鉄絵で描いたところに、ピンホールができた器をメンテする作業をしました。内容としては、ピンホールの場所に透明釉を筆で塗りもう一度焼成するためです。このことは、経済的にも時間的にも大変なロスになりましたが、よりよい作品作りのために不可欠な作業ととらえています。
黒い葉や紡錘形の部分は鉄絵で描いたところです。
その中にポツポツあるのがピンホールです。
透明釉の中に、釉薬接着剤(グレーズバインダー)を3~5%添加し、
よく撹拌し適当の濃さに整えます。
塗るときはピンホールを見落とさないように、一つ一つ
ていねいに塗り、気になるところも一応塗っておきます。
このように2回焼くとピンホールがなくなるのですがー。
原因と対策 一般に、鉄絵が濃い部分で起きる傾向があります。しかし、濃くなければ鉄絵が薄茶色になり効果的でないジレンマがあります。透明釉にはCMCという糊剤を添加しており、釉薬を掛けた後手で軽くこすり付けるようにしています。なお本焼きは、電気窯による酸化焼成(1250℃、19.5h)です。