姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

痔瘻(8)治療:シートン法

2010-04-24 23:05:41 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
肛門の側方、前方の痔瘻の場合に行われるシートン法について説明します。肛門の後方でも、括約筋を切りたくない場合にも行います。肛門内の一次口から二次口までアラビアゴムやシリコンチューブを通し、輪にする方法です。シリコンの場合は内部の汚れ物質を外に出す(ドレナージといいます)ために使います。アラビアゴムの場合はそれに加えて、ゴムの自然な特性を生かして、徐々に傷をきれいにしつつ、次第にゴムが体から吐き出されて行くため、輪にした内部がゆっくりと切れて行きます。括約筋の部分もゴムでゆっくり通過する形で切るため、「切ったのにつながっている」状態になるため、括約筋がゆるむのを最小限にできます。ゴムのしめ方で切るスピードを調整します。全部をゴムで切ることもできますが、時間がかかる(数ヶ月以上)ため、かんじんな筋肉のところが切れて、皮膚だけになった段階で開放術式の様に切ってゴムをはずすことが多いです。

繰り返しますが、シートンのゴムは強くしばらなくても、徐々に体外に排出されていくため、少しずつ気づかない間に切れて行きます。そのまま放っておいても自然に「切れて」線状の傷となり、ゴムは輪のままで排出されます。(初出6/19/2009)
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春の落ち葉:姫路大手前・肛門科岡崎外科のブログ

2010-04-23 13:43:21 | リアル
姫路駅とお城を一直線に結ぶ大手前通り、日本の道百選のこの通り、いま時ならぬ落ち葉の季節なのです。大手前通りの車道側は常緑樹(木の名前お分かりのかたお教えくださいね)ですが、春になり一斉に去年からの葉を落としています。今日はその写真をどうぞ。
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2010年最後の桜:姫路城

2010-04-22 00:40:13 | 姫路城の写真
2010年最後の桜は、西側城壁に最後まで花を見せていたこの桜です。今年は桜が咲き始めてから気温が低く、とても長く花を楽しむことができました。平成の大修理が終わるまで、「天守閣と桜」は見納めですね。もちろん当院は来年も素屋根に描かれた姫路城の線画をみながらお花見しますが・・・
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痔瘻(7)治療:開放術式写真

2010-04-21 19:00:00 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
低位筋間痔瘻にたいする開放術式(レイ・オープン)の術前術後写真を示します。腹這いですので、画面の上が患者さんの背中側となります。左の写真が術前で、肛門の右上に膿(うみ)の出た穴(=二次口)があります。肛門部からそこまで切り開き、さらに右の写真の様に、幅広く創を作ります。真後ろの傷は治りにくいので、斜め方向へずらしてあります。この創はあまり小さすぎると早く引きつれて治ってしまいますし、大きすぎると皮が張るのに時間がかかります。ちょうど良い大きさにするのが、腕の見せ所であります。創の治りやすさは人によって違いますので、むずかしいところです。

本症例は3時、10時の位置に内痔核もあり、開放術式の創の端を使って結紮切除術も行っています。私たちは痔核根部の結紮にラバーバンドと絹糸を使います、その絹糸が創の下方に見えています。痔瘻に対する開放術式だけですと、この絹糸はありません。念のため。もちろん患者さんの了解を得て掲載しています。(初出6/18/2009)

写真は現行HP診療案内をご覧ください。ブログからHPへ移行しました。
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痔瘻(6)治療:開放術式

2010-04-19 00:27:25 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
痔瘻の治療について説明します。ここでは最も多い低位筋間痔瘻(IILS)の開放術式を示します。開放術式とは、痔瘻の「膿(うみ)のトンネル」を切り開き、文字通り開放する方法です。痔瘻治療の基本です。歯状線(しじょうせん)近くの膿の入り口(一次口)から、皮膚の出口(二次口)までを切開します。この際切除する筋肉の種類や位置、方向などに十分な配慮が必要です。一般に肛門後方だと筋肉の切除量が少なく、肛門機能への影響が少ないです。開放した傷は縫いません。自然に新しい皮膚が張るように傷を作ります。術後1か月から2か月くらいで皮膚が出来て治癒します。根治度(完全に治る程度)が高いので、よく用いられている方法ですが、肛門側方や前方の場合は手加減が重要です。術後の写真を今度おみせしましょう。
(初出6/17/2009)
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銀杏の葉の出方:姫路の肛門科岡崎外科ブログ

2010-04-17 14:40:28 | リアル
銀杏の葉が、はじめは巻いていて、開きながら出てくると書きましたら「わからないー」とのこと。そりゃそうでしょうねえってことで、本日の写真をご覧ください。わかります??
 さて、4月12日、14日の平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)氏の「いまやらねば・・・」について、楽しいコメントいただきました。コメント主の「読書好き」さんによると、道元の「典座教訓」にある話が平櫛田中氏の元ねたではというご意見です。典座(てんぞ=禅宗の料理を作る責任者)の心得の本ですが、私も早速手にとってつまみ読みしてみました。たしかに、そうかも、と思います。平櫛田中と道元のつながりにも、ちょっと注目ですね。読書好きさん楽しいコメントありがとうございました。
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銀杏の葉がでてきました・姫路肛門科岡崎外科ブログ

2010-04-15 19:23:32 | リアル
春はここにも。院長室前の銀杏の葉っぱが出てきました。はじめはとっても小さな5mmくらいの葉です。くるりと巻いた小さな葉が広がりながら大きくなってくるのです。知らなかった。
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痔瘻(5)痔瘻の形成

2010-04-15 00:00:38 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
肛門周囲膿瘍の広がり具合で、痔瘻の形が決まります。図のように一次口(いちじこう)からそれぞれA,B,C,Dへの痔瘻になります。ここでは、比較的多く見られるもののみを記載しています。A,Bへの痔瘻は低位筋間痔瘻(IIL)、Cへの痔瘻は坐骨直腸窩痔瘻(III)、Dへの痔瘻は高位筋間痔瘻(IIH)といわれ、またそれぞれのタイプに単純なものと複雑に枝分かれするものとがあり、さらにこれらのタイプの複数の組み合わせがあり、さらに更に肛門周囲を三次元的に広がるものがあり、とても平面図では図示できないものもあります。(図は単純化してありますので、正確には肛門のどの位置かで異なります)(初出6/15/2009)携帯向けHPはこちらです
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4月12日の答え(姫路 肛門科 岡崎外科ブログ)

2010-04-14 00:00:58 | Weblog
「いまやらねばいつできる わしがやらねばたれがやる」4月12日のページの答えは、彫刻家、平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)でした。国立劇場に展示されている「鏡獅子」が有名です。平櫛田中彫刻美術館(小平市)田中美術館(岡山県井原市)にくわしい説明があります。「いまやらねば」とは、今、生きていることであり、「わしがやらねば」というのは、相当な「誇り」であると、最近になって分かった次第。以上、高尚な解釈。手術台では、「わしが切らねば、誰にも治せん!」という位の意気込みです。

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名残惜し桜(姫路城・肛門科岡崎外科のブログ)

2010-04-13 13:15:59 | 姫路城の写真
今年の桜は長く楽しむことができました。そろそろ葉桜です。新緑も鮮やかになってきました。新緑と葉桜、そして枝垂れ桜の今をご覧くださいね。平成の大修理のため2010年4月11日を最後に、天守閣に登城できなくなりました。これから急ピッチでお城を覆う工事が進みます。ブログで報告しますので、お楽しみに。
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