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島の黒麹で食品開発 石垣市と5社「醸し堂」ブランドで

2017-03-28 05:21:43 | ニュース

専門家らの支援を受け、黒麹(こうじ)など地元産食材で発酵食品の開発事業を進めてきた石垣市と地元事業者5社は27日、新たな発酵調味料6品を発表した。商品は石垣島の米で生産した黒麹を主原料にした食品などで、石垣市は自治体公認「島の発酵食 石垣醸(かも)し堂」のブランド名で新たな特産品として売り込む。うち2社は5月ごろ、それぞれ1品、3品を発売する予定だ。

 販売、提供する新商品は黒麹を使ったお酢風味の「ブラックビネガー」(150ミリリットル、税抜き800円)、黒麹と青パパイアなどを使ったペースト状の発酵調味料「黒麹まーさん」、ピパーチと唐辛子にそれぞれ黒麹を調合した「発酵ピパーチ」と「黒ぴりっ辛」、大豆でなくトマトを発酵させたしょうゆ「トマト醤油(しょうゆ)」の5品。原料は全て石垣島産を使用した。豚を素材に発酵させたしょうゆ「豚醤」は未完成だが、同時に紹介された。ビネガー以外の価格は今後決める。

 発酵学の権威で、事業化を取りまとめた発酵文化推進機構の小泉武夫理事長(東京農大名誉教授)は「今までにない商品。トマト醤油や豚醤は全国でも初。注目を浴びるだろう」と期待した。

 事業者は八重泉酒造(座喜味盛二社長)、与那国水産加工(東郷清龍社長)、農業生産法人石垣島胡椒園(嵩西洋子社長)、特定非営利活動法人しあわせさまさま(井手祥子代表理事)、飲食店の森の賢者(鈴木淳代表)。小泉理事長と発酵学が専門の金内誠宮城大准教授、東京の日本料理「日本橋ゆかり」3代目、野永喜三夫調理長がレシピを考案、技術提供して、各事業者が商品化に成功した。


レシピと技術提供を受け商品化に成功し、製品を発表する5事業者の代表ら=27日、石垣市役所

主原料の黒麹生産は八重泉酒造が請け負い、他社に提供する。発酵文化推進機構の監督の下で商品製造につなげる仕組み。しあわせさまさまと森の賢者は今後、利用者や来店者に提供する料理に商品を活用する。ほか3社は自社で製造、商品化して販路拡大を目指す。

小泉理事長は「発酵食品は12兆円市場だ。黒麹による発酵食品は機能性もある。売れる特産品として育てていきたい」と話した。

八重泉の座喜味社長は「島産の米を使ったメード・イン・イシガキの黒麹を使った商品であることをアピールしたい」と意気込みを語った。

 

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