内海KO!阪神に今季最大12差、6日にも自力V消滅
◆中日4―2巨人(4日・ナゴヤドーム)
内海が中日戦でまた敗れ、首位・阪神とのゲーム差は今季最大の「12」に開いた。両軍無得点で迎えた6回、和田、平田にタイムリーを浴びて3失点。打線の援護にも恵まれず、昨年4勝1敗と得意だったこのカードで今季は4戦全敗。2位・中日とのゲーム差も再び2・5に広がった。セ・リーグで過去最大となる11・5差から大逆転優勝した1996年を上回るゲーム差をつけられた巨人が、「メークドラマ」を演じられるのか。
次の仕事は忘れていた。内海は、祈るような気持ちで、和田の打球を目で追い続けた。白球が左翼フェンスをたたいた音で我に返ったように本塁のカバーへ走った先で、二塁走者・中村紀が本塁を駆け抜けていた。「とにかく先に点を与えないことが大切だったのに」思わず天を仰いだ。
慎重になりすぎた。両軍無得点で迎えた6回。「打順の巡りもいいし、ここをしっかり抑えなければ」過剰な意識が力みにつながった。1死から中村紀、ウッズを連続四球。続く和田への初球、中腰で内角高めに構えた阿部のミットより低く、真ん中高めへ吸い込まれた。左翼フェンス直撃の適時二塁打で先制を許すと、さらに平田にも2点二塁打を浴び、この回途中で降板。
5回2/3を4安打3失点で、5敗目を喫した。「四球がもったいなかった。(釣り球も)投げ急いで、少し中に入った。ピンチこそ冷静にならないといけないのに」と唇をかんだ。原監督は「あの回は、らしさが出てなかった。(川上と)互角に投げ合っていたが、3、4、5番というとこだね」と首をかしげた。相手クリーンアップに4安打3四球を与えた姿から内海本来の強気の投球は見て取れなかった。