姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

裂肛(切れ痔)について模型で説明 岡崎外科姫路の肛門科のブログ

2013-06-28 10:55:42 | 裂肛(切れ痔)
裂肛模型完成しました。今週から説明に使っています。やはり模型は分かりやすいですね。画面の下側が肛門の出口になります。肌色の部分はお尻のなか2-3cmまでつづく「皮膚」の部分です。この部位は感覚が敏感ですから、痛みを感じるところです。波状の線(歯状線=「しじょうせん」と読みます)までが皮膚でその奥の白く見える部分が移行帯上皮といって、皮膚と腸の境目に当たります。更にその奥のオレンジ色のところが腸になります。
 画面右側に「急性裂肛」を作りました。硬い便でいきむなどして、皮膚が切れるとこうなります。縦に切れているだけなので、数日間切らないようにすればこのまま治ることが多いです。画面左側が「慢性裂肛」です。急性裂肛が治りきらない間に何度も切れては治りを繰り返しているとこうなります。病院へ来られるかたはこの状態が多いです。切れる傷が深く大きくなり、炎症によって肛門の縁に「見張りいぼ」(皮垂=大きくなると外痔核)ができ、傷の奥にはくりくりとした肛門ポリープができています。裂肛は肛門の前後にできることが多く、その場合奥の内痔核が模型のように大きくなっていると、排便時やおなかに力を入れたときなどに痔核に押されて肛門ポリープが脱出することがあります。脱出する時に傷の部分を引っぱりますので、更に傷が切れて痛む様になります。戻す時も痛む様になってきます。最後は肛門ポリープが脱出したままになることもあります。さて次回以降は手術による治療をお話しましょう。


医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

裂肛模型作製中です 岡崎外科 姫路肛門科のブログ

2013-06-23 21:05:05 | 裂肛(切れ痔)
痔核模型に気をよくして裂肛の模型も作っています。今度は右から急性裂肛、慢性裂肛の状態と、裂肛根治術(潰瘍肛門ポリープ皮垂合併切除、振り分け結紮術)の様子を作っています。上はリキテックスでの下塗りの様子。下はアクリル絵の具を塗り終えたところです。このあと腸管内はグロスバーニッシュでつや仕上げ、皮膚はマットバーニッシュでつや消し仕上げで完成です。

医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

近畿肛門疾患懇談会と臨床肛門病学 岡崎外科ブログ

2013-06-16 14:02:07 | リアル
6月15日は大阪駅前で開かれた近畿肛門疾患懇談会に出席しました。今回は「ALTA療法局所麻酔の工夫」として、当院で行っている麻酔とその工夫について発表を行いました。注射の前に「冷やす」ことで痛みを減らす方法については、ちょうど同日に発行された「臨床肛門病学」に論文が掲載されているので、よいタイミングでみなさんに紹介できました。ビデオでお見せしたので、後の懇親会では色々と議論ができてよかったです。論文については、座長の大阪北逓信病院の斎藤徹先生から、「私が査読をしましたが、直すところのほとんどないよい論文」と褒めていただきました。麻酔薬としてカルボカイン(一般名メピバカイン)を使用していることについては、江坂岡空肛門科の岡空達夫先生からも同意をいただき、さらに濃度を調節した注射方法を教えていただきました。学会発表や、論文発表はこういう学会や懇談会での情報交換によって、より優れたものになって行きます。近畿の先生方から教えてもらうことがとても多いです。写真は同日刊行の「臨床肛門病学雑誌」の表紙です。会のあとは、姫路の山田先生と姫路で二次会と相成りました。(飲んでばっかしですね)

医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

痔核手術模型の仕上げ中 岡崎外科姫路の肛門科ブログ

2013-06-13 00:06:34 | 内痔核(いぼ痔)
色を調整し直して、つやあり、つや消しを使って仕上げです。皮膚の色はリアルになりましたが、あまりリアルすぎても模型としてふさわしくないようです。植物図鑑や動物図鑑の絵のような、あっさりしたものにすることにしました。
右側が脱出する内外痔核のモデルです。排便時にこの状態まで脱出して自然に戻るのが2度。手で戻すのが3度。戻らないのが4度です。この程度まで脱出する様になると手術が必要になることが多いです。左側が当院で行っている痔核根部にラバーバンドを使用する結紮切除・痔核根治手術(瀧上隆夫, 岡崎啓介, 嶋村廣視ほか: 痔核に対する結紮術 . 消化器外科 31 ( 3 ): 285-294, 2008)です。肛門の外から皮膚と腸の境界(歯状線)まで切り上げて、更に奥の内痔核部分までラバーバンド(黒い部分)で結紮。さらに絹糸で二重、三重結紮をします。くくった根部は4-10日で自然脱落させます。さらに結紮部の奥にジオン注を注射しておきます。ジオン注の第一段階に相当する部位に注射しておくことで、術後の出血と疼痛のリスクを軽減します。肛門部には紡錘形の傷を開けておきます。ドレナージ創というものです。この傷の作り方と麻酔や軟膏に痛くない手術の秘訣があるのです。画面の一番左が切除した痔核の一部です。術後患者さんにお見せしているのは、この組織(外痔核と一部内痔核)です。(FP1)


医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手術模型カラーリング 姫路岡崎外科肛門科のブログ

2013-06-09 22:26:55 | 内痔核(いぼ痔)
リキテックスのアクリル絵の具で着色中です。まだ皮膚が黄色過ぎ、腸が赤過ぎです。更に調整してみましょう。完全に乾かしてから次の工程に進むので、結構時間がかかりますね。(FP1)
 今週末土曜日開催の近畿肛門疾患懇談会(大阪)にて発表します。ALTA療法の工夫というテーマですので、「ALTA療法局所麻酔の工夫」として発表することにしました。


医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

手術模型作製中です 姫路岡崎外科 肛門科のブログ

2013-06-04 10:33:31 | 内痔核(いぼ痔)
姫路駅ビルの東急ハンズで、紙粘土(ラドール PADICO)を発見。立体的なお尻の手術については説明が中々難しく、理解してもらうのも大変です。そこで、当院で行っている痔核根治手術の術前術後の様子を模型で作ることにしました。上等な粘土は楽しいですね!一緒に買った粘土ベラがこれまた秀逸!初めての割には中々の出来。乾燥させて、色をつけて、ニスかラッカーで仕上げるとよいでしょうか。写真の右が脱出した内外痔核の様子。左が手術直後の様子です。手前にヘラも写っています。引き続き報告しますね。(FP1)

医療情報をご希望の方へ。携帯でアクセスの方は「アーカイブ」、PCの方は左の「カテゴリー」から項目を選んで読むことができます。アーカイブ、カテゴリーはいっぱいあるので、下の方まで見てくださいね。携帯向けHPはこちらです。パソコン向けHPはこちらです
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする