姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

おしりのかゆみ(3)予防法

2010-05-28 19:30:22 | おしりのかゆみ
「おしりがかゆい」の3回目です。お尻を痒くしない方法があります。
1 石鹸で洗わないで。おしりがかゆい(2)原因に理由の説明があります。
2 温水洗浄はちょっとだけ。(低温で、低水圧で)ウォシュレットの功罪を参考にしてください。
3 ごしごしこすらないで。(押さえて拭いて)
4 香辛料、コーヒー、アルコール、チョコレートはほどほどに。
5 下痢をしないで。
6 それでもダメなら、良いお薬もあります。(塗り薬、飲み薬いろいろあります)
(初出4/6/2009 改訂5/28/2010)

クリニックのHP(website)はこちらです。
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おしりがかゆいのは(2)原因

2010-05-26 13:56:38 | おしりのかゆみ
例えば、内痔核(いぼ痔)の脱出があり、粘液が肛門の周りをぬらすことで、かゆみが出ることがあります。肛門括約筋がゆるむことで、かゆみが出ることもあります。かきむしって悪くなっていることもあります。またお尻を清潔にしようとするあまり、温水洗浄の使い過ぎが原因になっていることもあります。(ウォシュレットの功罪を参照)お風呂でおしりを洗う時は石鹸は使わないでください。浴用石鹸は弱アルカリ性で、粘液と同じアルカリ性です。これがおしりのひだに残るとかゆくなります。ほかに糖尿病や、肝臓病、寄生虫症、真菌症(かび、水虫)、アレルギーのこともあります。

薬局の薬で悪くなる場合は、そのお薬を持って受診してください。たいていは、薬が悪いのではなく、使い方に問題があることが多いです。(初出4/5/2009 改訂5/26/2010)
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おしりがかゆいのは?(1)

2010-05-23 11:27:45 | おしりのかゆみ
「お尻が痒い(かゆい)」のは、大変です。薬局に行きますと色々な薬があります。困っている方も多いです。「はずかしいから」とあきらめるのは早いかもしれません。かゆみには原因があることがあります。病気がかくれているかもしれません。市販のお薬で間違った治療を続けている場合も多いです。我々おしりの専門医は、たくさんの肛門周囲の皮膚の病気もみています。一度「意を決して」受診ですね。(ウォシュレットの功罪もごらんください)

「意を決して」がワープロで「胃を決して」と出てきました。当院へは、胃カメラをするふりをして受診してもらってもよいですね。鼻からの内視鏡は大変楽ですよ。

クリニックのHP(website)はこちらです。
カテゴリー「おしりのかゆみ」へ続報をどんどん掲載していきます。
(初出4/4/2009 改訂5/23/2010)
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1周年記念の花たち:姫路岡崎外科 肛門科のブログ

2010-05-22 19:45:58 | 医院内外の様子
開院一周年にいくつかお花や寄せ植えをいただきました。一部がしおれかかって来たお花も、こうしてアレンジしなおすと、なかなかですね。
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ヨーロッパからご質問:姫路肛門科岡崎外科ブログ

2010-05-20 20:19:21 | 妊娠・出産と痔
質問いただきました。ヨーロッパ在住の妊娠初期の方からです。9週目で痔になり、以前「いぼ痔」の診断で処方されたプロクトセディル坐剤を使用していいかどうか、とのご質問です。

添付文書を調べたところ妊娠中禁忌にはなっておりませんので、使用可です。しかし処方薬は医師の診断のもとに使うのが原則ですので、その点ご注意いただきます。妊娠中の薬については、私は患者さんに「おくすり110番」というHPをよく紹介しています。薬の添付文書は「ハイパー薬辞典」で見ることができますし、「妊娠とくすり」についても妥当に記載されています。ご覧になってください。

ところで、まだ診断はついていませんね。「いぼ痔」と言っても、血栓性外痔核もあれば、脱出する内痔核もあります。肛門ポリープが脱出しているのかもしれませんね。いずれにも多少は効果があるかと思われます。くわしい症状についてさらにコメントしたいただければ、もう少し診断に近づけるかと思います。海外では本当に大変です。私はアメリカに在住歴がありますが、だいたいドラッグストアの「浣腸」からして日本と同じ成分がないのです、アドバイスしかできませんが、参考になれば幸いです。
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痔瘻(14)番外編

2010-05-18 13:50:13 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
これまでお話しした痔瘻は、肛門腺部を一次口とし、内外括約筋の間に原発巣を持つ、クリプト=グランデュラー・インフェクション・セオリーと言われる法則に基づいたものです。大半の痔瘻はこれです。時に番外編があります。炎症のある場所を一次口とするものです。通常の痔瘻を見慣れた我々に、「あれっ」と思わせる不思議な痔瘻です。炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)の部分症状として現れることもあります。腸やおなかの不調に先行することもあるので、私たち大腸肛門病専門医が「あれっ」と思うときには、十分な観察をおすすめすることがあります。何年もかかって、やはり炎症性腸疾患だったと診断が付くことも、実はよくあることなのです。(初出7/1/2009)
室内点景。緑の小さな花瓶もいいですね。
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緑のトンネル:姫路肛門科岡崎外科のブログ

2010-05-17 19:30:04 | 姫路城の写真
この季節になると姫山原生林(姫路城北側斜面)と中濠の間が緑のトンネルになります。日差しが強くなった分だけ、このトンネルに入るとひんやりとします。同時に適度な湿度と緑のにおいがします。遠回りをしてでも通りたくなる道の一つです。

ほんの3週間前はこんな感じでした。
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横浜で勉強会でした

2010-05-16 23:47:15 | リアル
5月16日は、日本大腸肛門病学会の「教育セミナー」という勉強会に出かけました(横浜)。専門医を維持するために必要で、また今度指導医申請をするためにも必要なものです。来月の学会誌に、この数年がんばって来た便秘の論文が載ります。この論文を完成させるために、アドバイスや貴重な意見をいただいた先生方に、お礼と報告をしました。私にとって勉強会の現場は、尊敬する先生方とのおつきあいの現場でもあるのです。また今回の勉強会は、特に私の師匠である、チクバ外科の瀧上(たきうえ)先生が座長をされ、肛門括約筋の解剖についての新しい真実が示された「歴史に残る」セッションでした。医学が進んでいく現場を目撃した記憶に残る日でした。サンライズ出雲という寝台電車で出かけて、新幹線のぞみでとんぼ返りをしました。疲れましたが鉄道好きにはこれもなかなかよかったです。
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サツキ(ツツジ):姫路肛門科岡崎外科

2010-05-13 14:01:18 | 姫路城の写真
久しぶりに「春」の写真を。皐月(さつき)なのか躑躅(ツツジ)なのかよくわかりませんが、内濠と中濠の間の現在です。鉤の手に曲がった通路の左右に咲いています。
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痔瘻(13)浅いI型(皮下)痔瘻

2010-05-11 19:17:16 | 痔瘻・肛門周囲膿瘍
筋肉を貫かない、皮膚のすぐ奥を通る痔瘻があります。皮下(I型)痔瘻と言います。通常の様に肛門腺部分に一次口を持つものと、裂肛の切れたところを一次口とするものがあります。いずれも浅く開放術やシートン法で治療できます。

裂肛と痔核はよく合併します。裂肛から痔瘻を生じることもあるので、痔核、痔瘻、裂肛の三大疾患が一緒にみられることも度々あります。どれから、どう治して行くか、智慧のしぼりどころです。「解の見つけ方は、因数分解だ」と言われる方もあります。中々含みのある言葉だと思います。(初出6/30/2009)
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