酷暑の後、秋の長雨に入ったのかぐずついた、曇り空の日々が続きました。脊柱狭窄の私にはこの天気の不安定が応えます。日課のウオーキングも休みがちになっている有様でしたが、その間の楽しみが大相撲でした。
あまり共通点のない老夫婦が大相撲のテレビ観戦では話が合うのです。
朝日新聞がいろいろ相撲界のこぼれ話を連載しておりました。明日から場所が始まるという日には現役の時は「寺尾」、今は弟子を育てている「錣山親方」が、弟子の「阿炎」について語っていました。
『私は弟子をほめることはしない。でも、7月の名古屋場所が終わった時、始めの終わりと思いながら褒めました。
名古屋場所では阿炎は8勝7敗でした。実は場所前から肘と左足首に異常があり、とても相撲を取れる状態ではなかったのです。私は幾度となく、「休場しろ」と言いました。かれは「出ます」と言い張ります。
「じゃあ、痛いそぶりは絶対に見せるな」と言い渡しました。
あいつは本当に痛いそぶりを全然見せませんでした。引く相撲もありましたけれど、1横綱2大関を倒して勝ち越しました。
「お前が入門してきてから一番価値のあることだよ」と初めて褒めました。
場所が終わって手術しました。秋場所編成会議の朝、手術後初めて稽古場におりましたが、足首がどうしようもないほど完治していない。
「これでは相手に対して失礼だし見に来て下さっているお客様にも失礼になる、休場させてくださいと自分で言いに来た」「分かった、休め」と答えました。
本場所でケガを口にする力士もいます。私はこれを認めない。格闘技です。誰だってどこかしら痛めています。お相撲さんはカッコ良くなければね。私は師匠(父の鶴ヶ嶺)からそう教わった。「強い」ということは「怪我にも強い」ということです。
かれは「師匠を抜きます」と言っている。私を抜いて大関になるというのです』。
阿炎は、コロナ感染対策で、世の中ピリピリしている時、相撲協会から禁じられている、外出・外食を禁を破ってやっていました。それのバツで、出場停止を食らった前歴の持ち主です。いかにも腕白なやんちゃな顔をしています。それがこの事件で、明るさはそのままに、大反省、稽古熱心に励んでいるようです。
いいぞ~!!来場所はケガを治してがんばれ!!