観られるようになりましたが、「あらすじ」を書き写しているだけで涙が滲んできてしまう私はやっぱりまだまだ2度目を観ることができないような気がします。でもとりあえず手もとにあれば安心……(ヽ´ω`)



大変な衝撃作ではありますが、『アンダーグラウンド』はとても楽しく陽気で美しい作品でもありますので、まだご覧になっていないという方は、この機会にぜひ!










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