姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

今年も医師会医学会で発表しました 岡崎外科 姫路肛門科のブログ

2016-10-23 23:34:34 | 便秘
2日続きの学会のお話です。2016年10月16日(日)は兵庫県医師会館で開催された第69回兵庫県医師会医学会で発表しました。タイトルは「大黄・センナ含有医薬品のセンノシドA・B定量による刺激性成分の評価」です。漢方で使われる刺激性下剤の成分、大黄(ダイオウ)は体内でセンナ製剤と同じく有効成分センノシドA・Bとなり瀉下効果を発揮します。しかし「添付文書」や「インタビューフォーム」という情報開示にて、センノシドA・Bとしての定量がなされていません。そこで、漢方薬学の専門家にお願いして測定をしてみました。その結果を発表したのです。結果も評判でしたが、意外なことに「大黄もセンナもほぼ同じものとして体内で働いている」ことが知られていないことがわかりました。このあたりもドクターたちに強調する必要がありますね。東洋で使われた「大黄」と西洋で使われた「センナ」。見た目はまったく別の植物ですが、まったく同じ成分を洋の東西で使っていたことに、なんだか単純に感動しますね。人間ってすごいぞ、ってね。写真(上)はモミジバダイオウ(小太郎漢方製薬websiteより)、写真(下)はチンネベリーセンナ(東京生薬協会のwebsiteより)です。まったく別の植物ですよね!

この日は姫路で一緒に便秘の最良の治療について検討を加えている山田クリニックの山田先生も私の次に発表しました。私も大腸通過時間の測定、判定について協力しました。私も山田先生も発表は卒なく終わり、その後真昼間から三宮で祝杯をあげたことでした。(これが目的じゃないですよ!)


医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年も二日連続の発表でした 岡崎外科 姫路の肛門科ブログ!

2016-10-16 23:51:33 | リアル
2016年10月15日(土)は神戸で開かれた第39回六甲肛門疾患研究会で、「痔核・裂肛術後難治症例の検討」の題で発表しました。会に先立ち世話人会があり、今回より大阪府茨木市「せしも胃腸肛門クリニック」の瀬下巌Drが世話人として参加することになりました。私が世話人になった4年前のことを思い出しました。発表は当院で行った痔核根治手術250例と裂肛根治手術133例を検討したものでした。痔核手術の「切ったきず」は29日(中央値)で治っていました。その29日の倍である58日より創が治るのが遅くなった症例は4例(1.6%)でした。また裂肛根治手術の創は23日(中央値)で治っており、その23日の倍である46日よりも遅く治った症例は6例(4.5%)でした。皮膚が張って治るのを「上皮化」と言いますが、その日数は痔核ではだいたい1か月、裂肛ではだいたい1か月弱、ということですね。ディスカッションでは一旦上皮化した創がどうしてまた切れるのかについて、踏み込んだ議論ができとても良かったと思いました。今回も50人を軽く超える方々に集まっていただき、有意義な会ができましたことを、世話人の一人として感謝いたします。

翌日も別の内容で学会発表でした。こちらはまた後ほどご報告しますね。

医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本大腸肛門病学会から感謝状 岡崎外科 姫路の肛門科ブログ

2016-10-05 13:17:42 | リアル
郵便ポストに日本大腸肛門病学会から2通の封筒が。一つは第74回学術集会の会長選挙、もう一つは?とみると「感謝状」です。昨年9月評議員就任早々に専門医試験の作成をお願いされていたのです。以前のブログで「学会の大切な仕事」と書いたものです。なにしろこのご時勢です、「専門医試験を私が作りました」なんて公表したら試験の公正性が保たれませんからね。同封の文書にいわく、「試験が8月20日(土)に実施され、無地終了いたしました。先生におかれましては、試験問題作成にご尽力頂き誠にありがとうございました」とのことでした。もう公表してもよいようですので、感謝状とともにご報告します。

思い出しますと、正直大変!でした。まず、医学用語の定義が揺らいでいる事柄については、大変問題を作りにくいのです。用語の定義は基本ですね。また実地の臨床問題がこれまたむずかしい。なにしろ臨床には「蓋然性のある答え」はあっても「正解」はないのです。それを誰がみても「そうだね」と言える正解を導けないといけないのです。また頭を悩ませたのが、「難易度」です。難しい問題を作ることは実はそれほど「むずかしくない」のです。誰も解けない問題を出してもしょうがないし、みんなわかる問題では、専門医選考に寄与しません。受けるよりも作る方が難しかったですねえ。学会の評議員としての仕事は多岐にわたります。最初の仕事がこれでしたので、「感謝状」がとどいて、しみじみ思い出した次第です。(それにしても、写真では立派ですが、実際は黄色いだけのうすーい紙に印刷されています。学会もコストカットが大切ですからね。ちなみに申し上げておきますが、評議員の活動は100%ボランティアですよ。)

新患受診のかたが増えています。1日も早い処置ができるために、お薬手帳と最近のドックや健診の結果票をお持ちくださいね。

医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする