日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(831)「ルカジェヴィッツの公理」による「同一律」の証明。

2021-02-28 18:37:33 | 論理

(01)
 ルカジェヴィッツによる公理(1・2)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
然るに、
(02)
(ⅰ)
1     (1)     P   A
1     (2) ~Q∨ P   1∨I
 3    (3)  Q&~P   A
  4   (4) ~Q      A
 3    (5)  Q      3&E
 34   (6) ~Q&Q    45&I
  4   (7)~(Q&~P)  36RAA
   8  (8)     P   A
 3    (9)    ~P   3&E
 3 8  (ア)  P&~P   89&I
   8  (イ)~(Q&~P)  3アRAA
1     (ウ)~(Q&~P)  2478イ∨E
    エ (エ)  Q      A
     オ(オ)    ~P   A
    エオ(カ)  Q&~P   エオ&I
1   エオ(キ)~(Q&~P)&
          (Q&~P)  ウカ&I
1   エ (ク)   ~~P   オキRAA
1   エ (ケ)     P   クDN
1     (コ)   Q→P   エケCP
      (サ)P→(Q→R)  1コCP
(ⅱ)
1  (1)    P→(Q→R)             A
 2 (2)    P→ Q                A
  3(3)    P                   A
1 3(4)       Q→R              13MPP
 23(5)       Q                23MPP
123(6)         R              45MPP
12 (7)       P→R              36CP
1  (8)(P→Q)→(P→R)             27CP
   (9)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)] 18CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
である所の、「ルカジェヴィッツによる公理(1・2)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、「自然演繹」によって、「証明」出来る。
従って、
(03)により、
(04)
(2)[P→(Q→)]→[(P→Q)→(P→)]
(〃)[P→(Q→)]→[(P→Q)→(P→)]
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(03)(04)により、
(05)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→P)]→[(P→Q)→(P→P)]
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(06)
(1) P→(Q→P)                A
(2)[P→(Q→P)]→[(P→Q)→(P→P)] A
(3)           (P→Q)→(P→P)  12MPP
(4)         P→(Q→P)→(P→P)  3 Qに、(Q→P)を代入。
(5)                  P→P   14MPP
従って、
(03)~(06)により、
(07)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
といふ「公理」に於いて、
(ⅰ)R=P といふ「代入」を行った上で、
(ⅱ)MPP を行ひ、次に、
(ⅲ)Q=Q→P といふ「代入」を行ひ、その上で、
(ⅳ)MPP を行ふと、
(ⅴ)P→P(同一律) を、得ることになる。
cf.
「沢田允茂、現代論理学入門、1962年、174・175頁」
従って、
(03)~(07)により、
(08)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
である所の、「ルカジェヴィッツによる公理(1・2)」から、
(3) P→P(同一律)
といふ「定理」を、「演繹」することが出来る。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1   (1)  P→(Q→P) A
1   (2) ~P∨(Q→P) 1含意の定義
 3  (3) ~P       A
 3  (4) ~P∨~Q∨P  3∨I
  5 (5)     Q→P  A
  5 (6)    ~Q∨P  5含意の定義
  5 (7) ~P∨~Q∨P  6∨I
1   (8) ~P∨~Q∨P  23457∨E
1   (9) ~P∨P∨~Q  8交換法則
1   (ア)(~P∨P)∨~Q 9結合法則
1   (イ)~Q∨(~P∨P) ア交換法則
1   (ウ) Q→(~P∨P) イ含意の定義
   エ(エ) Q        A
1  エ(オ)    ~P∨P  ウエMPP
1  エ(カ)     P→P  オ含意の定義
1   (キ) Q→ (P→P) エカCP
(ⅱ)
1   (1) Q→(P→P)  A
1   (2)~Q∨(P→P)  1含意の定義
 3  (3)~Q        A
 3  (4)~Q∨~P∨P   3∨I
  5 (5)    P→P   A
  5 (6)   ~P∨P   5含意の定義
  5 (7)~Q∨~P∨P   6∨I
1   (8)~Q∨~P∨P   23457∨E
1   (9)~P∨~Q∨P   8交換法則
1   (ア)~P∨(~Q∨P) 9結合法則
1   (イ) P→(~Q∨P) ア含意の定義
   ウ(ウ) P        A
1  ウ(エ)    ~Q∨P  イウMPP
1  ウ(オ)     Q→P  エ含意の定義
1   (カ) P→( Q→P) ウオCP
従って、
(09)により、
(10)
① P→(Q→P)
② Q→(P→P)
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
である所の、「ルカジェヴィッツによる公理(1・2)」だけでなく、
(1) Q→(P→P)
(2)[Q→(P→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
からも、
(3) P→P(同一律)
といふ「定理」を、「演繹」することが出来る、はずある(?)。


(830)「象が(は)動物である。」の「述語論理」。

2021-02-28 10:46:40 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1  (1)∀x(象x⇔動x)         A
1  (2)   象a⇔動a          1UE
1  (3)   象a→動a& 動a→象a   2Df.⇔
1  (4)   象a→動a          3&E
1  (5)          動a→象a   3&E
 6 (6)            ~象a   A
  7(7)          動a      A
1 7(8)             象a   57MPP
167(9)         ~象a&象a   68&I
16 (ア)         ~動a      79RAA
1  (イ)         ~象a→~動a  6アCP
1  (ウ)   象a→動a&~象a→~動a  4イ&I
1  (エ)∀x(象x→動x&~象x→~動x) ウUI
(ⅱ)
1  (1)∀x(象x→動x&~象x→~動x) A
1  (2)   象a→動a&~象a→~動a  1UE
1  (3)   象a→動a          2&E
1  (4)         ~象a→~動a  2&E
 5 (5)              動a  A
  6(6)         ~象a      A
1 6(7)             ~動a  46MPP
156(8)          動a&~動a  57&I
15 (9)        ~~象a      68RAA
15 (ア)          象a      9DN
1  (イ)          動a→象a   5アCP
1  (ウ)   象a→動a& 動a→象a   3イ&I
1  (エ)   象a⇔動a          ウDf.⇔
1  (オ)∀x(象x⇔動x)         エUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(象x⇔動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが象であるならば、そのときに限って、xは動物である)。
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない)。
に於いて、
①=② である。
(03)
(ⅱ)
1(1)∀x(象x→動x&~象x→~動x)     A
1(2)   象a→動a&~象a→~動a      1UE
1(3)   象a→動a              2&E
1(4)∀x(象x→動x)             3UI
1(5)         ~象a→~動a      2&E
1(6)      ∀x(~象x→~動x)     5UI
1(7)∀x(象x→動x)&∀x(~象x→~動x) 46&I
(ⅲ)
1(1)∀x(象x→動x)&∀x(~象x→~動x) A
1(2)∀x(象x→動x)             1&E
1(3)   象a→動a              2UE
1(4)          ∀x(~象x→~動x) 1&E
1(5)             ~象a→~動a  4UE
1(6)   象a→動a&~象a→~動a      35&I
1(7)∀x(象x→動x&~象x→~動x)     6UI
従って、
(03)により、
(04)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x(象x→動x)&∀x(~象x→~動x)
に於いて、すなはち、
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない)。
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、すべてのxについて(xが象でないならば、xは動物ではない)。
に於いて、
②=③ である。
(05)
(ⅲ)
1 (1) ∀x(~象x→~動x) A
1 (2)    ~象a→~動a  1UE
 3(3)    ~象a& 動a  A
 3(4)    ~象a      3&E
13(5)        ~動a  24MPP
 3(6)         動a  3&E
13(7)     ~動a&動a  56&I
1 (8)  ~(~象a& 動a) 3RAA
1 (9)∀x~(~象x& 動x) 8UI
1 (ア)~∃x(~象x& 動x) 9量化子の関係
(ⅳ)
1  (1)~∃x(~象x& 動x)  A
1  (2)∀x~(~象x& 動x)  1量化子の関係
1  (3)  ~(~象a& 動a)  2UE
 4 (4)    ~象a       A
  5(5)         動a   A
 45(6)    ~象a& 動a   45&I
145(7)  ~(~象a& 動a)&
         (~象a& 動a)  36&I
14 (8)        ~動a   57RAA
1  (9)    ~象a→~動a   48CP
1  (ア) ∀x(~象x→~動x)  9UI
従って、
(05)により、
(06)
③  ∀x(~象x→~動x)
④ ~∃x(~象x& 動x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて(xが象でないならば、xは動物ではない)。
④ (象ではなくて、動物であるx)は、存在しない。
に於いて、
③=④ である。
(04)(05)(06)により、
(07)
③ ∀x(象x→動x)& ∀x(~象x→~動x)
④ ∀x(象x→動x)&~∃x(~象x& 動x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、すべてのxについて(xが象でないならば、xは動物ではない)。
④ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、(象ではなくて、動物であるx)は、存在しない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
① ∀x(象x⇔動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x(象x→動x)& ∀x(~象x→~動x)
④ ∀x(象x→動x)&~∃x(~象x& 動x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが象であるならば、そのときに限って、xは動物である)。
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない)。
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、すべてのxについて(xが象でないならば、xは動物ではない)。
④ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、(象ではなくて、動物であるx)は、存在しない
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(09)
(α){象、机、椅子}
(β){象、兎、河馬}
に於いて、
(α)⇔「象動物である。」
(β)⇔「象動物である。」とは、言へない
然るに、
(10)
(α){象、机、椅子}
(β){象、兎、河馬}
に於いて、
(α)⇔「象以外(机、椅子)は動物ではない。」
(β)⇔「象以外(兎、河馬)は動物ではない。」とは、言へない
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 象動物である。
② 象は動物であり、象以外は動物ではない
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)(11)により、
(12)
① 象動物である。
② 象は動物であり、象以外は動物ではない
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x⇔動x)
② ∀x(象x→動x&~象x→~動x)
③ ∀x(象x→動x)&  ∀x(~象x→~動x)
④ ∀x(象x→動x)&~∃x(~象x& 動x)
といふ「述語論理式」、すなはち、
① すべてのxについて(xが象であるならば、そのときに限って、xは動物である)。
② すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない)。
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、すべてのxについて(xが象でないならば、xは動物ではない)。
④ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、(象ではなくて、動物であるx)は、存在しない
に、「等しい」。
然るに、
(13)
「現実」には、
④ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、(象ではなくて、動物であるx)は、存在しない。
といふことはなく、
⑤ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物であり)、尚且つ、(象ではなくて、動物であるx)は、存在する
従って、
(13)により、
(14)
「現実」には、
⑤ ∀x(象x→動x)&∃x(~象x&動x)⇔
⑤ 象は動物であるが、象以外にも、動物は存在する
従って、
(14)により、
(15)
① 何動物か。
② 動物は何か。
といふ「質問」に対しては、「答へよう」が無い。
然るに、
(16)
ある動物が、最大の動物である。ならば、
その動物以外に、最大の動物は、存在しない
従って、
(16)により、
(17)
(ⅰ)象最大の動物である。然るに、
(ⅱ)馬は象ではないが、動物である。従って、
(ⅲ)象と馬は動物であって、象は馬よりも大きい。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(17)により、
(18)
(ⅰ)∀x{象x→動物x&∀y(~象y&動物y→大xy)}。然るに、
(ⅱ)∀y(馬y→~象y&動物y)。従って、
(ⅲ)∀x∀y(象x&馬y→動物x&動物y&大xy)。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)  すべてのxについて{xが象であるならば、xは動物であって馬であり、尚且つ、すべてのyについて、yが象以外の動物であるならば、xはyよりも大きい)}。然るに、
(ⅱ)  すべてのyについて(yが馬ならば、yは象以外の動物である)。従って、
(ⅲ)すべてのxとyについて(xが象であってyが馬ならば、xは動物であって、yも動物であって、xはyよりも大きい)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(19)
1  (1)∀x{象x→動物x&∀y(~象y&動物y→大xy)} A
 2 (2)∀y(馬y→~象y&動物y)             A
 2 (〃)すべてのyについて{yが馬ならば、yは象ではないが、動物である)。A
1  (3)   象a→動物a&∀y(~象y&動物y→大ay)  1UE
1  (4)   象a→動物a                  3&E
1  (5)          ∀y(~象y&動物y→大ay)  3&E
1  (6)             ~象b&動物b→大ab   5UE
12 (7)   馬b→~象b&動物b              2UE
  8(8)   象a&馬b                   A
  8(9)      馬b                   8&E
128(ア)      ~象b&動物b              79MPP
128(イ)                     大ab   6アMPP
128(ウ)          動物b              ア&E
128(エ)          動物b&大ab          イウ&I
  8(オ)   象a                      8&E
1 8(カ)      動物a                  4オMPP
128(キ)      動物a&動物b&大ab          エカ&I
12 (ク)     象a&馬b→動物a&動物b&大ab     8キCP
12 (ケ)  ∀y(象a&馬y→動物a&動物y&大ay)    クUI
12 (コ)∀x∀y(象x&馬y→動物x&動物y&大xy)    ケUI
12 (〃)すべてのxとyについて(xが象であってyが馬ならば、xは動物であり、yも動物であり、xはyよりも大きい)。ケUI
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
果たして、
(ⅰ)象最大の動物である。然るに、
(ⅱ)馬は象ではないが、動物である。従って、
(ⅲ)象と馬は動物であって、象は馬よりも大きい。
といふ「推論」は「妥当」である。
従って、
(14)~(20)により、
(21)
「現実の世界」では、
① 象動物である。
② 動物は象である。
といふ「命題」は、「」であるものの、
「現実の世界」であっても、
① 象最大の陸上動物である。
② 最大の陸上動物は象である。
といふ「命題」は、「」であって、「偽」ではない。
従って、
(20)(21)により、
(22)
① ABである。
といふ「日本語」は、
① AはBであり、A以外はBでない
といふ、「意味」である。