低位筋間痔瘻にたいする開放術式(レイ・オープン)の術前術後写真を示します。腹這いですので、画面の上が患者さんの背中側となります。左の写真が術前で、肛門の右上に膿(うみ)の出た穴(=二次口)があります。肛門部からそこまで切り開き、さらに右の写真の様に、幅広く創を作ります。真後ろの傷は治りにくいので、斜め方向へずらしてあります。この創はあまり小さすぎると早く引きつれて治ってしまいますし、大きすぎると皮が張るのに時間がかかります。ちょうど良い大きさにするのが、腕の見せ所であります。創の治りやすさは人によって違いますので、むずかしいところです。
本症例は3時、10時の位置に内痔核もあり、開放術式の創の端を使って結紮切除術も行っています。私たちは痔核根部の結紮にラバーバンドと絹糸を使います、その絹糸が創の下方に見えています。痔瘻に対する開放術式だけですと、この絹糸はありません。念のため。もちろん患者さんの了解を得て掲載しています。(初出6/18/2009)
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