自由診療についてのお問い合わせを時々いただきます。保険診療では十分でない部分について、枠を越えた治療をしようとすると、自由診療になる場合があります。術後の痛みを軽くするために、傷に持続性の麻酔薬を使うなどの場合です。保険で使えない薬などを使う場合その薬代だけを別にいただくのは「混合診療」になってしまいます。当日の別の治療も全て自由診療としなくてはならないのです。自己負担は増えますが、手術の種類によっては「それほどでもない」値段になることもあります。また、同じ疾患についての治療は、その後は全て自由診療となります。「その日だけ自由診療」というのはできないのです。とにかく、ご希望の際は、遠慮なくご質問ください。詳しく説明いたします。
最近、保険外診療のことや、自由診療の話題が多かったのですが、当院の基本は保険診療です。基本的なところは殆ど保険診療で可能です。保険証を出していただければ、普通の医院さんと同じです。ご安心ください。
禁止されている混合診療をしないために、一部自由診療となりますので、その仕組について説明させていただきました。不明の点は遠慮なくご相談ください。
禁止されている混合診療をしないために、一部自由診療となりますので、その仕組について説明させていただきました。不明の点は遠慮なくご相談ください。
デメリットとしては、自己負担が高額になることです。保険診療でも全額払う場合は3割負担の方は3.3倍を払うことになります(これで、医療機関側からすると保険診療の場合と同じ収入となります)。さらに、保険の枠外の内容については、別に負担が生じますので、大体3割負担の場合の5倍以上の自己負担になることが多いです。消費税もかかります。また、保険の枠外の治療薬については、国の「副作用に対する補償」は受けられません。全て医療機関と患者さんの個別の契約になります。また、通常の生命保険の給付では、保険診療の場合の自己負担分だけの場合が多いです。(最近は、自由診療をカバーする保険もあります。詳しくは保険会社にご相談ください)
ただし、当院でおこなう保険適用外治療は、世界的に広くおこなわれているものを採用しています。当院だけとか、「秘伝」などではありませんので、ご安心ください。それぞれの治療についての、評価、論文等についてはお尋ねください。
ただし、当院でおこなう保険適用外治療は、世界的に広くおこなわれているものを採用しています。当院だけとか、「秘伝」などではありませんので、ご安心ください。それぞれの治療についての、評価、論文等についてはお尋ねください。
自由診療のメリットとしては、保険者(会社、国・市町村)に知られずに治療ができることです。もちろん会社や市町村の担当者がその内容を漏らすことは犯罪ですが、情報漏洩についての心配は今に始まったことではありません。「小さな会社の保険では、肛門科にはいきにくい」とよく聞きます、会社の担当者に知られてしまうからです。最近では、生命保険に加入する際に何年も前の肛門科手術が問題にされることがあります。新規契約の際は法律に基づく自己申告が必要ですが、過去の手術、治療内容についての審査は厳しくなってきています。既に契約している生命保険なら、肛門科にかかった費用の請求さえしなければ、生命保険会社に知られることはありません。最大のメリットは、現在最良とされる治療(これは私と患者さんとの個別の契約に基づくものです)を、保険の枠にとらわれずに選択することができることです。もちろんかかった医療費は、通常どおり医療費控除を受けられます。歯科での自由診療を思い浮かべてください。
自由診療は高額で特別、保険診療は安いけれど中途半端、という「思い込み」が肛門科診療にはあると思います。私はそんなに単純なものではないと考えています。以前から肛門科領域の「保険のわく」が狭いため、保険適用外の治療をおこなう肛門科が多くあります。世界では標準の治療でも、日本では保険診療でできないことも多いのです。そのため、はじめから自由診療という医療機関もたくさんあります。
まずおおざっぱに自由診療のメリット・デメリットを見ていきましょう。
まずおおざっぱに自由診療のメリット・デメリットを見ていきましょう。
みなさんが保険証を持参して「保険診療」を受ける場合、医療機関は医療費総額の一部(3割~1割)を皆さんから頂き、残り(7割~9割)をみなさんの保険者(社会保険なら会社の健康保険組合など、国民健康保険なら国、市町村)から頂いています。医療をおこなうのは医療機関ですが、お金の流れの大半は保険者と医療機関の契約に基づいています。従って医療の内容、つまり「保険診療の範囲」については、厳密に決められています。さらに現在の日本では、混合診療が事実上禁止されており、保険の範囲外の診療が含まれる場合全額自費診療となることが決められています。当院では、厳密に法律を遵守するために、混合診療は一切おこないません。(保険診療の日に検査食代などの実費を頂く場合は混合診療ではありません。保険と保険外の2枚の領収証を発行して、その区別は厳密におこなっていますのでご確認くださいね。)