姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

おしりの手術の特殊性(3)

2010-07-30 23:28:06 | 日帰り手術(当院の指針)
おしりの手術の変わったところ。皆さん心配されるのが、「便が出てもいいんですか」ということです。もちろん便は細菌の塊。たしかに20年以上も前には、「便は不潔、便は手術の敵、便は肛門の敵」ということで、手術前には腸内細菌を抗生物質でごっそり殺して、手術の後は便止めといって何日間も便を通さないようにしていました。一見正しいようですが、実は違います。腸内細菌を殺しますと、腸の免疫力は最低になりますし、便を止めても次に出すときに大変な痛みとともに手術した肛門が壊れてしまうものでした。今の大腸肛門の手術は「便を味方につけている」と言ってもよいでしょう。手術後から直ちに、よい便通をすることが、自然な形の治癒にはもっとも大切なことなのです。
「便をふきふきしながら」でも、ちゃんとできるのが大腸肛門の手術。消化器外科の手術は切って、はがして、結んで、止めて、の裁縫仕事です。完全滅菌のクリーンルームでおこなう関節置換などの手術をする整形外科医(友人)からは「きたないのう」と揶揄されるものです。我々はそういう整形外科医に「お前ら大工しごとやのう」と言い返してやるんです。
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おしりの手術の特殊性(2)

2010-07-29 08:08:33 | 日帰り手術(当院の指針)
「傷の消毒はしなくていいのですか?」よく聞かれる質問です。おしりの手術の変わったところについて説明しましょう。おしりの手術のあと、肛門にきずの開いた「開放創」があってもとくに消毒薬で消毒することはありません。排便後の付着を取り除くために、「清浄綿」を使用することはありますが、これもよごれをとるためであって、消毒している訳ではないのです。おしりはもともと便が通るため、感染には強く、昨日も説明した「ドレナージ」不足にさえならなければ感染することはまずありません。感染させないようなキズにつくることが我々の仕事です。肛門の特殊性を十分にわかって処置をするわけです。手術を受けたかたも是非キズをよーく見て、おしりが如何によくできているか実感していただきたいものです。わたくしは、皆さんの治っていくおしりをみながら、神様の造形の素晴らしさを毎日実感しています。ってちょっと変ですかあ?
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おしりの手術の特殊性「開放創」

2010-07-28 00:03:34 | 日帰り手術(当院の指針)
肛門外科で行う手術で、みなさんがびっくりされる「おしりの特別なところ」について説明しましょう。
その一。「開放創(かいほうそう)」手術のあと、きずを縫わないで開いておくことが多いのは肛門の特殊性の一つでしょう。「別の肛門科で切ったけど、縫ってくれなかった」とか「手術のあともずーっと傷が開いていて、痛かった」などと聞かされることがあります。これはおそらく説明がされてないか、されていても皆さんがよく理解されていないからだと思います。開放創とするには2つの理由があります。感染予防と疼痛緩和のためです。おしりは、細菌のかたまりである便が毎日通るところです。傷を縫ってそこへ細菌が入り込むと感染を起こします。開放創なら感染しません(不思議でしょう?)。また肛門内の膿や分泌物を肛門内にたまらないようにする(ドレナージと言います)ために開放創を作る事もあります。さらに、排便時には肛門はびっくりするくらい下垂し、ダイナミックな動きをします。その際に傷が縫ってあると、つっぱって痛いものです。おしりは手術直後から安静にできるものではないのです。こんな特殊性もあって、おしりの手術って特別!なんですね。
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素屋根が大きくなってきました

2010-07-27 12:30:00 | 姫路城の写真
久しぶりに最近の姫路城の写真を。素屋根の鉄骨がかなり伸びて来て、お城の北や西からも見えるようになってきました。写真はやまとやしきデパートから見たもので、画面の左のビルが当院のある「姫路不動ビル」です。
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13万人のアクセス感謝です(岡崎外科ブログ)

2010-07-25 21:18:10 | リアル
2010年7月23日、アクセス人数が、のべ13万人を越えました。ありがとうございます。7月24日はチクバ外科にて手術でした。そのあとは同級生歯科医の「すえき歯科」でメンテナンスして、久しぶりに国道二号線をゆっくり走って帰りました。吉井川を渡ったところの「長船(おさふね)サービスエリア」の新幹線高架下に古い鉄道の車両がおいてあるのを思い出し、寄って見ました。最初に見たのが多分山陽新幹線岡山開通のころ!でしたので、小学生です。井笠鉄道と思い込んでいたのですが、実は下津井電鉄でした。下津井電鉄といえば新幹線岡山開通のころ茶屋町児島間が廃止され、その跡は自転車道として整備されています。チクバ外科勤務のころはよく自転車で走ったものでした。新幹線の高架に守られて意外に状態のよい「クハ6」の写真を載せておきます。
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お城まつりの提灯でした

2010-07-23 12:57:47 | リアル
大手前交差点の四角いコンクリートは、お城まつりの提灯をたてる台でした。大手前通り沿いにずらりと並んでいます。当院の前のは「ヤマトヤシキ」デパートさんのです。去年の提灯はここと、ここにも載っていますよ。
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大手前交差点の「かたまり」

2010-07-22 14:59:04 | リアル
当院から見た姫路大手前交差点です。歩道の角の部分に巨大なコンクリートの塊が出現しました。さあて、何でしょうか。答えは明日!
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7月21日の御礼

2010-07-21 20:19:37 | 医院内外の様子
7月21日は短縮診療にご協力いただきありがとうございました。おかげさまで昼休みに、手術見学ができました。裂肛の治療としての「振り分け結紮」についてです。ありがとうございました。この方法は肛門ポリープ切除、潰瘍切除、皮垂切除、内肛門括約筋部分切開、(および±皮下外括約筋部分切開)を同時に一つの手法で行う方法です。括約筋切開の加減についての方針と実際の手法について、これまであった疑問が氷解しました。この方法は当院でおこなっているメチレンブルーを使用した持続麻酔や、キニーネを用いた持続麻酔が必須ですので、どこででもできるものではありませんが、古典的手法とはいえ理にかなった方法であることを実感しました。本日のところは、ここで病医院名を出してしまうと症例がわかる恐れがあり、伏せておきます。またそのうちにご案内をいたします。来院を調節していただいた方、また見学先の先生スタッフに深謝いたします。

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7月21日(水)のお知らせ

2010-07-17 18:47:30 | リアル
7月21日(水)は、午前診を11時で終了し、午後診の開始を午後4時30分に遅らせる予定です。みなさんにはご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。慢性裂肛に対する手術として、当院では、潰瘍切除、皮垂切除、肛門ポリープ切除、LSIS(側方内肛門括約筋切開)、SSG(スライディングスキングラフト法)による肛門形成手術、麻酔下用手拡張術などの組み合わせで行っています。これらの他に古典的方法として、これらを組み合わせた方法があるので、その見学に出向く予定です。

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いぼ痔は日帰り注射で治せます

2010-07-15 19:12:40 | 内痔核(いぼ痔)
当院にとっては当たり前のことですが、まだまだ知られてないようなので、繰り返します。「いぼ痔は日帰りの注射療法で治せます」診断は肛門外科・肛門科の専門医で。大腸肛門病の専門医はこちらをごらんください。肛門ポリープも同時に処置することができます。注射療法=ALTA療法も手術ですから、症例数の多い専門医をお選びください。
「出てくる」のはいぼ痔だけじゃないので、こちらもよく読んでみてくださいね。
(1/25/2010初出7/15/2010改訂)
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7月21日診療時間の変更があります。こちらをごらんください。
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