一日一トライ~”その記憶の記録”

陶芸を主に、自分の趣味や興味関心事、日々のNewsや出来事などを記憶のあるうちに記録しています。

⒲‐4.冬季、オホーツク沿岸やってくる「流氷」

2023-01-12 07:00:00 | Ⓝ自然界の現象と災害

冬季間、オホーツク海沿岸に接岸する「流氷」の話題です。
海水が凍結してできた海で見られる全ての氷のことを「海氷」、
風まかせで”漂流”している氷のことを「流氷」と呼んでいます。



オホーツク海では、例年、1月半ばになると流氷がやってきて、2月
にはオホーツク海の海岸線は氷で埋め尽されることがあります。し
かし、近年は気候変動の変化か期待通りの流氷が見れない年もー。


  流氷の起源は、アムール川にあります。アムール川は、全長4400
kmもある大河で、シベリアからオホーツク海に流れています。

~流氷のでき方~
① 第一の条件は、シベリアからの厳しい寒気があることです。この
シベリアの寒気は、氷点下40℃にも。1902(Ⅿ33).1/25、旭川で
氷点下41.0℃になり、 「日本の最低気温」 を記録しましたがー。

② 次の条件は、オホーツク海の表面に低塩分水の層(薄い海水)があり
  アムール川から流れ込む水により、塩分濃度が極端に低い層てお
おわれ、その部分が寒気によって冷やされます。そのため、冷た
  い水は密度が大きいので沈み、それより下の暖かい水と入れ替わ
る現象(=対流)が起きます。しかし、低塩分水は冷えても、高塩分
(濃い海水)よりは重くならないため、二つの層の境よりは下に沈
  むことはなく、この低塩分水の層だけで急速に凍っていきます。
  
※海水の凍結温度は水(0℃)より低く-1.8℃ですが、薄い海水に
 なると水の凍結温度に近くなり、氷やすくなるということです。
 
③ 三つ目の条件は、オホーツク海の地形
にあります。オホーツク
  海は千島列島、カムチャツカ半島、ユーラシア大陸、サハリン等
に囲まれ、太平洋や日本海との間で海水の出入りが少ないこと
  が考えられます。そのため、低塩分水の層と高塩分の層のバラン
  スが壊されにくくなっているという。更に発達した氷の塊は、太
陽光を反射するため一層寒冷化進み、氷域が拡大し続け、それ
  が風によって南下し、流氷として北海道に接近・接岸します。

流氷を見るには、旭川からは
近い所でも紋別市(139Km=札
幌とほぼ同距離)まで行かなくてはなりません。そこには、「ネジ
  を廻すと前に進む」というアルキメデスのねじの原理を利用した流
氷観光船”ガリンコ号Ⅱ(150t)”があり、流氷の状況によって運航
しています。流氷は風向によって移動しますので、流氷をぜひ見
 たい!人は、流氷情報がHPにありますので参考にしてください。


(※写真はTVより引用)

 私の流氷見学初体験はウンと若いときで、2月上旬だったでし
   ょうか、網走市の”帽子岩”の見える海岸です。真っ白い(ある氷は
青く見える)大小様々な氷の塊りが接岸し、延々と海を埋め尽く
  していました。太陽が眩しい寒い日でしたが、自然の作り出す造
形美、そのパノラマのスケールの大きさ、そしてそれを造りあげ
 た自然のパワーに圧倒されたことを今でも時折思い出します。    
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