赤ちゃんは、泣くことでおなかがすいた、
おむつがぬれてきもちが悪いなどの要求を伝えます。
お母さんは、そのサインを通じて子どもの要求に応えます。
赤ちゃんは、泣くことで、お母さんとコミュニケーションをとり、
心が満たされるのです。
しかし、なかなか赤ちゃんが泣きやまないと、
こんなにいろいろやっているのに、どうして泣きやんでくれないのだろう。
まるで、自分をこまらせているのではないかなどと
感じてしまうこともあるようです。
泣き方にも、個性があり、大きい声で、激しく泣く赤ちゃんも
いれば、やさしい泣き方の赤ちゃんもいます。
言葉で伝えることができないし、感情のコントロールも
まだ出来ない赤ちゃんは、お母さんが要求どうり
してくれていても、すぐには気持ちが切り替えられず、
泣き続けることもあるかもしれません。
「でも、決してお母さんをこまらせるために泣いているのではない
ということをわかってあげてください。」
と、一人の母として子育てをし、子育てについて本を書いている
ある大学教授は、新聞の記事で言っています。
ハイハイやよちよち歩きができるようになり、移動範囲が
急激に広がると、知的好奇心が高まり、
あらゆるものを触わったり、なめたりします。
大人のだいじなも物をこわしてしまったり、ダメといわれても
いたずらをしたりします。
からだや、知性、感情が大変なスピードで、発達している時期なので、
3歳くらいまでは、かかわるのが難しい時期でもあるとのことです。
この教授は、自分が、子育てをとおして、子どもの
すばらしさを十分 知っているが、お母さんが、
きれてしまう気持ちも、すごくよくわかりますと言っています。
でもこの時期は、泣くなと言われても、さらにエスカレートして
泣き続けてしまいますし、泣いているうちにわけがわからなく
な.ってしまったりもします。
なので、そうなったら、「この子も混乱している。」
「わけがわからなくなっている」と、とらえてあげてほしいといいます。
どなったり、たたいたりして、一時は、泣きやませたり、言うことを
きかせても、それは、本当に身についているわけではありません。
何が悪いかがわからず自分が納得していないので
すぐに崩れてしまうとのことです。
これを言えば泣きやむというような魔法のような言葉は
ありませんが、日頃のかかわりの中で子ども自身が、
泣きをコントロールできるようになるそうです。
それには、大人が、日常的な生活の場で、「共感的な理解」を
してあげることが必要になります。
「どうしたの?」「~がいやだったの?」「わかったよ。」
など、優しく声をかけてください。
おかあさん達が
背中をさすったり、とんとんしたり、
時には、その子の好きな物や興味をもっているもの
で気をまぎらわせることもいいかもしれません。
楽しいことに目を向けさせたり、
唄などをもちいて気分を落ち着かせたりしても良いでしょう。
ただ、危険なこと、他人の権利を害すること(迷惑になること)
健康に悪いことは、受け入れたり、そのままにせず
泣きやんで、話がきけるようになってから
どうしていけないのかを、成長にあった出来るだけ理解できる表現で
伝えてあげましょう。
もちろん、一回だけでなく、その都度繰り返して
話してあげることが大切ですね。
この教授も言っていたことが、いつもおむすびの利用者の
お母さん達にいっていることと同じなので
うれしくなったのですが、
赤ちゃん(こども)が泣いても、気分転換できることが大事で、
お母さん(大人)が、その手助けをしてあげることが、
実は、非常に重要だということです。
子どもが言葉がわからないから、わかるまで何も
しなくていいのではなく、わかるまで、しゃべれるように
なるまでのかかわりの積み重ねが、その後までも
赤ちゃんの成長に影響していくのだと思います。
赤ちゃんは、生理的な要求の他、こわい、びっくりした
など、いろいろな理由で泣き、表現しします。
赤ちゃん(子ども)が泣くと大変だから、まわりに迷惑だから
泣かせていると思われるからと、
赤ちゃんが泣くことを否定的にとらえず、
気持ちを表現している、伝えようとしているというふうに
思ってあげられるといいですね。
周りの人たちも、そういうふうに考えてほしいと思います。
泣いても、大丈夫と、お母さんが赤ちゃんの気持ちを
受け止めて、気分転換できれば、段々に、少しして泣きやむ
ことができるようになっていくと思います。